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2026年4月13日

九電送配、スマートメーターDR実証 温水器120件・蓄電池で再エネ活用

九州電力送配電(福岡県福岡市)は4月8日、配電系統に接続された家庭用電気温水器および系統用蓄電池を対象としたデマンドレスポンス(DR)の実証を開始すると発表した。

今回の実証は、2025年6月10日に検討開始を公表していたもので、需要家の募集や関係事業者との調整などの準備が整ったことから、フィールド実証に移行した。

 

電気温水器約120件と系統用蓄電池で実証、エコキュートは対象外

同実証は、再エネの発電量が多い時間帯に、家庭用電気温水器や系統用蓄電池の運転を柔軟に制御するDRを実施し、系統混雑の解消と再エネの最大活用に向けた有効性を検証するというもの。

対象は、家庭用電気温水器と系統用蓄電池の2種類。

家庭用電気温水器については、福岡県福津市の一部エリアで、スマートメーターを活用した遠隔制御が可能な機器を設置する需要家のうち、実証参加に同意した約120件を対象とする。一方、系統用蓄電池は、アグリゲーターとして参画するエナリス(東京都千代田区)が管理・運用する蓄電池を活用し、DR制御を行う。

なお、エコキュートは、DR制御のあり方が国で議論されていることに加え、スマートメーターを介した遠隔制御に対応していないことから、本実証の対象外とした。

 

スマートメーターを遠隔制御 各世帯で電気温水器の湯沸かし時間を昼にシフト

具体的には、再エネの発電量が豊富な昼間帯に、対象顧客のスマートメーターを遠隔制御することで、家庭用電気温水器の湯沸し時間を夜間から昼間へタイムシフトしてもらう。また、系統用蓄電池については、同社から蓄電池を管理しているアグリゲーターへ制御を依頼し、昼間に充電してもらう。

DRの活用方法に応じて、配電系統の設備容量超過回避による設備投資抑制や、再エネの出力制御量の低減が期待できる。

 

スマートメーター中核化へ、DRで制度・実証が前進

電力供給の安定化に向けたDRでは、スマートメーターを中核インフラとして活用する動きが進んでいる。従来は検針の自動化や電力使用量の見える化に活用されてきたが、近年は需要を制御するデバイスとしての役割が期待されている。

こうした動きを制度面でも後押しする。資源エネルギー庁は2022年、電気事業法に基づき、一般社団法人 電力データ管理協会(東京都千代田区)を、スマートメーターから取得できる電力データを活用する第三者機関「認定電気使用者情報利用者等協会」として初めて認定した。

東京電力パワーグリッド(東京都千代田区)・中部電力パワーグリッド(愛知県名古屋市)・関西電力送配電(大阪府大阪市)の3社は、2025年7月から2026年2月にかけて、次世代スマートメーターを活用したDRを実施。同取り組みでは、DRサーバーや無線端末のプロトタイプを開発するとともに、技術面・運用面の課題の洗い出しと対策の検討、小売事業者やアグリゲーターのサービス受容度などを検証した。

 

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2026年4月12日

総規模46MWの系統用蓄電所を27年度までに稼働 東急、東京都補助金活用

東急(東京都渋谷区)は4月8日、東京都の系統用大規模蓄電池導入支援事業に2年連続で採択されたと発表した。2027年度までに、総出力46MW・容量184MWhの系統用蓄電所の稼働を目指す。投資総額は140億円。

蓄電所の建設は東急が担い、東急パワーサプライ(同・世田谷区)が再エ余剰電力の吸収や調整力の提供、電力需給逼迫時の放電などの運用を行う。これにより、電力需給安定化や余剰電力の有効活用に貢献する。

 

系統用蓄電所を国内各地で段階的・継続的開発へ

同事業では、東急と、東急グループのエネルギー事業者である東急パワーサプライの両社がそれぞれ投資を行う予定。また、東急パワーサプライは、小売電気事業者として需給管理に関わるナレッジを活用して運用を行う。

両社は、系統用蓄電所を国内各地で段階的・継続的に開発し、今回の事業では、2027年度までにすべての系統用蓄電所の稼働開始を予定している。また東京都のエネルギー政策とも連動しながら、設備メーカーや電力関連事業者との協業を通じて、事業価値の最大化を図る。

 

社会的意義と実現性を評価、支援事業に採択

東京都の事業名は「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」。この事業では、東京電力管内の電力系統に直接接続する大規模蓄電池の導入に対して助成を行っている。

都は、再エネの導入拡大にあわせ、系統用蓄電池の整備を重要施策の1つとして位置付けている。東急は、こうした地域の政策方針とも合致する系統用蓄電所事業への参入と推進を決定した。

東急と東急パワーサプライは、都の支援事業で、2024年度は神奈川県清川村における系統用大規模蓄電池事業(交付決定額1億5045万4000円)が、2025年度は埼玉県熊谷市における系統用大規模蓄電池事業(同2億6626万3000円)が採択されている。社会的意義と実現性の双方が評価され、2年連続での採択となった。

なお、都は4月1日に2006年度事業の公募要領を公開している。

現在、国内では2050年カーボンニュートラル実現のため、太陽光発電や風力発電をはじめとする再エネの導入が進展する一方、大都市圏を中心に、発電量の変動に伴う需給調整や電力系統の安定運用が重要な社会課題となっている。3月には首都圏では初となる再エネの出力制御が行われるなど、再エネを無駄なく有効活用するための調整力確保はその重要性を増している。

 

東急不動産なども系統蓄電池事業に注力

東急グループでは、東急不動産(東京都渋谷区)や東急建設(同)も系統蓄電池事業を展開する。東急不動産は3月、東急不動産グループを含む国内大手8社でコンソーシアムを組成し、特別高圧の系統用蓄電所6物件(総事業費約300億円、出力約174MW)を推進することを発表している。

 

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