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2026年2月28日

中電ミライズ、米原長岡蓄電所が運転開始 「地域アグリゲータ事業」本格化へ

中部電力ミライズ(愛知県名古屋市)は2月20日、滋賀県米原市に新設した蓄電所「米原長岡蓄電所」の営業運転を開始した。同社にとって初の系統用蓄電所で、建設から保守、運用までを自社で一貫して手がける案件となる。

 

出力は990kW、容量は4936kWh

系統用蓄電池は、再エネ導入拡大に伴い不均衡になりやすい電力の需給バランス調整に有効な設備である。米原長岡蓄電所では、余剰電力時間帯の充電と不足時間帯の放電を遠隔で制御し、電力系統全体の安定化に寄与する運用を行う。

定格出力は990kW、容量は4,936kWhで、一般家庭約570世帯の1日分の消費電力量に相当する。リチウムイオン電池を採用し、関西エリアの送配電網に接続し、需給調整機能を担う。

 

「地域アグリゲータ事業」への足がかり、4月以降に京都で本格始動

中部電力ミライズは、同蓄電所を単なる設備運用ではなく、「地域アグリゲータ事業」として展開する計画だ。

同社はこれまでも顧客の蓄電池などのエネルギーリソースを最適制御し、調整力として複数用途に活用するマルチユース運用を実証してきた。実証では、同社が開発したDR高速制御エンジンを活用し、蓄電池など多様な需要側リソースを制御。各リソースの特性を踏まえた制御により、経済性の観点でリソースの価値を最大化している。

同社は、今回の取り組みを地域内の複数の蓄電リソース(事業者・自治体・顧客設備)を統合制御し、調整力や電力市場への供出価値を創出する事業モデルと位置付ける。4月以降には、宗教法人仁和寺をはじめとする京都市内の顧客設備などとの統合制御を進めるとしている。

 

パワーエックス、中部電力ミライズ向けに系統蓄電システム納入

同蓄電所は、パワーエックス(岡山県玉野市)社製の系統蓄電システム「MegaPower2700A」2台(合計容量4,936kWh)を採用した。中部電力ミライズへの納入は今回が初となる。

同製品は、標準20フィートISOコンテナタイプで、1台当たりの公称容量2,742kWh、定格容量2,468kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載する。岡山県玉野市のパワーエックス国内製造ラインで生産しており、再エネ電力の吸収・放出を通じた需給調整と系統安定化の活用を想定している。

 

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2026年2月27日

中国大手とレドックスフロー蓄電池システムを共同開発へ 正興電機製作所

正興電機製作所(福岡県福岡市)は2月24日、中国の蓄電池メーカー大手のRKP社と、日本市場向けレドックスフロー(RF)蓄電池システムの共同開発を開始したと発表した。北九州市で2026年秋以降の本格稼働を目指し、系統用蓄電池としての展開および地域のBCP対策電源としての活用を検討する。

 

北九州発・地域の防災対策に資する安全な再エネモデルを構築予定

まずは正興電機製作所の古賀事業所(福岡県古賀市)において、2月よりシステム構築および各種試験を開始.10月に北九州学術研究都市に竣工予定の「ひびきの研究開発センター」(同・北九州市)へ移設し、本格稼働する計画だ。

2026年秋以降には、稼働後の同システムを、「学研都市ひびきの」エリアのBCP対策用電源として非常時に活用できるよう、北九州市との枠組みを策定する予定だ。

この共同開発において、RKP社は高度な電池セル技術を提供するという。一方の正興電機製作所は、電池の特性を最大限に引き出し、安定した電力変換を行う専用パワーコンディショナ(PCS)および、高度な制御技術で電力需給の最適化・系統電力の安定化に資するエネルギーマネジメントシステム(EMS)の開発を担う。

 

大型案件を先行してきた住友電工、経産省の2025年度事業に3件採択

次世代の定置用大容量蓄電池として注目されるRF電池は、国内では、住友電気工業(大阪府大阪市)が長年にわたり開発を進め、複数の導入実績を持つ。同社のRF電池は国内外で採用され、海外では米国・欧州・豪州・アジアへ導入例がある。国内では、新出光(福岡県福岡市)が10月に運転開始予定の系統用蓄電所「長洲蓄電所」(環境省の地域脱炭素推進補助金の対象事業においてレドックスフロー電池が採用された初事例)や、鹿児島県南九州市の地域マイクログリッドを担う「黒木山太陽光発電所」、新潟県柏崎市の地域新電力の柏崎あい・あーるエナジーなどに再エネの調整力リソースとして導入されている。

同社は2月10日、経済産業省の2025年度「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」に、同社製のRF電池を用いた系統用蓄電所導入事業が3件採択されたと発表した。このうちの1件となるRSテクノロジーズ(東京都品川区)は、福島県浪江町での住友電工製のRF電池を用いた系統用蓄電池事業を計画し、電解液にグループ会社のLEシステム(同)が製造する電解液660m2を導入すると発表した。

また、プライム・スター(同・港区)は、2022年6月に太陽光発電システムと組み合わせたレドックスフロー電池の販売を開始しており、道の駅や自治体施設などへの導入実績を公表している。

今回の正興電機製作所とRKP社の共同開発は、これまで住友電工が大型案件で先行してきた国内RF電池市場に、新たなプレーヤーが加わる可能性を示す。セル技術を持つ海外大手と国内制御技術企業が組む形で、日本市場向けのシステム開発が進むことになる。

 

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