2025年7月24日
YKK AP(東京都千代田区)は8月5日から、関電工(同・港区)、東京テレポートセンター(同・江東区)、東芝エネルギーシステム(神奈川県川崎市)と共同で、ペロブスカイト太陽電池を活用した建材一体型太陽光発電(BIPV)内窓の実装検証を開始する。検証を通じて、次世代型ソーラーセルの実用化に向けた技術開発を推進していく。
東京都港湾局は、「臨海副都心カーボンニュートラル戦略」に基づき、先駆的な脱炭素化に取り組んでいる。今回の取り組みもこの一環である。
実施場所は、臨海副都心青海地区のテレコムセンタービル室内。既存ビルでの実装を見据え、フィルム型モジュールの次世代型ソーラーセル計10枚を設置し、内窓設置における発電性能や熱線反射ガラス越しでの実用性などを検証する。次世代型ソーラーセルの大きさは、約110cm×約30cm、約90cm×約30cm。
この取り組みにおいて、YKK APは、全体設備構成検討に加え、発電内窓の開発や据付、性能の分析・評価などを担当する。
そのほか各者の主な役割は次の通り。
期間は、2025年8月5日から2026年1月20日までの予定。

YKK APは、窓や壁面を活用する建材一体型太陽光発電の開発を進めており、2024年には秋葉原で実証実験ハウスによる実証を、2025年2月には札幌で雪国での実験を実施している。5月29日には、ペロブスカイト太陽電池開発を支援する助成事業にも採択されたほか、6月18日には、静岡県と共同で、静岡県事業として初めてとなるガラス型ペロブスカイト太陽電池による導入実証を開始した。
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2025年7月23日
ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE/東京都港区)とウエストエネルギーソリューション(ウエストES/広島県広島市)は7月16日、東北エリアで複数の発電所を同時に開発する「バルクスキーム」の取り組みを開始すると発表した。
ウエストESが、合計設備容量が5MW規模となる50件の太陽光発電所を建設し、EREグループに引き渡す。
国内において、大規模な太陽光発電所の適地は減少しつつある中、両社は連携し、複数の発電所を同時並行的に開発・建設するバルクスキームで、効率的に大規模な発電容量の確保を狙う。
EREは、日本各地でバルクスキームを活用した同様の手法の太陽光発電所開発を進めてきた。2024年には、WAKO(広島県広島市)、ALLアセットパートナーズ(AAP/同)と中国・四国エリアにおいてバルクスキームでの高圧太陽光発電所の開発で協業を開始。同年12月にはH.Eエナジー(北海道札幌市)と、東北エリアで出力5MWの低圧太陽光発電所開発を進めると明かした。
中部エリアにおいても2025年5月8日にエクソル(東京都港区)との協業を発表し、エクソルが2026年までに50件の低圧太陽光発電所を順次建設し、EREが譲り受け2026年中にすべての発電所を運転開始する予定だという。
ウエストホールディングスの子会社であるウエストESは、発電所開発におけるEPC事業者として低圧太陽光発電所開発にも注力している。
EREは、ENEOSグループの再エネ発電事業を担う企業で、発電所開発のほか蓄電池活用やコーポレートPPAによる売電事業を手がける。PPAでは、西日本旅客鉄道(JR西日本/大阪府大阪市)や関西電力(同)と協業中だ。
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