2025年7月1日
良品計画(東京都文京区)と、JERA(同・中央区)は6月25日、再エネ発電事業を手がける特別目的会社(SPC)「合同会社MUJI ENERGY(ムジエナジー)」を設立すると発表した。まずは太陽光発電設備の開発に着手し、再エネ創出とCO2排出量削減を目指す。
良品計画は、2030年までにグループ全体のGHG排出量(スコープ1・2)を2021年8月期比で50%削減するという目標を掲げ、これまでも単独店舗への太陽光パネル設置や再生中エネメニューへの切り替えを推進してきたが、今回バーチャルPPAによる追加性のある環境価値の創出に向け新会社を設立した。
MUJI ENERGYでは、初年度に約13MW規模の太陽光発電設備の開発を予定している。これは良品計画の年間電力使用量の20%に相当し、年間約8000トンのCCO2排出量削減が見込まれる。用途としては、無印良品のテナント店舗における電力由来のCO2排出量削減に利用される。
新会社が創出した再エネの環境価値は、JERAの子会社であるJERA Cross(東京都中央区)を通じて、再エネの環境価値のみを取引するバーチャルPPAの仕組みを活用し、全量を良品計画に提供する。なお実際の電力は日本卸電力取引所(JEPX)で売電される。
MUJI ENERGYは2025年9月設立予定で、出資比率は良品計画が80%、JERAが20%となる。
JERAは、燃料上流・調達から発電、電力・ガスの卸販売まで一連のバリューチェーンを保有するエネルギー企業。再エネとゼロエミッション火力により、2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2ゼロの実現を目指す。JERA Crossは、戦略やテクノロジー、再エネ供給能力を強みとし、再エネの導入支援からエネルギーの需給運用、24/7カーボンフリー電力の提供など、企業のGX推進を一気通貫で支援している。
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2025年6月30日
東京電力エナジーパートナー(東京電力EP/東京都中央区)は6月12日、「省エネ」「再エネ」「電化」の3つの軸を中心に、CO2排出量を見える化する新サービスや顧客参加型のサービスを提供する家庭向け「TEPCO カーボンニュートラルプログラム」を開始すると発表した。
2022年度から実施してきた「TEPCO省エネプログラム」の名称を変更し、2025年度は、これまでの取り組みを一層拡充して実施する。
新たに展開するCO2排出量見える化サービスでは、ウェブ会員サービス「くらし TEPCO web」で、顧客の電気とガスの使用量に応じたCO2排出量を表示する。また、カーボンニュートラルに関するコラムも掲載し、カーボンニュートラルに向けた顧客の行動を後押しする。
対象の電気・ガス料金プランに加入している「くらしTEPCO web」会員に対して、8月下旬~9月上旬にサービスを開始する予定。通年で実施する。
電力需給バランスを調整するディマンド・リスポンス(DR)対策では、指定時間帯に顧客に家電などを操作してもらい、節電量や負荷創出量に応じて「くらしTEPCOポイント」を進呈する「エコ・省エネチャレンジ」と、エコ・省エネチャレンジの指定時間帯と同社で必要と判断した時間帯に顧客の対象機器を遠隔制御し、「くらしTEPCOポイント」(100くらしTEPCOポイント/月)を進呈する「エコ・省エネチャレンジ機器制御オプション」を実施する。
機器制御オプションでは、6月12日より、制御対象機器に伊藤忠商事(東京都港区)が総販売元の蓄電池ブランド「SMART STAR シリーズ」の対象型番の蓄電池も追加する。この蓄電池は、エヌエフホールディングス(神奈川県横浜市)と伊藤忠商事の合弁会社、NFブロッサムテクノロジーズ(神奈川県横浜市)が製造。蓄電池の遠隔制御は、伊藤忠商事グループのグリッドシェアジャパン(東京都渋谷区)、米国Lunar Energyグループ(Lunar Energyとそのグループ会社)が実施する。
なお、「くらしTEPCOポイント」は、サービスの利用に応じてもらえるポイントで、300ポイントから各種ポイントやギフトに交換できる。交換先によっては1ポイント1円相当とならない場合もある。
エコ・省エネチャレンジ実施時期
実施時期 | |
エコ・省エネチャレンジ | 節電: 7月1日~10月12日(予定) 12月8日~2026年2月28日(予定) 負荷創出: 4月1日~6月1日(終了済) 10月13日~11月9日(予定) |
エコ・省エネチャレンジ機器制御オプション | 通年 (追加の対象機器は、8月1日から順次制御開始予定) |
「カーボンニュートラルBINGO」では、カーボンニュートラルをテーマにしたビンゴゲームでビンゴを達成すると、「くらしTEPCOポイント」を抽選で進呈する。従来の省エネ手法の紹介に加え、衣類のリサイクルや食品ロスの削減など、CO2排出量の抑制につながる取り組みや、それぞれの取り組みによって抑制可能なCO2排出量もあわせて紹介する。実施時期は7月1日~10月12日(予定)、12月8日~2026年2月28日(予定)。
このほか、太陽光発電や蓄電池を導入した顧客に特典を進呈するほか、エアコンの運転効率を高めるクリーニングを特別価格で提供する。また、ウェブサイトでは、国の補助金を活用した窓・ドア断熱リフォームを紹介する。
太陽光発電・蓄電池導入支援キャンペーン(7月1日~9月30日)では、既存戸建住宅に住み、TEPCOホームテック(東京都墨田区)にて新規で太陽光発電・蓄電池を導入した顧客に最大4万円分(各設備2万円分)の商品券を進呈する。
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