2025年8月2日
日本通運(東京都千代田区)、ローム(京都府京都市)、村田製作所(同・長岡京市)の3社は7月17日、EVトラックを活用した共同輸送を開始した。GHG排出削減と輸送コストの抑制を目的としたもので、電子部品業界では初の取り組みとなる。
使用する日本通運のEVトラックは、1日当たり約210kmの走行が可能。これは京都〜大阪間を往復する距離に相当し、国内のEVトラック輸送では最長クラスとなる。
今回の運行区間は、関西国際空港、ローム京都物流拠点、村田製作所大阪ロジスティクスセンター、関西国際空港間で、途中2回の充電を行いながら運行するという。今後は対象エリアを順次拡大し、輸出入品の共同輸送も開始する予定だ。
国土交通省のデータによると、貨物自動車におけるCO2排出量は日本全体の排出量の7.4%を占める。CO2削減手段として、EVトラックの導入が挙げられるが、車両価格は通常のディーゼル車両と比べて高額である。今回の共同輸送により、EVトラックの導入および輸送コストを抑制できる上、積載効率の向上によって省エネルギー化が図られる。また、ドライバー不足など物流業界が抱える課題の解決にも寄与するという。
NXグループは、気候変動への対応強化を重要課題の一つと位置付け、これまでにハイブリッド車やEVトラック、FCEVトラック(水素燃料電池車)などの環境配慮車両を日本国内で1万2000台以上導入し、自社事業におけるCO2排出量削減を進めている。ロームと村田製作所は、ともに2050年のカーボンニュートラル達成を目標に掲げ、環境負荷軽減に取り組んでいる。
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2025年8月1日
丸紅新電力(東京都千代田区)と「カラオケまねきねこ」を運営するこコシダカ(同・渋谷区)は7月22日、再生可能エネルギー導入に向けてオフサイトコーポレートPPA契約を締結した。東京電力エリアで発電された太陽光発電による電力を、関西電力エリアで営業するカラオケ店舗に供給する仕組みで、エリア間の電力価格差を活用したスキームを採用する。
本契約は、コシダカ専用の太陽光発電所からの電力を、丸紅新電力が東京電力管内で調達し、一般の送配電網および日本卸電力取引所(JEPX)を介して、関西電力管内の「カラオケまねきねこ」6拠点に供給するもの。
価格が高い東京で発電された再エネ電力を、比較的電力単価の安い関西エリアに届けることで発生するエリア間価格差をコシダカが享受することで、再エネをより安価に調達できる仕組み。
8月から供給を開始し、供給期間は20年間で、安定した再生可能エネルギーの調達を可能とする。
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