2026年1月30日
東京電力ホールディングス(東京都千代田区)は1月26日、新たな再建計画となる第五次総合特別事業計画を発表した。この中では、福島第1原発の事故対応や原子力事業、GX・DX対応などの経済事業、アライアンス強化を最重要課題と位置付け、体制整備や今後の最適な経営体制の構築を進めていく方針が盛り込まれた。経済産業省は同日、同計画を認定した。
計画の見直しは5年ぶりとなる。その間、原子力発電所の安全対応やGX・DXなどの要請の高まり需要の増加、財務状況の悪化が重なり、同社が掲げる東電改革は大きな岐路に直面している状況だという。新計画では、これまでの総特の基本的な考え方を維持しながら、これらの環境変化に対応していく。
GX・DX、エネルギー安全保障などに対応した安定供給の実現に向けては、資産回転型投資などを活用し、迅速な電力供給や脱炭素電源の確保、多様なニーズに応じた料金メニュー提供による事業構造の変革を進める。
拡大が見込まれるデータセンター向け電力需要への対策では、ウェルカムゾーン活用による参加型ネッワークの構築や広範にわたる迅速かつ最適な系統開発・系統接続の実現、人手不足への対応としての他社との施工力連携による接続早期化を図る。迅速な電力供給網構築により、「2040年度までの首都圏のDC需要伸び率世界トップクラスを目指す」とした。
脱炭素化の取り組みでは、「2040年度に供給ふる電力の6割を上回る水準を脱炭素電源で確保」とともに、「2050年度にエネルギー供給由来のCO2排出実質ゼロに挑戦する」という目標を掲げた。今後は、資産回転型投資・共創による再エネの国内新規開発推進・系統用蓄電池拡大による調整力増強、PPA・市場取引など多様な手段を活用した脱炭素電源調達の強化を図る。
原子力発電を巡っては、廃炉の完遂に向けた体制整備を行うとともに、新潟県の「柏崎刈羽原子力発電所」の再稼働を含む原子力事業の安定的な運営に重点を置く方針を示した。特に福島事業については、基本方針で示した「福島最優先」の経営判断や廃炉事業遂行能力の向上などの改革を継続的に実施できる体制を早急に構築するとした。
同社によると、投資計画などを精査したことで、2025年度から2034年度までの今後10カ年で合計3000億円の投資・費用の削減が実現できるという。これに、東日本大震災以降に取り組んだ人員削減など経営改善策の効果2.8と併せて、3.1兆円のコスト削減効果を見込んでいる。
原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(平成23年法律第94号)第46条第1項では、原子力損害賠償・廃炉等支援機構および原子力事業者は、認定特別事業計画の変更をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならないと規定されている。
経産省は、1月9日に原子力損害賠償・廃炉等支援機構および東京電力HDから申請のあった原子力損害賠償・廃炉等支援機構法に基づく認定特別事業計画の変更について、申請の通り認定した。
【参考】
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2026年1月29日
環境省は1月23日、太陽光パネルのリサイクル推進に向けて、動静脈連携による太陽光パネル由来のガラスの水平リサイクル技術実証事業の公募を開始した。
この事業では、中間処理事業者とガラスメーカーが連携して水平リサイクルを実現するための異物の高度選別技術などの開発を通じ、太陽光パネル由来のガラスの省CO2型リサイクル技術向上を図る実証などを委託により実施する。公募期間は2月13日17:00(必着)まで。
太陽光パネルは、2030年代後半以降に大量廃棄が見込まれている。その一方で、その約6割(重量ベース)を占めるガラスは、板ガラス原料としての利用が期待されているものの、忌避物質の混入や品質確保の観点から天然資源からの素材代替が十分に進んでおらず、省CO2型の国内リサイクル体制の整備が求められている。
そこで、2025年度補正事業で、動静脈連携による省CO2型の太陽光パネルリサイクル技術向上と、再生ガラスの品質向上を図り、再生ガラスの板ガラスへの水平リサイクルを促進する実証(委託事業)を行う。
公募対象者は民間事業者・団体、大学、研究機関など。複数の事業者による共同提案も可能。予算は1件あたり上限1億円(税込)となるよう、外部有識者から構成される評価審査委員会による評価を経て決定される。事業期間は2026年度で、原則として、事業採択後の契約締結日から2027年3月末まで。
事業名は、2025年度補正「国内資源循環体制構築に向けた再エネ関連製品及びベース素材の全体最適化実証事業」。
実施対象事業は、5つの要件をすべて満たし、再生ガラスの水平リサイクルの推進に対し、ボトルネックに相当するような具体的課題を設定し、その解決に向けた実証的な取り組みであるもの。また、実証に当たって、資源の循環的な利用と処分の基本原則から見た事業の有効性、エネルギー削減効果、CO2排出量削減効果、その他の環境負荷低減効果を検証し、かつ、経済的と技術的側面から見た事業の実現可能性を検証するもの。
5つの要件は以下の通り。
(1)次の3つのいずれかの観点からエネルギー起源CO2削減に資する取り組みであること
・デジタル技術を用いたトレーサビリティ確保によりリサイクル原料の品質向上などに伴うエネルギー使用量の削減
・再生材の利用により天然資源が代替されることに伴うエネルギー使用量の削減
・輸送・破砕・選別工程の高効率化その他のリサイクルプロセスの改善によるエネルギー使用量の削減
(2)動静脈連携による太陽光パネル由来の再生ガラスの水平リサイクル技術実証に関連する取組であること
(3)新規性のある事業であること
(4)たとえば、再生ガラスの用途、販売・調達見通し、事業終了後の課題解決に向けた検討内容・社会実装に向けた事業化スケジュールなど、実証終了後の出口戦略が明確であること
(5)実証の結果、業界内外での横展開により低炭素製品のリサイクルとリサイクル素材の活用工程での省CO2化が促進される事業であること
応募する場合は、申請書一式を郵送または持参により提出する。また、申請書と事業概要スライドは電子メールでも提出する。公募に関する質問は、電子メールで2月6日17:00(必着)まで受け付ける。
選考は、環境省において事前審査(書類審査)を行った上で評価審査委員会において申請者からヒアリングを行い、採択事業を決定する。選考結果は3月(予定)に電子メールにて連絡する。
【参考】
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