2026年3月14日
Shizen Connect(東京都中央区)は3月10日、家庭用蓄電池のDR補助金申請手続きを支援する「Shizen Connectセットアップカード」の販売を3月上旬から開始したと発表した。物理的なIoT端末の設置を不要とし、クラウド連携のみで補助要件を満たすことが可能という。商社や施工販売店のコストや工数削減と利便性向上を図る。
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、国や自治体による家庭用蓄電池への補助金制度が拡充されている。しかし、多くの補助金には、需給ひっ迫時に蓄電池を制御する「DR(デマンド・レスポンス)」への対応が要件として盛り込まれている。
これまでこの要件を満たすには、専用のIoT端末を購入し、現場で配線工事や通信確認を行う必要があった。これに伴う機器コスト、物流費、そして施工現場での人件費が、販売店にとって大きな負担となっていた。
今回発売された「セットアップカード」は、こうした物理的な制約を解消する。カードに記載されたQRコードから専用サイトにアクセスしてセットアップを行うだけで、Shizen Connectと蓄電池メーカーのクラウドが直接連携する。これにより、追加のハードウェア設置なしでDR制御が可能となり、手間をかけずに補助金の受給条件をクリアできる仕組みだ。
本サービスは、京セラ、ニチコン、オムロン ソーシアルソリューションズといった国内の主要蓄電池メーカーに対応している。Shizen Connectは既に市場シェアの約56%を占めるメーカー各社とクラウド連携を実現しており、販売店は使い慣れた製品を変えることなく、新しいスキームを導入できるメリットがある。
また、同社のシステムを採用している東京電力エナジーパートナーや東京ガスといった大手小売電気事業者のDRサービスとも親和性が高い。補助金を活用して導入した蓄電池を、そのまま電力会社のDRプログラムに組み込むことで、家庭側の経済性をさらに高めることも可能だ。
Shizen Connectは、法人契約数ベースで国内シェアNo.1のVPPプラットフォームを運営している。今回のセットアップカード投入により、これまでの「機器設置型」に加え「クラウド直結型」という選択肢が加わったことで、家庭用蓄電池の普及がさらに加速すると期待されている。
同社は今後、蓄電池だけでなくヒートポンプ給湯器(エコキュート)やEV充電器といった他の家庭用リソースとの連携も拡大させる方針だ。同社は「DR補助金の活用と、電力小売事業者のDRサービス加入を両輪で進め、低圧VPPのさらなる普及拡大に努めたい」としており、分散型電源の活用を通じた脱炭素社会の実現を加速させる考えだ。
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2026年3月13日
九州電力(福岡県福岡市)は3月10日、法人向け再エネ料金プラン「再エネECO極」「再エネECOプラス」について、一般財団法人日本品質保証機構(JQA/東京都千代田区)の第三者検証を受け、2024年度の販売実績が運用ルールに基づき適正であるとの見解を得たと発表した。RE100の推奨事項に対応した運用であることを第三者検証により示し、法人向け再エネメニューの信頼性向上につなげる。
九州電力の「再エネECO極」は、水力・地熱などの再エネ電源に由来する電気に、非FIT非化石証書(再エネ指定あり)を使用して、再エネ価値とCO2フリー価値を付加した法人向けのプラン。要望に応じて電源種の特定や、顧客が使用する電気の全部または一部に対して適用できる。「再エネECOプラス」は、現在使用する電気に、FIT非化石証書を使用して、実質再エネ価値と実質CO2フリー価値を付加して提供する法人向けのプランだ。
今回のJQAによる検証は、この2つの再エネプランによる2024年度の販売電力量、その調達電力量、非化石証書量を対象としている。運用ルールと運用状況についてRE100が再エネの利用に際して定める推奨事項と、温対法の電気事業者別排出係数の算定ルールを参照し、国際会計士連盟(IFAC)が定めた非財務情報全般の監査に用いられる国際保証業務基準「ISAE3000」に基づき検証手続きが実施された。
九州電力では、法人向け再エネ料金プランの信頼性を高めるため、これまでもJQAによる第三者確認を行ってきた。2025年には、再エネ料金プランによる2023年度の販売実績を対象とした第三者検証を実施している。今回の検証により、第三者検証による信頼性を更新する。
今回の第三者検証は、再エネ料金プランの販売実績や非化石証書量などについて、運用ルールに基づく適正性を確認したもの。再エネ調達の実績について、対外説明や環境情報開示が求められる法人需要家にとって、電力メニューの信頼性を確認する材料の一つとなる。
再エネ料金プランの第三者検証は、他の電力会社などでも実施されている。たとえば、東京電力エナジーパートナー(東京都千代田区)は2018年に、CO2を排出しない水力発電所の電気を提供する国内初の、法人向け料金プラン「アクアプレミアム」の第三者確認を行ったことを報告している。
企業の取り組みでは、リコージャパン(東京都港区)が2021年に、価格だけでなく、電源の追加性や、環境負荷がより低いことなどを総合的に評価して、再エネ電力を調達する再エネ電力総合評価制度を導入している。同社では、2050年に向けた脱炭素目標を設定しており、その一環として、2025年5月より、リコージャパンの172事業所において、RE100対応の電力メニューの使用を開始している。
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