2026年4月11日
大阪ガス(大阪府大阪市)は4月7日、100%子会社のDaigasエナジー(同)が保有・運営する鹿児島県鹿屋市の「鹿屋太陽光発電所」で、再エネ併設型蓄電池の設置工事を開始したと発表した。新設する設備は出力は約2MW、容量約6MWhで、12月にも運用を開始する。
再エネ併設型蓄電池は、従来は出力制御により活用できなかった日中の太陽光発電電力を蓄え、夕方や夜間に放電することで、再エネの有効活用を図る。あわせて、天候変動に伴う発電出力の変動を抑制し、電力系統の安定化にも寄与する。
鹿屋太陽光発電所は2019年9月に稼働したメガソーラーで、出力は約2MW。
同プロジェクトでは、Daigasエナジーが蓄電池の選定や基本設計、電力会社との連系協議を担い、発電所敷地内に蓄電池を設置する。運用開始後は大阪ガスが遠隔制御を行う。
同発電所は今後、FIT制度からFIP制度への移行を予定しており、発電および蓄電池からの放電による電力は全量を大阪ガスが買い取る計画。さらに、蓄電池を活用して需給調整市場への参入も見据え、系統安定化への貢献と収益機会の拡大につなげる。
Daigasグループは蓄電池事業において、系統用および再エネ併設型を合わせ、2030年度までに運用規模1,000MWを目指しており、今回の取り組みもその一環。
再エネ併設型蓄電池では、2025年11月4日、再エネ事業者のSonnedix Power Holdings Limited(ソネディックス)と共同出資する発電所運営会社を通じて、大分県大分市の太陽光発電所に国内最大規模となる蓄電池を設置すると発表した。
同プロジェクトでは、出力約39MWの既設太陽光発電所の敷地内に、定格出力約30MW・定格容量約125MWhの大容量蓄電池システム(BESS)を新設する。建設工事は着工済みで、2026年11月の商業運転開始を目指す。
鹿屋太陽光発電所と同様に、FIT制度からFIP制度への移行を予定しており、発電所および蓄電池からの電力は全量を大阪ガスが買い取る計画。
なお、プロジェクトでは資本構成の最適化や財務の安定化を目的に、三菱UFJ銀行(東京都千代田区)がノンリコースのプロジェクトファイナンス(約214億円)を提供している。
ソネディックスは、今回のプロジェクトを含めグループ全体で合計1GWを超える併設型蓄電池を保有する。日本国内では、現在25件の太陽光発電プロジェクトを運営。総容量は開発案件を含め約600MWとなっている。
同社は引き続き、太陽光発電に限らず再エネ分野全般にわたりポートフォリオを拡大し、先進的なエネルギー貯蔵ソリューションへの投資を進めていく。
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2026年4月9日
国土交通省は4月6日、物流施設などにおいて、太陽光発電施設の導入と、その再生可能エネルギー電気を利用する、大容量蓄電池やEVフォークリフトなどの設備の導入を支援する補助事業の公募を開始した。
この事業では、太陽光の「つくる」「ためる」「つかう」の取り組みを一体的に行う「先進的な取り組み」における設備の導入に最大1億円を補助する。公募期間は6月5日16:00まで(必着)。
事業名は、2026年度「地域物流脱炭素化促進事業(再生可能エネルギー(太陽光))」。地域物流の脱炭素化に向けて物流事業者などが行う、再生可能エネルギーである太陽光を活用した「先進的な取り組み」に要する経費の一部を補助する事業。
補助対象事業者は、(1)倉庫事業者、(2)貨物運送事業者、(3)貨物利用運送事業者、(4)トラックターミナル事業者、(5)(1)~(4)に掲げる事業者と共同で事業を実施する事業者(リース事業者・PPA事業者・不動産事業者)など。(1)~(4)に関しては、単独申請または複数社でコンソーシアムを組んで共同で申請ができる。
支援対象となるのは、地域の集配拠点、倉庫、トラックターミナルなどの物流施設などにおいて、太陽光由来の再エネ電気の利用に必要な設備や、これらを利用する車両などの一体的な活用に向けた取り組み。具体的には、次の「(A)の項目のうち1つ以上」かつ「(B)の項目のうち2つ以上」の実施を要件とする。
1.太陽光発電施設の導入※
2.既存の太陽光発電施設の活用
3.購入した再生可能エネルギー電力の活用
4.大容量蓄電池の導入※
5.既存の大容量蓄電池の活用
6.EV充電スタンドの導入※
7.物流業務用EV車両の導入※
8.EVフォークリフトの導入※
本事業では、上記のうち※の項目(1、4、6、7、8)の導入案件に必要な経費が補助される。2、3、5は条件として有効なだけであることに注意が必要だ。補助率は1/2以内、補助上限額は1億円。
なお「5.既存の大容量蓄電池の活用」を要件として使用する場合は、「6.EV充電スタンド」「7.物流業務用EV車両」「8.EVフォークリフト」のいずれかの導入が必要だ。
また、これらの取り組みに合わせて実施する、「9.先進的な取り組みに必要な機器類などの導入」についても補助対象経費として認められる場合がある。対象設備例として、無人配送ロボット、エネルギーマネジメントシステム(ハードウェアの購入費用は対象外)、温室効果ガス排出量算出・可視化ツール、トラック予約受付システムが挙げられている。
補助対象事業者への交付決定は6月下旬頃を予定。事業期間は交付決定の日から2027年2月10日(予定)まで。
この事業の事務局は、パシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が務める。公募の詳細や申請様式などは、事業のウェブサイトで確認できる。オンラインで申請者説明会も開催される予定だが、詳細は後日発表される。
地域物流脱炭素化促進事業では、物流施設などにおいて、再生可能エネルギーである太陽光のほか、次世代エネルギーである水素・バイオマスなどを活用した先進的な取り組みを支援している。水素・バイオマスなどを活用した取り組みの公募については後日公表される。
参考・国土交通省-令和8年度「地域物流脱炭素化促進事業(再生可能エネルギー(太陽光))」(補助事業)の公募開始 ~再生可能エネルギーである太陽光を活用した先進的な取組を支援します~
・パシフィックコンサルタンツ ― 令和8年度 地域物流脱炭素化促進事業 公募サイト
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