2025年12月2日
九州電力(福岡県福岡市)は11月27日、ENEOS Xplora(東京都港区)および一般財団法人 カーボンフロンティア機構(JCOAL/同)と、「CO2鉱物化」の社会実装に向けた協力に関する包括的な覚書を締結した。CO2を岩石と水に反応させ、安定した鉱物として地下に固定・貯留する新たな技術の早期実用化を目指す。
九州電力は、これまでもカーボンニュートラル実現を目的に、それぞれの立場からビジョンやロードマップを策定し、技術開発や知見の蓄積、国内外の関係機関との連携に取り組んできた。今回の覚書締結は、国内におけるCO2鉱物化の実証・事業化に向け、具体的かつ協調的に進めることを目的としており、各社は、活動の経験やノウハウを活かし、社会実装に向けた検討を共同で進めていく。
カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが世界的に加速する中、「CO2鉱物化」は、長期的かつ安全にCO2を地中に埋められるとして、新たなCCS技術のひとつとして注目を集めている。
一般的なCCSでは、CO2を圧入する先は「砂岩」が対象となるが、CO2鉱物化は、マグマが冷却、固結してできた岩石である「火成岩」を利用する。火成岩は国内に広く存在するため、CO2圧入の新たな技術が確立されることで、貯留先となる岩石の選択肢が増え、日本国内におけるCO2貯留可能量の増加が期待されると、九州電力は取り組みの意義を強調する。
3者は今後、国内外の知見を融合し、将来的な国内実証試験や事業化に向けた検討を加速・深化させることで、日本だけでなく、世界のカーボンニュートラル実現に貢献していく。
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2025年12月1日
パナソニック エナジー(大阪府守口市)は11月25日、米Amazon傘下のZoox, Inc.(ズークス)が開発するロボタクシー(自動運転)車両向けに、EV電池を供給すると発表した。提供は複数年の予定で、2026年初頭から、最新の円筒形EV電池セル「2170」の供給を開始する。
ズークスは、米国カリフォルニア州に本社を構える企業で、自動運転技術を活用した配車サービスを展開する。ロボタクシー開発では、既存車両の改造でなく、専用に設計された車両を手がけている。
6月には同州ヘイワードにロボタクシーを量産する初の生産施設を設け、同年9月からラスベガスにてロボタクシーによる完全自動運転の配車サービスを開始した。
パナソニック エナジーは、2025年9月末時点で、グローバル全体において、EV約400万台分に相当する累計約200億個の車載用円筒形EV電池を供給。これまで同社電池に起因する車両リコールは1件も発生しておらず、高品質で信頼性の高い電池セルとして評価されているという。ズークス向けに供給するセル「2170」に関しても、高いエネルギー密度や安全性、信頼性を兼ね備え、高性能ロボタクシーにとって不可欠な電池になるとしている。
今回供給するセルは、初期は日本で生産し、将来的には同社カンザス工場でも生産される予定。
パナソニック エナジー社長執行役員の只信 一生氏は、「ズークスは非常に独創的な存在であり、このパートナーシップは、次世代のモビリティ革新に貢献する機会として、同社にとって重要な一歩になる」とコメント。また「都市交通の変革に挑むズークスに動力を供給することで、より安全で持続可能かつコネクテッドな未来の実現に貢献していく」と述べた。
インドと米国に拠点を置く市場調査会社Grand View Research(グランドビューリサーチ)の最新市場レポートによると、米国のロボタクシー市場は、2024年に約4億5000万ドル(約703億円)規模に達し、2030年までに年平均成長率70%超まで拡大すると予測されている。
市場規模拡大の背景には、サンフランシスコ・ロサンゼルス・オースティン・マイアミなどの先進的な都市政策推進がある。特にフェニックスやサンフランシスコ、ラスベガスなどの都市圏では、オンデマンド型のロボタクシーの導入が加速している。
世界市場は、2030年までに400~500億ドル(6兆2496億円〜7兆8116億円)を超える見込みで、北米およびアジア太平洋地域が主要市場として台頭すると予想される。
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