2025年8月9日
住友不動産(東京都新宿区)は8月6日、グループ会社の住友不動産ハウジング(同)、東京電力エナジーパートナー(同・千代田区)、TEPCOホームテック(同・墨田区)と共同で、戸建住宅に薄型太陽光パネルを設置する実証実験を開始すると発表した。この実証は、「すみふ×エネカリ」の新商品提供に向けたもので、戸建住宅への接着工法を試行し、商品化への実現性を検証する。
実証で使用する太陽光パネルは、電巧社(東京都港区)提供の「フレキシブルソーラーG+」。1m2当たりの重さは3〜4キログラム、薄さ2.5〜4mmと、超軽量・超薄型が特徴だ。
これをTEPCOホームテックが、住友不動産グループが運営・管理する東京都武蔵野市の「住友不動産の注文住宅 J・レジデンスモデルハウス」および千葉県成田市の「住友不動産の注文住宅 J・アーバンコートモデルハウス」の屋根に設置。太陽光パネルの施工性や耐久性、変換効率や防眩性、また戸建住宅屋根との相性やデザイン性を検証する。
住友不動産グループと東京電力グループは、検証を踏まえ、2026年6月の商品化を目指す。
住友不動産グループによると、既存戸建住宅への太陽光パネルの設置には、設置場所の制約や耐震補強などの初期コストが障壁だという。今回の実証により、超軽量で薄型な太陽光パネルを住宅へ設置することの実現性が確認されることで、新商品の訴求につながるとしている。
2050年カーボンニュートラル達成に向けては、家庭部門での脱炭素化が重要であるとし、国や自治体による太陽光パネル設置の普及促進・義務化が進んでいる。
住友不動産と東京電力EPは2021年に、脱炭素リードプロジェクト協定を締結。これに基づき、新築戸建住宅および既存戸建住宅のまるごとリフォーム「新築そっくりさん」において、太陽光発電設備および蓄電池の普及を促進する太陽光発電サービス「すみふ×エネカリ」を提供している。
「すみふ×エネカリ」は、住友不動産が施工する新築戸建住宅・既存戸建住宅向けのサービスで、初期費用なし・定額料金だけで太陽光発電設備と蓄電池が利用できる。これまでに約4000件が利用している。
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2025年8月8日
JERA(東京都中央区)は8月4日、エネルギー世界大手の英bpとの折半による洋上風力発電事業会社「JERA Nex bp」を発足したと発表した。両社の開発中案件を含む持分設備容量13GW規模の洋上風力発電案件が移管され、世界最大規模の風力発電企業となる見込みだ。
新たな洋上風力発電事業会社は、2024年12月の基本合意を踏まえ、関係当局からの承認など必要な許認可取得などの手続きを経て設立された。
JERA Nex bpは、英国ロンドンに本社を置く。両社から経営陣を派遣し、ナタリー・オースターリンク氏がCEOに就任する。また同日、日本国内における洋上風力発電事業の開発と運営を行う子会社「JERA Nex bp Japan合同会社」が設立。JERAの執行役員として国内洋上風力発電事業を担当していた山田 正人氏がCEOを務める。
JERA Nex bpが保有するポートフォリオ(13GW)の内訳は、現在運転中の洋上風力発電案件(持分容量1GW)、開発中の洋上風力発電案件(持分容量7.5GW)、海域リース権獲得済みの案件(持分容量4.5GW)。
同社は今後、グローバルで洋上風力発電事業の開発、所有、運営を行う。洋上風力発電開発では、JERAと英bpがこれまで両社が検討してきた取り組みを加速させ、競争力のある資金調達の強化に寄与していく。
JERAは、JERA Nex bp発足を機に、高い競争力を有する洋上風力開発事業のプラットフォーム形成を目指す。
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