2026年1月13日
エナリス(東京都千代田区)は4月から、太陽光発電に併設運用する系統用蓄電池事業をワンストップで支援するサービスの提供を開始する。
太陽光発電に併設された蓄電池(特別高圧・高圧)を対象に、蓄電池や太陽光発電設備を制御するシステムの提供から運用業務までを一括し、非FIT、特にFIP再エネ発電事業者の収益向上を図る。契約は拠点単位で、契約容量は原則1MW以上。サービス期間は最大3年間。
新たに提供するサービス名は「再エネ併設蓄電池 制御支援サービス」。エナリスの強みを活かしたサービスの特徴として以下の3つを挙げる。
サービスの対象は、太陽光発電設備に併設される特別高圧・高圧の蓄電池で、沖縄・離島を除く全国で提供を開始する。
再エネ併設蓄電池は、発電量の不安定性や出力制御による機会損失など、再エネが持つ課題を解消する手段として注目される。
これまで出力制御の対象となっていた時間帯に発電し、電力を系統への直接送電や蓄電池への充電に最大限活用することで、市場価格に応じた最適なタイミングでの取引が可能となる。一方で、FIP電源をはじめとする再エネ併設蓄電池の制御・運用には、日々の発電量予測、市場価格の変動を見越した充放電計画の作成、複雑な入札業務など、高度な運用スキルが欠かせない。
そこで、エナリスは、再エネ併設蓄電池事業に特化したサービスに着手した。同社は、再エネ併設蓄電池の運用支援については、すでに実事業としての提供実績もある。サーラエナジー(愛知県豊橋市)が2025年10月に運用を開始した「サーラ東三河太陽光併設蓄電所」において、エナリスはアグリゲーターとして参画している。
太陽光発電などの再エネ設備に蓄電池を併設して運用する事業者は増加傾向にある。西部ガス(福岡県福岡市)のグループ会社であるエネ・シード(同)は2025年10月、太陽光発電所(長崎県長崎市)に蓄電池を導入し運用を開始。同発電所では、東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS/神奈川県川崎市)がアグリゲーターとして電力を運用している。
また今後は、FITからFIPへ移行する太陽光発電設備に蓄電池を併設する事業者が増えるとみられる。FIP電源は早ければ2026年度から、優先給電ルールの変更により出力制御の順番がFIT電源よりも後になる予定。経産省は、一定の電源がFIP電源に移行するまでの間、集中的に、FIP電源に係る蓄電池の活用や発電予測などへの支援を強化し、FIP電源への移行を支援する方針を示している。
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2026年1月12日
東京センチュリー(東京都千代田区)とキューデン・インターナショナル(KIC/福岡県福岡市)は1月7日、三菱重工グループで米国再エネ開発業者のOriden LLCと、Oridenが開発する太陽光発電プロジェクトの100%持分取得に関する契約を締結したと発表した。 持分は、東京センチュリー・KICそれぞれ50%。九電グループにとって米国再エネ事業への出資は2例目で、今回の参画により、海外発電事業の持分出力は約279万kWとなる。
同太陽光発電プロジェクトは、米国ペンシルバニア州に、出力約20MWの太陽光発電所を建設する計画。2026年10月の商業運転開始後は、東京センチュリーとKICが運営を行う。
運転開始から20年間に関しては、フィラデルフィア市の公的機関フィラデルフィアエネルギー局との間で、全発電量の売電契約(PPA)を締結済みで、長期にわたる安定的な収益が見込まれるという。また両社は、「米国インフレ抑制法(IRA)」に基づく税額控除制度を活用し、事業収益性を高めていく計画だ。
米国では、AI活用やデータセンター増設などを理由に、電力需要の拡大が続くと予想されている。2040年までの同国電力需要の年平均成長率は3.4%に達するとの予測もある。こうした状況を受け、太陽光発電をはじめとする再エネの活用は、需要増に対応する有力な解決策とみなされている。
東京センチュリーは、「中期経営計画2027」における成長戦略の中で、欧州・北米を中心とする海外での太陽光や風力発電事業拡大を掲げる。2025年6月には、北米の再エネファンドへの出資および太陽光発電所開発の権益を取得している。同事業の参画により、米国における再エネ事業のさらなる拡大を図る。
KICは、九州電力(福岡県福岡市)の100%子会社で、海外でのエネルギー事業やコンサル事業を展開する。Oridenは、米国ペンシルバニア州に拠点を置き、米国全土で再エネプロジェクトの開発や建設、資金調達、所有、運営を行っている。
東京センチュリーは、KICおよびOridenを擁する三菱重工グループとのパートナーシップを、北米市場での持続的な成長に欠かせない重要なマイルストーンと位置付け、さまざまな連携の可能性を協議していく予定だ。
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