2025年12月24日
川崎重工業(東京都港区)は12月19日、グループ会社の川崎車両(同)が、新型の鉄道車両「GreenDEC(グリーンデック)」を開発したと発表した。同車両は、ディーゼル機関で発電し、電気でモーターを動かす「電気式気動車」仕様。将来的には、部品交換により、水素転用も可能になるという。
「GreenDEC」は、一般的な電車と共用できる部品が多い点に特徴がある。モーターやインバーター、歯車減速機などの機器の交換部品が入手しやすくなり、メンテナンス作業が軽減される。これにより、維持コストの抑制にもつながるという。
また、同車両は、鉄道分野のカーボンニュートラル実現に寄与する新たな気動車と位置付けられており、将来の水素駆動機関などの採用や交換の発展性を見据えた構造やレイアウトが導入されている。
車体サイズは、長さ18m、幅2.8m。設計上の最高速度は時速95km。
天竜浜名湖線を運営する「天竜浜名湖鉄道」(静岡県浜松市)と、甘木線を運営する「甘木鉄道」(福岡県朝倉市)が受注済みで、2026年春のダイヤ改正から営業運転を開始する予定。運行時には、各地域に合わせたデザインが施される。
国交省によると、日本国内の非電化路線は鉄道路線全体の約3割を占める。非電化鉄道を運行中の気動車は、ディーゼル機関と液体変速機を組み合わせた車両が多く、また近年はこれら気動車の老朽化に加え、液体変速機などが入手困難な状況にあり、非電化鉄道の環境負荷低減が求められている。
こうした中、国交省は9月、2040年を見据えた鉄道分野のGXに関する目標を設定。2030年度までに水素車両の運転開始や水素車両の製作を進める方針を示している。
【参考】
・国土交通省―「鉄道分野のGXに関する基本的考え方」を公表します
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2025年12月23日
日立製作所(東京都千代田区)は12月18日、蓄電池製造設備産業の強化を目指す共同事業体「Swiftfab Energy Systems(仮称)」(同・港区)を設立すると発表した。このプロジェクトには、同社を含め一般社団法人 電池サプライチェーン協議会(BASC/同・中央区)に加盟する9社が参加。蓄電池設備産業の構造変革に向け、日本の蓄電池産業の国際競争力向上を図る。
今回設立する共同体は、日本国内の安定供給体制強化に向け、産業横断型のこれまでにない製造プラットフォームを構築するという画期的な取り組みとなる。設計から生産に至るプロセス全体を最適化し、圧倒的な短期間・低コストで、高品質を高次元で両立する電池製造拠点の提供を目指す。
具体的には、建屋・設備・生産装置・システムを一体で設計・開発するとともに、蓄電池製造ラインとして統合したソリューションを共同で構築・展開する。
日立製作所 コネクティブインダストリーズ(CI)セクターは、先進AIを活用したデジタルサービス「HMAX Industry」を、蓄電池などの成長産業へ水平展開する「Integrated Industry Automation」に注力している。これらの知見やノウハウを基に、同プロジェクトにおいても、中心的な役割を果たす。
共同事業体の設立後には、参画企業と共同で蓄電池製造工程のデジタルツイン実現のコアとなるシミュレーション技術を開発し、設計段階のリードタイム短縮や生産立ち上げ後の調整期間を短縮させるとしている。
また、プロジェクトで得られた成果は、BASC会員企業間で共有することで、共創型産業インフラとしての拡張を図り、国内製造設備産業の強靭化と日本発の競争力ある産業モデルの構築につなげたい考えだ。
日立製作所とともに同プロジェクトに参加するのは、西部技研(福岡県古賀市)、コマツNTC(富山県南砺市)、東伸(神奈川県秦野市)、豊電子工業(愛知県刈谷市)、ジェイテクト(同)、リコーエレメックス(同・豊田市)、平田機工(熊本県熊本市)、大気社(東京都新宿区)の8社。
蓄電池製造は、工程が精密かつ複雑で、高い品質管理が求められる。装置ごとにサプライヤー・仕様が異なる場合では、生産ラインの各装置や建屋間の連係時のすり合わせに多大なコスト・時間を要し、案件ごとに材料や生産量などの諸条件が異なるケースでは、生産ラインの安定化までの調整期間が長期化する傾向にある。
日立製作所は、インフォマティクスを活用した材料開発や蓄電池製造の異物検査、ロボットを活用したラインビルディングなど、さまざまなプロダクト・設備、ソリューションとドメインナレッジを提供している。こうした蓄電池製造に関連する豊富なケイパビリティを活かし、蓄電池製造に伴う課題解決を目指している。
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