2025年9月1日
総合マーケティングビジネスを手掛ける富士経済(東京都中央区)は8月27日、次世代型太陽電池のうち、フィルム型ペロブスカイト太陽電池や軽量型結晶シリコン、有機薄膜などの軽量・フレキシブル太陽電池の国内市場を調査した。2040年度の国内市場は、2024年度の4.9倍に相当する449億円に拡大する見通しだという。
この調査によると、現状は軽量型結晶シリコン太陽電池の商用化が先行しており、建物に後で据え付けるBAPVとして、産業施設や住宅の屋根への設置が目立つ。2024年度の軽量・フレキシブル太陽電池の市場規模は100億円弱、2025年度は139億円が見込まれる。
さらに現在、官民挙げて開発・量産化に取り組んでいるフィルム型のペロブスカイトが商用化されれば、2040年度には市場規模は449億円に達する可能性があるという。
フィルム型のペロブスカイトは軽量で折り曲げられるのが大きな特長。柔軟な太陽光の設置が可能になることから、次世代型太陽電池の「主力」として期待されている。
2040年に約4兆円規模になると同社が予測するペロブスカイト電池の世界市場だが、国内における現状は、大学発ベンチャーや化学系メーカーなどが開発に取り組んでいるものの、試験的な少量生産などが多く、商用化には至っていない。
これらの太陽電池については、2030年度前後をメドに建物の屋根や壁面、窓、自動車のルーフなどに搭載できるようにする研究開発が進む。2030年度ごろに市場が本格化するとみられるが、先行きは不透明だ。
調査は2025年5月~7月、フィルム型ペロブスカイト太陽電池への参入企業5社(リコー、東芝、積水化学工業、アイシン、PXP)、軽量型結晶シリコン太陽電池の参入企業3社(京セラ、Aiko Energy Japan、電巧社)、有機薄膜太陽電池の参入企業2社(MORESCO、東洋紡)を対象に実施。 富士経済による関連企業・団体などへのヒアリング、関連文献調査、社内データベースに基づき調査した。
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2025年8月31日
スタートアップ企業のつばめBHB(神奈川県横浜市)は8月26日、みずほ銀行(東京都千代田区)と、グリーン水素・アンモニアのアフリカ経済への活用に関する連携・協力覚書(MOU)を締結したと発表した。 つばめBHBのアンモニア製造技術と、みずほ銀行のアフリカ地域のネットワークを活用し、グリーン水素・アンモニアの事業化を進める。
つばめBHBの発表によると、アフリカ諸国の多くは肥料やエネルギーを輸入依存している状況で、国際市況の変動に対し脆弱な環境にあるという。
つばめBHBは、これまで小規模分散型のアンモニアプラントを軸に、各地域にある、水や空気、再エネを活用しながら、グリーン水素・アンモニア、低炭素肥料の地産地消事業を展開している。同社の取り組みは、国内外で高く評価されており、2023年には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と科学技術振興機構(JST)実施の「大学発ベンチャー表彰2023」で、総合開発機構理事長賞を受賞した。
同社のアンモニア製造では、「エレクトライド触媒」と呼ばれる特殊な触媒を用いる。同触媒技術は、従来のハーバーボッシュ法を用いたアンモニア合成と比べて、より低温・低圧の条件下で高効率にアンモニアを生成し、アンモニア製造の小規模化にもつながるという。
両社のMOU締結式は、8月20日〜22日まで横浜で開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD9)で交わされた。なお、みずほ銀行は今回、本件を含め計5件のMOU締結した。
・アンゴラ共和国での資金調達多様化・ECAファイナンスなどの分野での協働
・南アフリカ共和国での日系企業の南アフリカへの投資促進に関する協働
・ナミビアのグリーン水素プログラム
・西アフリカ地域での資金調達多様化・トレードファイナンス・プロ ジェクトファイナンスなどの分野での協働
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