2025年12月26日
FPS(東京都港区)は12月22日、野村不動産プライベート投資法人(NPR/同)が保有する「野村不動産新横浜ビル」に、オフサイトPPAスキームにより、再エネ由来の電力を供給開始したと発表した。電力はシン・エナジー(兵庫県神戸市)が運営する太陽光発電所で発電された再エネを活用する。
市場連動型電力と完全固定型電力を併合した「ハイブリット電力メニュー」も併用し、同ビルの電気料金削減を図る。
3社は10月24日に、オフサイトフィジカルコーポレートPPAを締結した。これにより、FPSがアグリゲーターとして導入支援を担い、同ビルに供給される電力の一部を追加性のある再エネ由来の電力に転換した。
使用する再エネは、シン・エナジーが運営する4カ所の太陽光発電所(千葉県印西市、同・野田市、東京都羽村市、神奈川県相模原市)で発電された電力で、4カ所の太陽光パネルの合計出力は約1700kW。
オフサイトフィジカルコーポレートPPAであるため、これらの再エネ電力のほか非化石証書も活用し、同ビルの年間消費電力量は一般家庭約1090世帯分の年間消費電力量に相当する約429万kWhが実質再エネ化された。これらの取り組みによるCO2排出量は、年間約1814tを見込む。
また、これらの再エネ調達のほか、ハイブリッド電力メニューを活用し、同ビルの電気料金を低減させる。この電力メニューは、負荷追随部分では電力先物市場を活用した完全固定メニューと日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場価格に連動する市場連動メニューの2つの料金体系を組み合わせた設計で運用される。市場価格下落により電気料金が削減されるメリットを享受するとともに、市場価格上昇による電気料金上昇リスクも一定程度は回避できる仕組みとなっている。
なおNPRは、同ビルに入居する企業であるソシオネクスト(神奈川県横浜市)と協議の結果、今回の取り組みを開始した。ソシオネクストは「2050年までにスコープ1・2のカーボンニュートラル実現」を目標として掲げており、同社の使用電力の再エネ化へのニーズにも対応することになる。
NPRは今後も、所有物件に入居する企業や店舗などとの対話を通じ、不動産の運用を通じたサステナビリティ施策に取り組む。
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2025年12月25日
積水化学工業(東京都港区)は12月22日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の製品設計・製造・販売を担う積水ソーラーフィルム(大阪府大阪市)が、福岡市と「脱炭素社会の実現に向けた連携協定」を締結したと発表した。積水化学と福岡市は、これまでもフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験を重ねてきたが、今後は同市をフィールドとし、技術開発や実証をさらに進める。
積水化学工業と積水ソーラーフィルムは、都市部における大規模な再エネ設置の実現に向け、福岡市と連携し、「FGN(Fukuoka Growth Next)」屋上での防水材一体型施工や「香椎浜小学校」体育館屋根への導入など、公共施設を実証先としたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証を進めてきた。
今後は、同協定に基づき、ペロブスカイト太陽電池の普及促進をはじめとする都市型地産地消創エネモデルの確立や市有施設などでの実証や率先的な導入など、地球温暖化対策に関する新技術の実装に向けた取り組み、環境エネルギー教育を通じた脱炭素への理解促進や啓発に向けた活動を展開する。
直近の取り組みとしては、福岡市内の市内小中学校3校(「高宮中学校」「老司小学校」「原西小学校」)の体育館屋根に、同太陽電池を設置し、有効性を検証する。設置面積は合計約265m2、出力は合計約25kW。
積水化学グループ2社は現在、NTTデータ(東京都江東区)、日軽エンジニアリング(同・港区)と共同で、同太陽電池を建物外壁に設置するための改良工法開発を進めている。
新工法は、「NTT品川TWINS」DATA棟外壁で行ってきた設置実証で得られた知見や課題を基に考案したもの。アルミ押出形材を用いた固定金物を採用し、大量生産と軽量性を両立している。また、壁面施工時に発生しやすいフィルム型太陽電池の「しわ・よれ」を容易に調整し、意匠性を確保するという。
積水化学グループは今後、同工法のさらなる検証とともに、今回の協定に基づく実装および実証を進め、同太陽電池の社会実装を加速させるとしている。
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