2025年12月27日
九州電力(福岡県福岡市)と日立ビルシステム(東京都千代田区)は12月22日、電気自動車(EV)を活用したマンション向けエネルギーソリューションを共同で提供開始すると発表した。両社は業務提携契約を締結し、マンション入居者の快適なEV利用を推進するとともに、レジリエンス向上による災害に強い仕組みを提供する。
九州電力が展開するマンション入居者専用のEVシェアリングサービス「weev(ウィーブ)」および集合住宅向けEV充電サービス「PRiEV(プライブ)」と、日立ビルシステムが提供するV2Xシステム「Hybrid-PCS」を組み合わせ、パッケージサービスとして提供していく。
九州電力の「PRiEV」は、集合住宅の各駐車区画に、個人専用のEV充電器を設置し、入居者が自宅でいつでも充電できる環境を提供するサービスだ。2023年1月からサービスの提供を開始し、 首都圏、関西圏(一部県のみ)、中部圏(一部県のみ)、九州の集合住宅において展開している。なお九州エリアでは、充電に再エネ電気が活用されている。
一方の日立ビルシステムが提供する「Hybrid-PCS」は、EVと住宅・ビル・電力網などの間で電力の相互供給を可能にするV2Xシステムで、停電時にもEVからの給電によりエレベーターなどのビル設備の継続利用を可能にする。2023年7月の提供開始以来、機能を更新してきた。
今回、両社が連携して提供するパッケージサービスでは、「weev」のシェアリング車両と「Hybrid-PCS」を接続し、災害時や停電時にはシェアリング車両から、マンションのエレベーターなど共用部設備へ給電する。同時に、「PRiEV」を通じて、各入居者のEV保有率を上げ、入居者が個人所有するEVをシェアリング車両のバックアップとしても活用する。
また、「Hybrid-PCS」により、V2Xシステムおよびエレベーターなどのビル設備から生成されるデータを活用し、日立グループのデジタルサービス「HMAX for Buildings:BuilMirai(ビルミライ)」を通じて、省エネ化や居住者のウェルビーイングなども含めたビルメンテナンスの効率化につながる新しい価値提供も行っていく。
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2025年12月26日
FPS(東京都港区)は12月22日、野村不動産プライベート投資法人(NPR/同)が保有する「野村不動産新横浜ビル」に、オフサイトPPAスキームにより、再エネ由来の電力を供給開始したと発表した。電力はシン・エナジー(兵庫県神戸市)が運営する太陽光発電所で発電された再エネを活用する。
市場連動型電力と完全固定型電力を併合した「ハイブリット電力メニュー」も併用し、同ビルの電気料金削減を図る。
3社は10月24日に、オフサイトフィジカルコーポレートPPAを締結した。これにより、FPSがアグリゲーターとして導入支援を担い、同ビルに供給される電力の一部を追加性のある再エネ由来の電力に転換した。
使用する再エネは、シン・エナジーが運営する4カ所の太陽光発電所(千葉県印西市、同・野田市、東京都羽村市、神奈川県相模原市)で発電された電力で、4カ所の太陽光パネルの合計出力は約1700kW。
オフサイトフィジカルコーポレートPPAであるため、これらの再エネ電力のほか非化石証書も活用し、同ビルの年間消費電力量は一般家庭約1090世帯分の年間消費電力量に相当する約429万kWhが実質再エネ化された。これらの取り組みによるCO2排出量は、年間約1814tを見込む。
また、これらの再エネ調達のほか、ハイブリッド電力メニューを活用し、同ビルの電気料金を低減させる。この電力メニューは、負荷追随部分では電力先物市場を活用した完全固定メニューと日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場価格に連動する市場連動メニューの2つの料金体系を組み合わせた設計で運用される。市場価格下落により電気料金が削減されるメリットを享受するとともに、市場価格上昇による電気料金上昇リスクも一定程度は回避できる仕組みとなっている。
なおNPRは、同ビルに入居する企業であるソシオネクスト(神奈川県横浜市)と協議の結果、今回の取り組みを開始した。ソシオネクストは「2050年までにスコープ1・2のカーボンニュートラル実現」を目標として掲げており、同社の使用電力の再エネ化へのニーズにも対応することになる。
NPRは今後も、所有物件に入居する企業や店舗などとの対話を通じ、不動産の運用を通じたサステナビリティ施策に取り組む。
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