2025年12月25日
積水化学工業(東京都港区)は12月22日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の製品設計・製造・販売を担う積水ソーラーフィルム(大阪府大阪市)が、福岡市と「脱炭素社会の実現に向けた連携協定」を締結したと発表した。積水化学と福岡市は、これまでもフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験を重ねてきたが、今後は同市をフィールドとし、技術開発や実証をさらに進める。
積水化学工業と積水ソーラーフィルムは、都市部における大規模な再エネ設置の実現に向け、福岡市と連携し、「FGN(Fukuoka Growth Next)」屋上での防水材一体型施工や「香椎浜小学校」体育館屋根への導入など、公共施設を実証先としたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証を進めてきた。
今後は、同協定に基づき、ペロブスカイト太陽電池の普及促進をはじめとする都市型地産地消創エネモデルの確立や市有施設などでの実証や率先的な導入など、地球温暖化対策に関する新技術の実装に向けた取り組み、環境エネルギー教育を通じた脱炭素への理解促進や啓発に向けた活動を展開する。
直近の取り組みとしては、福岡市内の市内小中学校3校(「高宮中学校」「老司小学校」「原西小学校」)の体育館屋根に、同太陽電池を設置し、有効性を検証する。設置面積は合計約265m2、出力は合計約25kW。
積水化学グループ2社は現在、NTTデータ(東京都江東区)、日軽エンジニアリング(同・港区)と共同で、同太陽電池を建物外壁に設置するための改良工法開発を進めている。
新工法は、「NTT品川TWINS」DATA棟外壁で行ってきた設置実証で得られた知見や課題を基に考案したもの。アルミ押出形材を用いた固定金物を採用し、大量生産と軽量性を両立している。また、壁面施工時に発生しやすいフィルム型太陽電池の「しわ・よれ」を容易に調整し、意匠性を確保するという。
積水化学グループは今後、同工法のさらなる検証とともに、今回の協定に基づく実装および実証を進め、同太陽電池の社会実装を加速させるとしている。
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2025年12月24日
川崎重工業(東京都港区)は12月19日、グループ会社の川崎車両(同)が、新型の鉄道車両「GreenDEC(グリーンデック)」を開発したと発表した。同車両は、ディーゼル機関で発電し、電気でモーターを動かす「電気式気動車」仕様。将来的には、部品交換により、水素転用も可能になるという。
「GreenDEC」は、一般的な電車と共用できる部品が多い点に特徴がある。モーターやインバーター、歯車減速機などの機器の交換部品が入手しやすくなり、メンテナンス作業が軽減される。これにより、維持コストの抑制にもつながるという。
また、同車両は、鉄道分野のカーボンニュートラル実現に寄与する新たな気動車と位置付けられており、将来の水素駆動機関などの採用や交換の発展性を見据えた構造やレイアウトが導入されている。
車体サイズは、長さ18m、幅2.8m。設計上の最高速度は時速95km。
天竜浜名湖線を運営する「天竜浜名湖鉄道」(静岡県浜松市)と、甘木線を運営する「甘木鉄道」(福岡県朝倉市)が受注済みで、2026年春のダイヤ改正から営業運転を開始する予定。運行時には、各地域に合わせたデザインが施される。
国交省によると、日本国内の非電化路線は鉄道路線全体の約3割を占める。非電化鉄道を運行中の気動車は、ディーゼル機関と液体変速機を組み合わせた車両が多く、また近年はこれら気動車の老朽化に加え、液体変速機などが入手困難な状況にあり、非電化鉄道の環境負荷低減が求められている。
こうした中、国交省は9月、2040年を見据えた鉄道分野のGXに関する目標を設定。2030年度までに水素車両の運転開始や水素車両の製作を進める方針を示している。
【参考】
・国土交通省―「鉄道分野のGXに関する基本的考え方」を公表します
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