2025年12月30日
第一生命保険(東京都千代田区)は12月22日、オランダのHavenbedrijf Rotterdam(ロッテルダム港湾公社)が発行するカーボン・キャプチャー&ストレージ・ボンドに約47億円を投資したと発表した。
資金使途をCO2の回収・貯留(CCS)に限定した世界初の社債で、調達された資金は、ロッテルダム港湾公社が合弁パートナーと共同で推進するCCSプロジェクト「Porthos」に充当される。
この債券の発行額は50百万ユーロ(約90億円)。償還期間は19年。発行にあたり、ロッテルダム港湾公社、第一生命保険、HSBC証券が協議を重ね、第一生命保険が最大投資家となった。
第一生命保険は、今回の投資を事業を通じて取り組むべき重要課題(コア・マテリアリティ)のひとつ「環境課題への戦略的対応」につながるものと位置づけ。安定的な運用収益を期待するとともに、ロッテルダム港湾公社の脱炭素化に向けた取り組みを資金面からサポートし、その進捗状況を継続的にモニタリングしていく。
CCSプロジェクト「Porthos」は、北海の枯渇ガス田に、ロッテルダム港に拠点を置く企業から排出されたCO2を恒久的に貯留するための回収・輸送インフラを構築するもの。ブルー水素の製造や、化学・石油精製などの産業由来で排出されたCO2を対象とし、年間250万tのCO2を15年間にわたり回収し、恒久的に貯留する計画だ。
また、このプロジェクトは複数の企業が共同で利用できるオープンアクセス方式を採用している。特徴として、特定企業の専用ではなく産業全体で活用できる共通インフラとして整備される点を挙げている。
ロッテルダム港は、欧州最大の物流ハブであり、化学・石油化学・物流などの産業施設が集積している。ロッテルダム港湾公社は、この港湾の管理・運営・開発を担っている。脱炭素化の推進が港湾の競争力強化にもつながるとの考えのもと、カーボン・ニュートラルな港の実現に向けて幅広い取り組みを実施している。
ロッテルダム港湾公社のCFO、ヴィヴィエンヌ・デ・レウ氏は、「当社の投資の多くは、『Porthos』CO2輸送・貯留プロジェクトにおけるCO2パイプラインインフラの建設など、CO2排出量の直接的な削減に寄与している。当社と第一生命保険との協働により、こうした脱炭素化プロジェクトの実現と、将来を見据えた港湾の構築が可能になる」と述べている。
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2025年12月29日
三井不動産(東京都中央区)は12月22日、東北電力(宮城県仙台市)、北海道電力(北海道札幌市)の各社と、メガソーラーを活用したフィジカルPPAに関する契約を締結したと発表した。2026年1月1月から、三井不動産が開発したメガソーラー由来の再エネ電力を、両電力会社を通じて、管理・運営する商業施設などの施設に供給する。
この取り組みにおいて、東北電力は、秋田県由利本荘市のメガソーラー(出力約3.1MW/年間発電量約339万kWh)で発電する再エネ電力を調達する。供給先は、宮城県仙台市内にある「三井アウトレットパーク仙台港」「三井ショッピングパークララガーデン長町」「三井ガーデンホテル仙台」の3施設。
北海道電力は、北見市の発電所(出力約3.1MW/年間発電量約400万kWh)を活用する。供給先は、札幌市内にある「三井アウトレットパーク札幌北広島」「札幌三井JPビルディング」「北一条三井ビルディング」「三井ガーデンホテル札幌」「三井ガーデンホテル札幌ウエスト」の5施設。
三井不動産は、新規メガソーラー開発による再エネ導入拡大に取り組んでいる。今回連携を開始した東北電力、北海道電力のほか、7月には中国電力(広島県広島市)とも、同様のオフサイトフィジカルコーポレートPPAに関する契約を締結している。
また2024年10月には、東京電力エナジーパートナー(東京都中央区)と、太陽光発電由来のオフサイトフィジカルコーポレートPPAに関する提携を締結。この提携では、三井不動産が開発した複数の太陽光発電所における再エネ電力を、東京電力EPを通じて、東京ミッドタウン(同・港区)と東京ミッドタウン日比谷(同・千代田区)の共用部に供給している。
三井不動産は、2021年11月に策定した2050年度までのグループ行動計画において、2030年度のGHG排出量削減率を40%に引き上げた。その取り組みの1つとして、2030年度までに年間3.8億kWh分(既存8000万kWh・新規3億kWh)のメガソーラーの開発を目標に掲げ、メガソーラー用地の取得を順調に進めている。また、この行動計画において、2030年度までに「希望するテナント企業へのグリーン電力提供支援」と「当社が保有する国内全施設の共用部の使用電力100%グリーン化」を掲げる。
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