2025年8月15日
北海道ガス(北海道札幌市)は1月7日、苫小牧東港において北海道におけるGX推進を目指したカーボンニュートラル拠点の整備検討を行うと発表した。
エネルギーインフラが集約される苫小牧地区において、将来的な水素・e-メタンの導入を見据えた新たなLNG基地の建設を検討する。検討期間は、2024年度〜2025年度の予定。
具体的には、苫小牧市字弁天(苫小牧港管理組合所有地)に以下の設備の設置を検討する。
同社は、今後天然ガス(LNG)需要の増加が想定されることから、これに確実に対応し、将来のカーボンニュートラル時代の道筋を描くことで、北海道のエネルギー安定供給とGXの推進に貢献する考え。またグループ全体で、北海道における低炭素・脱炭素社会の実現を目指しており、道内各地域と連携して再生可能エネルギーの導入拡大を図るほか、水素やe-メタンといった次世代エネルギー技術への挑戦も進めている。
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2025年8月13日
三菱重工業(東京都千代田区)は2月3日、グループが手がける製品・サービス・技術のうち、カーボンニュートラルやDXなどの社会課題解決に貢献する革新的な製品・サービスなど21件を表彰した。
同社は2003年から、社会課題の解決につながる製品とサービスの開発・実用化に関わる取り組みなどを顕彰するグループ表彰制度「Best Innovation」を毎年実施している。今年度は、地球環境負荷低減に貢献する案件として13件が採択された。
三菱重工は2015年、沖縄電力(沖縄県浦添市)が保有する「吉の浦マルチガスタービン発電所」のガスタービン発電設備に対し、水素の流量を制御しながら燃料ガスへ混合させるためのプラント設備の追設や制御ロジック改造などを行い、同社製ガスタービンが採用された商用発電設備において、水素混焼運転(体積比30%規模)に成功した。
同社製ガスタービンが採用された商用発電設備における水素混焼は今回が初めてで、今後はこの実績を足がかりに、ガスタービン事業の拡大を図る。
三菱重工は今回、同社初となる再熱形循環流動層ボイラー、減速反動式蒸気タービンを採用したプラントを開発した。
気象変動に左右されず、大容量で安定したベース電源を担える点に特徴があり、50MW級の場合、石炭焚き発電プラントと比べて、1基当たり年間約30万トンのCO2を削減する。
また、導入拡大に向けては、標準設計を採用し、複数の顧客ニーズに合致する製品を同時並行で提案できる体制を整えた。これまでに6件(総出力約320MW)の建設工事を受注、4プラントはすでに商用運転を開始した。残りの2プラントも2025年4月までに商用運転開始する予定だ。全6件が稼働することで、年間200万トン以上のCO2削減が期待できるという。
三菱重工サーマルシステムズ(東京都千代田区)は、地球温暖化係数(GWP)が1未満となる環境負荷が極めて低いカーエアコン用冷媒「HFO-1234yf」をターボ冷凍機として世界で初めて採用した。
従来機からのリプレースが可能で、冷媒漏洩時の環境負荷を99.9%低減(CO2換算値)できるるほか、急激な電力需要が見込まれる大規模データセンターの要求性能(2500~3000US冷凍トン)に見合った能力を有する。
なお、同製品は令和6年度「気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞した。
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