2026年4月27日
屋上緑化システム(兵庫県神戸市)は4月22日、設定したGHG排出削減目標について、SBT認定を取得したと発表した。
同社は屋上緑化を主力としつつ、近年は自家消費型太陽光発電設備を展開。屋根空間を緑化と発電の両面で活用することで、建物の脱炭素化を推進している。
1990年創業の同社は、屋上緑化を通じてCO2排出削減などの環境負荷低減に取り組んできた。
近年は、施工実績約49万m2に上る屋上緑化で培った屋上・屋根の構造や防水に関する知見を活かし、屋根を保護しつつエネルギーを創出するインフラとして、自家消費型太陽光発電の設計・施工の提案にも力を入れ、全国の工場や倉庫、商業施設、オフィスビル、官公庁施設、医療・福祉施設など幅広い用途で実績を積み重ねている。
こうした取り組みがSBT認定取得につながった。
同社の太陽光発電事業は、屋根構造や防水の知見を基盤とした設計力を強みとする。金属屋根や陸屋根など各種防水仕様に対応し、既存建物の条件に合わせたシステムを構築している。
また、設計から施工、メンテナンスまでを一貫して担うワンストップ体制を整備。導入後の運用も見据え、発電設備の安定稼働と長期的な価値創出を支える。
経済性については、公認会計士事務所監修のシミュレーションを活用し、発電量や投資回収の見通しを可視化。導入判断に必要な情報を定量的に示している。
さらに、同社は東京都の「地球温暖化対策ビジネス事業者」に認定されており、環境負荷低減に資する事業としての信頼性を裏付けている。屋根上の太陽光発電に加え、ソーラーカーポートにも対応し、建物周辺空間を含めた再エネ活用の提案を広げている。
2025年1月には、東京都に本社を置く企業が埼玉県に新設した工場で、HTT助成金(都外設置)を活用し、太陽光発電設備(出力33kW)と蓄電池(容量15kWh)を導入。同社は、環境配慮とBCP対策の強化を目的に、設計から助成金申請、電気施工までを一貫して担った。
同施設ではテラスに屋上緑化を採用するとともに、太陽光設備には屋上緑化技術を応用したアンカーレス工法を適用。防水性と安全性に配慮した設計とし、創エネと省エネを組み合わせた環境配慮型工場を実現した。
同社は今後も、屋上緑化による断熱・省エネ効果の最大化と、自家消費型太陽光発電の導入拡大を軸に、建物の構造や防水と調和した安全で長期的な設備設計を進めるとともに、顧客企業のCO2排出量や電気代削減の可視化支援を強化していく考えだ。
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2026年4月26日
帝人(大阪府大阪市)は4月21日、愛媛県松山市の松山事業所北地区で、都市ガスを燃料とするガスコジェネレーションシステムによる自家発電設備が2月に本格稼働したと明かした。
同設備は、川崎重工業(兵庫県神戸市)製の水素混焼対応可能なDLE燃焼器を搭載した「PUC80D」。発電時に発生する排熱を有効活用し、電力と熱を同時に供給し、 CO2排出量の大幅な削減とエネルギー供給の安定化を両立する。計4基で構成され、合計出力は約30,000kWに達する。
今回稼働した新設備は、受配電設備の更新を含め投資額は百数十億円に上る。将来的には水素燃料への転換にも対応する。
同設備の本格稼働により、松山事業所のCO2排出量は2018年度比で年間約20万t削減される見込みで、エネルギー利用効率の向上や供給の安定化に加え、事業継続計画(BCP)の強化にも寄与する。
なお同事業所は今回、自家発電における石炭使用を廃止し、完全な脱石炭化を達成した。日系化学繊維メーカーでは先行事例に当たるとしている。
帝人グループは、重要な経営課題として「気候変動の緩和と適応」を掲げ、2050年度までにCO2排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)の達成を長期目標とする。同社最大規模の生産拠点である松山事業所におけるエネルギー転換は、グループ全体の環境負荷低減に向けた重要な取り組みとなる。
松山事業所ではこれまで、石炭および石油燃料を使用した自家発電設備を運用してきたが、設備の老朽化への対応と環境負荷低減が課題となっていた。これに対応するため、同社は2022年10月、同事業所北地区の自家発電設備を都市ガス燃料のガスコジェネレーションシステムへ転換することを決定した。
川崎重工業は、顧客の多様な水素利用ニーズに対応するため、水素混焼から専焼(水素100%)まで対応可能なガスタービン燃焼器を展開しており、さらなるラインアップの拡充に向けた開発を進めている。
同社のガスタービンコジェネレーションシステムは、国内外で700台以上の導入実績を持つ。中核機種の「PUC」シリーズは、食品や化学分野などの産業用途で採用が進んでおり、日清オイリオグループ(東京都中央区)の横浜磯子事業所向け案件など個別導入も広がっている。今回の帝人による採用もその一例となる。
日清オイリオが導入したのは、水素混焼に対応した8MW級のコジェネレーション設備で、同社は食用油生産に適したエネルギー供給設備と評価している。
同設備により、予備力を含む十分な供給力を確保するとともに、JFEエンジニアリング(同・千代田区)の多拠点一括エネルギーサービス「JFE-METS」を活用し、省エネ化を図っている。
設置に際しては、供給力を維持したまま設備更新を可能としたほか、水素など次世代エネルギーへの対応を見据えたレイアウトやゾーニングを採用。これにより、同事業場では安定性・効率性・持続性・発展性の4つの効果が見込まれるとしている。
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