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2026年4月20日

日本初・冷蔵庫を自動制御 パナソニックと中部電力ミライズがDRサービス

パナソニック(大阪府門真市)は、中部電力ミライズ(愛知県名古屋市)と共同で、電力需給の最適化に向けて、冷蔵庫の稼働を自動で制御する「デマンドレスポンス(DR)自動運転サービス」を開発、4月15日より申込受付を開始した。

このサービスは、電力会社の要請に応じて電力使用を抑制する「下げDR」と、使用を増やす「上げDR」の双方に自動対応するもので、両社によると日本初の取り組みとなる。

 

面倒な操作なしで電力需給の調整に貢献

太陽光や風力など、季節や天候で発電量が変動する再エネの利用拡大に向けて、電力需給バランスを調整するDRの重要性が高まっている。こうした中、パナソニックは、家庭内での消費電力量の割合が高く、かつ常時通電している冷蔵庫に着目。中部電力ミライズと、2024年に冷蔵庫をDR制御する共同実証を実施した結果を踏まえ、電力会社からの要請に応じて稼働を自動制御するDR機能搭載の冷蔵庫を開発した。

中部電力ミライズは、新たに、このDR機能搭載の冷蔵庫に対応したDRサービス「NACHARGE Link KADEN(ネイチャージリンク カデン)」の提供を開始する。このサービスを利用すると、庫内の食品への影響を抑えながら、中部電力ミライズからのDR要請に応じて冷蔵庫の稼働状況を自動制御、無理なく電力需給の調整に貢献できる。また、サービス利用者には、DRの貢献量に応じたポイントが進呈される。

具体的には、専用のスマートフォンアプリで冷蔵庫が賢く電気を使う「DRモード」に設定すると、パナソニックのクラウドサーバーが中部電力ミライズからのDR要請を受信すると、アプリを介して冷蔵庫へDR運転信号を送信。信号を受信した冷蔵庫は、要請内容に応じた準備運転を行い、庫内の食品への影響を抑えながら要請時間になるとDR自動運転を行う。

下げDRでは、要請を受けると、事前に庫内を冷やすことで要請時間にコンプレッサーを停止して電力使用を抑制する。上げDRでは、扉の開閉が少ない夜間などに実施するケースが多い霜取り運転の実施タイミングをシフトさせて、要請時間に電力を使用する。

 

「DRお知らせ機能」で家庭内のエネルギー意識を向上

このサービスでは、DR要請時間の開始・終了を、冷蔵庫が音で通知する「DRお知らせ機能」を搭載する。この機能により家族の誰もがDR要請時間中であることを認識しやすくなり、家庭内での自主的な行動を促すきっかけになることが期待される。

両社による共同実証では、被験者の7割が「お知らせ機能が、他のDR要請に応える行動につながった」と回答し、下げDR・上げDRの双方で行動変容が確認されている。

 

「ポイント進呈」でDRへの継続的な参加を後押し

中部電力ミライズが提供するDRサービスに申し込みすると、DR要請に対する電力使用量の変化(直近の平均使用量との差)を貢献量としてポイント化。ポイントは1カ月単位で集計し、翌月上旬にまとめて進呈される。成果を見える形で還元し、DRへの継続的な参加を後押しする。

 

ライフスタイルの変化を先取りする価値を提案

従来の家庭向けDRは、「通知を受けて、その都度行動する必要がある」「やり方がわからない」「忙しくて対応できない」など生活者の手間が多く、継続的な参加が課題となっていた。

パナソニックは、ノンフロン冷媒をいち早く実用化したほか、コンプレッサーと断熱技術、温度制御技術の進化を通じて省エネ性能を追求し、冷蔵庫の環境負荷低減に取り組んできた。今後も、より良いくらしと持続可能な社会の実現に貢献するため、ライフスタイルの変化を先取りする価値提案と高品位なモノづくりに取り組んでいく。

 

2024年に実証、「あえてアクションしづらい家電」で

パナソニックの社内分社・くらしアプライアンス社(東京都品川区)と中部ミライズは、2024年12月10日、家電機器を自動でデマンドレスポンス(DR)制御する実証実験を行い、その結果を公表した。

