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2026年4月29日

太陽熱・バイオコジェネ・排熱利用・蓄電池などに上限1億円 再エネ熱補助金

環境省は4月23日、地域の再エネポテンシャルの活用に向けて、再エネ熱利用・自家消費型再エネ発電(太陽光発電を除く)や工場廃熱利用の設備導入を支援する補助金の公募を開始した。

この事業では、価格低減を促進するため、コスト要件を満たす場合に設備導入を支援する。3つの事業区分があり、2カ年で実施する場合は、最大で1億円(事業区分により最大2億円)を助成する。公募期間は5月28日(12時まで)。

 

熱利用と発電のコスト要件を設定

具体的には、「再エネ熱利用設備」「工場廃熱など利用設備」「温泉供給設備更新時の省エネ設備」または「自家消費型再エネ発電設備(太陽光発電を除く)」の導入について、A、B、Cの3つの事業区分を設け、一定のコスト要件を満たす場合に、その設備等導入に対して支援する。

以下に示すコスト要件を満たすものが対象事業となる。

・熱利用:当該設備のCO2削減コストが従来設備のCO2削減コスト(過年度の環境省補助事業のデータなどに基づく)より一定以上低いもの

・発電:この補助金を受けることによる導入費用(資本費)が、公募要領に示す資本費基準を下回るものであること

補助の対象者は、民間事業者・団体など。補助事業期間はいずれも2カ年以内。

執行団体は環境技術普及促進協会(大阪府大阪市)が務める。詳細は執行団体のウェブサイトを参照のこと。各事業の概要は以下の通り。

 

 

設備等導入事業A

太陽熱もしくはバイオマス熱利用設備または自家消費型の再エネ発電設備(太陽光発電設備を除く)の導入を行う事業。補助事業期間は2カ年以内。補助率は1/3で、上限は1億円。2カ年で実施する場合は、2カ年の合計金額の上限額となる。

補助対象設備は、太陽熱集熱器・ヒートポンプ・バイオマスボイラーなど再エネ熱利用設備、自家消費型再エネ発電設備(太陽光発電設備は対象外)、定置用蓄電池(業務・産業用、家庭用 要件あり)などとそれに付随する設備。

 

設備等導入事業B

地中熱(散水方式と地下水還元方式を除く)、温泉熱(温泉付随ガス含む)、河川熱、海水熱、下水熱もしくは雪氷熱利用設備の導入を行う事業。補助事業期間は2カ年以内。補助率1/2で上限は各年度1億円。

補助対象設備は熱交換器、ヒートポンプ、ヒートパイプ、ポンプ、熱導管、蓄熱システムなど。

 

設備等導入事業C

工場廃熱など利用設備または温泉供給設備更新時の省エネ設備などの導入を行う事業。補助事業期間は2カ年以内。補助率は1/2で、上限は各年度1億円。

補助対象設備は工場廃熱など利用設備、定置用蓄電池(業務・産業用、家庭用 要件あり)とそれに付随する設備。

 

再エネ設備の導入と柔軟な需給調整の実現を支援

民間企業などが有する工場・施設・営農地などに対して再エネ設備の導入加速と柔軟な需給調整の実現を支援することにより、民間企業や地域の脱炭素化を着実に進めるとともに、分散型電力システムを構築して地域共生型エネルギー社会の加速化を目指すことが求められている。

事業の名称は、2025年度補正予算・2026年度予算で実施する「民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業」の「設置場所の特性に応じた再エネ導入・価格低減促進事業」のうち、「再生可能エネルギー等熱利用設備又は自家消費型の再生可能エネルギー発電設備(太陽光発電設備を除く)の導入を行う事業(再エネ等熱利用設備導入事業)」。

 

2025年度事業内容

熱利用や太陽光以外の自家消費型設備の導入を支援は、2025年度も実施していた。

3つの事業区分や補助率・補助額は変更はない。事業名は、2024年度(補正予算)「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業などによる再エネの導入及び地域共生加速化事業)」。このうち(2)設置場所の特性に応じた再エネ導入・価格低減促進事業、(4)再エネ熱利用・発電などの価格低減促進事業として実施。

 

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2026年4月28日

島根・安来蓄電所の運転開始 レノバ、市場運用を内製化し脱炭素へ調整力強化

再エネ発電事業を手がけるレノバ(東京都中央区)は4月17日、島根県安来市で開発を進めてきた「安来蓄電所」の運転を開始した。電力取引市場での運用機能を初めて自社で内製化したことが最大の特徴だ。同社はこれを、今後計画している国内最大級の蓄電プロジェクトを成功させるための重要拠点と位置づけており、次世代電力系統の安定化に向けた動きを加速させる。

 

運用機能を自社で構築、収益最大化へ

安来蓄電所は出力2MW。一般送配電事業者の系統に直接接続する「系統用蓄電池」として機能する。大きな特徴は、これまで外部に委託することが一般的だった市場運用機能を内製化した点だ。電力の市場価格予測に基づいて価格が低い時間帯に充電し、電力市場での応札や充放電指令などの業務を直接担う。

同社は「市場環境に応じた機動的な運用により、収益の最大化を追求するとともに、大規模プロジェクトを成功へ導く運用知見の基盤を構築した」としており、蓄電事業における競争力の源泉を自社内に蓄積する構えだ。

 

静岡で国内最大級のプロジェクトも始動

レノバは蓄電事業を成長の柱の一つに据えており、安来での知見は次の大規模案件へと展開される。同社は3月、静岡県菊川市において国内最大級となる「菊川西村蓄電所」(出力90MW・容量270MWh)の開発を決定したと発表した。

菊川のプロジェクトでは、総事業費の一部として約60億円のプロジェクトファイナンスによる融資契約を、SBI新生銀行と締結している。特定のPPAに依存せず、市場で電力を販売する「市場販売型」の蓄電所として、これほどの大規模融資が実行されるのは国内でも先進的な事例だ。

安来蓄電所の2MWという規模の事業を通じて複雑な市場変動に即した高度な運用体制を自社で実証・確立することにより、90MW 級の菊川西村蓄電所をはじめ、大規模プロジェクトの安定運営と収益最大化を支える知見とデータを積み上げる狙いがある。安来で培われる内製化のノウハウを生かし、菊川蓄電所を含む今後の大規模案件におけるコスト競争力と運用効率の向上につなげたい考えだ。

 

再エネ主力電源化に向け、蓄電池の「調整力」重要に

現在、国内では太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が急速に進んでいるが、天候によって出力が変動する再エネの増加は、電力系統の不安定化を招く懸念がある。この課題を解決する「調整力」として、蓄電所の重要性は日増しに高まっており、蓄電ビジネスへの参入も加速している。

政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現には、余剰電力を一時的に貯蔵し、必要な時に供給できる大規模な蓄電インフラが不可欠だ。レノバは国内での蓄電所開発をさらに加速させ、2030年までに累計設備容量900MWの提供を目指す。

同社は「当社は、『グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し、枢要な社会的課題を解決する』というミッションのもと、今後も、再エネの主力電源化を支える調整機能を担い、電力系統の安定化、脱炭素社会の実現に貢献したい」コメントとしており、脱炭素社会の実現に向けたエネルギーインフラの構築を主導していく考えだ。

 

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