2026年1月8日
戸田建設(東京都中央区)を代表企業とする五島フローティングウィンドファーム合同会社(長崎県五島市)は1月5日、浮体式洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」の商用運転を開始した。
同発電所は、「再エネ海域利用法」の規定に基づき、国が指定した促進区域で選定された事業として運転を開始する国内第1号のプロジェクトであり、洋上風力発電の主力電源化に向けた重要な柱と位置付けられている。
「五島洋上ウィンドファーム」は、出力2.1MW・全長176.1m・ローター径80mの風車8基で構成される。商用浮体式洋上風力発電所において、複数の風車を設置するのは国内では初めての取り組みとなる。
また、今回採用された「ハイブリッドスパー型浮体」は、浮体上部に鋼、浮体下部にコンクリートという異なる素材を組み合わせている点に特徴がある。重いコンクリートを底部に配置することで、重心が下がり、荒波や台風などの過酷な気象条件下でも風車が揺れにくく、安定した運用が可能となる。同構造体の実用化は世界初であり、戸田建設が設計から施工までを手がけた。
「五島洋上ウィンドファーム」が立地する長崎県五島市沖は2019年12月27日、「再エネ海域利用法(第8条第1項)」の規定に基づき、「海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域」に指定された。
経産省と国交省は2021年6月に、洋上風力発電事業者として、五島フローティングウィンドファーム合同会社の前身となるコンソーシアムを選定。2022年4月に公募占用計画が認定され、同年8月から海上工事が始まり、今回、商用運転を開始した。
五島フローティングウィンドファーム合同会社は今後、運転管理として地元企業の参加を募る予定で、発電した再エネ電力は、エネルギーの地産地消の観点から、地域の小売電気事業者に優先的に供給する方針だ。
五島フローティングウィンドファーム合同会社の参画企業は、戸田建設のほか、ENEOSリニューアブル・エナジー(東京都港区)、INPEX(同)、関西電力(大阪府大阪市)、大阪ガス(同)、中部電力(愛知県名古屋市)。
【参考】
・資源エネルギー庁―長崎県五島市沖に係る海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域において、五島フローティングウィンドファーム合同会社の浮体式洋上風力発電設備が運転を開始しました
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2026年1月7日
多摩信用金庫(東京都立川市)は12月23日、第23回「多摩ブルー・グリーン賞」の受賞者を発表し、技術・製品部門の最優秀賞に、PXP(神奈川県相模原市)の「次世代軽量フレキシブル太陽電池」が選ばれた。経営部門の最優秀賞には、MIRAI-LABO(八王子市)の「EVリパーパスバッテリー事業」が選出された。
PXPでは、従来型の重くて固い太陽光パネルが搭載できない屋根や外壁、移動体、道路・情報インフラなどを対象とした次世代太陽電池を開発している。最大の特徴は、ペロブスカイト層とカルコパイライト(CIS)層を重ねたタンデム構造にある。
同構造のモジュール開発では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2025年度事業に採択されたほか、日産自動車(神奈川県横浜市)や名古屋電機工業(愛知県あま市)、神奈川中央交通(神奈川県平塚市)・豊田通商(愛知県名古屋市)、新潟県などと実証を展開している。近年は、国内の多くの自治体・企業と連携。kW級の発電実証を行うなどフィールドでの着実な実績が高く評価された。
MIRAI-LABOは、7社と共同で、EVバッテリーの回収から診断・開発・製造・販売・物流までを一気通貫で行う「EVリパーパスバッテリー事業」を構築している。
同社は、過去にも多摩ブルー賞優秀賞を2度受賞しているが、今回は、7社連携による革新的なサーキュラーエコノミーのビジネスモデルを実現した点が評価され、多摩グリーン賞を初めて受賞した。
このま事業において、MIRAI-LABOは、EVバッテリーの劣化診断技術を提供している。同技術は、EVバッテリーのモジュールを高精度かつ短時間のうちに自動診断する。EVバッテリーを活用した製品は、保証を付け提供することが可能になるという。
「多摩ブルー賞」は優れた技術や製品を、「多摩グリーン賞」は新しいビジネスモデルを対象に、多摩地域の発展に貢献などした中小企業や団体、個人事業主を表彰するもの。このうち、独自性・革新性などで特筆すべきことの評価が最も高い事業者には特別賞が授与される。
第23回は合計114件の応募があり、最優秀賞2件・優秀賞4件・多摩みらい賞8件・特別賞2件が選ばれた。
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