家電の中でも常時稼働し年間を通じてDRに対応できるものの、ユーザーによるアクションが困難とされる「冷蔵庫」にDR機能を搭載し検証を行った。

 

実証結果:冷蔵庫にDR機能搭載、アプリで要請依頼

具体的には、中部電力ミライズからのDR要請をユーザーのスマホアプリに通知。ユーザーはアプリを使い予約することで、冷蔵庫の下げDR運転・上げDR運転を自動化した。期間中、計114回のDRを実行したが、下げDR・上げDRともに、前日の通知に対してユーザー自身が考えてアクションする世帯と比べて、DR要請に対する貢献量が向上する結果が得られたことが確認された。

また、アプリや冷蔵庫のアラーム音による定期的な通知により、DR要請を思い出し、他の家電機器に対してもアクションするなどユーザーの行動変容につながったと報告している。

 

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2026年4月19日

地熱を製造現場のベース電源に 大和製罐が東電EP・九電みらいとPPA

大和製罐(東京都千代田区)、東京電力エナジーパートナー(同・中央区)、九電みらいエナジー(福岡県福岡市)は4月15日、オフサイトフィジカルコーポレートPPAを活用し、神奈川県相模原市の大和製罐東京工場向けに、地熱発電由来の再エネ電力の供給を同月1日に開始したと発表した。この取り組みにより、大和製罐東京工場ではCO2排出量が年間約6,100t削減できる見込みだ。

 

大分・鹿児島の地熱発電所を活用、期間は5年間

九電みらいエナジーは、同社が保有する総出力197,500kWの地熱発電所4カ所(大分県2カ所・鹿児島県2カ所)で発電した再エネ電力を、東京電力エナジーパートナーを通じて、大和製罐の東京工場へ供給する。

対象となる発電所は、八丁原発電所および滝上発電所(いずれも大分県九重町)、山川発電所(鹿児島県指宿市)、大霧発電所(鹿児島県霧島市)。サービス開始は4月1日で、契約期間は5年間。

なお、地熱発電を用いたオフサイトコーポレートPPAの導入は製缶業界としては先駆的であり、東京電力エナジーパートナーとしても初めての取り組みとなる。

 

脱炭素化の推進と操業安定の両立を図る

九電みらいエナジーは2025年6月、東京建物(東京都中央区)、日鉄エンジニアリング(同・品川区)と連携し、不動産業界で初めて地熱発電を活用したオフサイトPPAを、東京建物が所有・管理する都内のオフィスビルに導入している。年間約900MWhの再エネ電力を供給し、CO2排出量削減効果は年間約360tに及ぶ。

地熱発電は天候や時間に左右されず、24時間365日安定した発電・供給が可能で、設備利用率は82%(「国際再生可能エネルギー機関」調べ)と水力・風力・バイオマスなどのそのほかの再エネと比べて高い水準にある。東京建物らは、この安定性に着目し、地熱発電の電力をベース電源とした。

今回の大和製罐も、製造現場におけるベース電力として、電力使用が集中する日中および電力使用が減る夜間に工場で消費する電力の大半を地熱発電由来の電力で賄うことで、製造現場で使用する電力における再エネ比率を底上げし、脱炭素化の推進と操業安定の両立を図るとしている。

 

屋根上太陽光の拡張に制約

大和製罐は、これまでも太陽光発電やバイオマス発電、水力発電といった再エネ由来の電力を導入。このうちバイオマス・水力活用では、オフサイトPPAの仕組みを採用している。

大和製罐東京工場では、屋根形状や耐震要件などの制約により、屋根上太陽光発電設備の大規模な拡張が難しい。このため、需要地の制約を受けにくいオフサイト型フィジカルPPAを採用した。

大和製罐は、中長期の脱炭素化と電力調達の安定化の両立に向け、再エネポートフォリオの多様化を推進してきた。今後も、需要地の制約を踏まえた電源選択とポートフォリオ分散を進め、カーボンニュートラル実現を加速する。

九電みらいエナジーは、太陽光・風力・バイオマス・地熱・水力の5電源を生かし、再エネの普及拡大を進める方針。東京電力エナジーパートナーは、オフサイトPPAなど多様なメニューを通じて顧客の再エネ活用を支援し、カーボンニュートラルへの取り組みを後押しする。

 

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