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2026年3月4日

アイ・グリッド、堺市で再エネ地産地消モデル始動 分散型太陽光をAIで集約

アイ・グリッド・ソリューションズ(東京都港区)は2月26日、大阪府堺市内にある複数の民間施設の屋根上に設置された太陽光発電設備の余剰電力を集約し、堺市役所本庁舎(本館・高層館)へ供給する取り組みを本格始動したと発表した。

このプロジェクトは、自治体と連携し、地域内で発電した再エネを地域内で消費する「地産地消」を実現するもの。「再エネ発電の適地不足」という都市部企業の課題に対し、AIによる需給最適化技術で対応を図る点が特徴だ。分散した屋根上太陽光の余剰電力を集約し需要側へ供給することで、単独企業では難しい再エネ拡張の可能性を広げるモデルといえる。

 

分散電源をAIで制御、余剰電力を有効活用

同社はこれまで、スーパーマーケットや工場など法人施設の屋根を活用した太陽光発電設備の導入を促進し、全国46都府県で約1300カ所を開発してきた。既存建物の屋根を活用することで、新たな土地造成を伴わない分散型電源の拡大を実現している。

企業や施設の屋根上などに設置された分散型太陽光発電設備で生じる、自施設では使い切れない余剰電力を、同社独自のAIを活用したアグリゲーション技術で集約・制御する。発電量や需要量を施設ごとに解析・調整することで、発電施設単体では活用しきれなかった電力を他施設へ融通し、安定供給を可能にする仕組みだ。

 

堺市モデルを横展開へ、再エネ地産地消を軸に地域GX推進

堺市での取り組みでは、地域との共生に配慮し、地元の民間事業者による太陽光発電設備の設置から電力供給、堺市役所本庁舎での利用まで一貫した枠組みとして進め、再エネ活用を最大化する。

エネルギー価格の高騰や過疎地域における若年層の流出、都市部での再エネ適地不足など地域課題が顕在化する中、再エネを「つくる」だけでなく、地域内で循環させ価値を地域に還元する取り組みの重要性が高まっている。

同社は、分散型再エネの地産地消を起点に、脱炭素化やレジリエンス強化、地域経済の活性化、暮らしの質の向上を自治体や地域企業とともに実現する都市モデル「GX City構想」を掲げており、堺市の取り組みを実装モデルと位置付ける。今後は自治体や地域企業と連携し、持続可能な地域GXの実現を目指す考えだ。

 

地域金融と連携、脱炭素投資を支援

また同社は2023年、栃木銀行(栃木県宇都宮市)と、再エネ事業を手がける新会社「クリーンエナジー・ソリューションズ」を設立した。

地域自治体や中小事業者にとって、再エネ導入や脱炭素経営への転換に伴う費用負担は依然として課題である。新会社では、地域特性を活かした再エネ事業を展開し、地元自治体や企業の脱炭素化を後押ししている。

 

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2026年3月3日

大林組、発電事業拡張 物流施設屋根を活用したフィジカルPPA事業に着手

大林組(東京都港区)は2月26日、自社開発中の物流施設の屋根上に設置する太陽光発電設備を活用し、フィジカルPPA方式による再エネ供給事業に着手すると発表した。 この事業は、大林組グループのグリーンエネルギー事業の一環として実施されるもので、オンサイトの電力需要を満たすだけでなく、余剰電力をオフサイトの需要家にも供給する点が特徴だ。

 

自社開発施設の余剰再エネをオフサイト需要家にも供給

具体的には、大林組が開発中の物流施設「(仮称)OAK LOGISTICS CENTER厚木」の屋根上に、グループ会社の大林クリーンエナジー(東京都港区)が太陽光発電設備を設置し、同施設へ電力を供給する。

系統連系出力は1.6MWで、年間発電量は260万kWhを想定。CO2削減効果はオンサイトとオフサイト合わせて約2,796t(オンサイト227t・オフサイト約2,569t)となる見通しだ。

物流施設が消費しきれない余剰電力は、FIP制度を活用し電力市場を通じて、大林グループが運営する商業施設や工場など複数施設に供給する。

また、夜間や曇天時など太陽光発電で賄えない時間帯の電力は、大林クリーンエナジーが取次事業者として環境価値付きで販売する。これにより、対象施設において再エネ導入率の実質100%達成を目指す。運転開始は2027年1月以降を予定している。

 

「(仮称)OAK LOGISTICS CENTER厚木」の概要

同施設は、4階建て、敷地面積2万7591.58m2、延床面積6万1877.58m2。屋上への太陽光発電設備設置に加え、構造部分に使用するコンクリートの一部には、大林組が開発した低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」の採用を予定している。また、建設フェーズ、運用フェーズの双方における環境配慮により、CASBEE、BELSなどの環境認証を取得する予定。

 

発電事業のノウハウを建設分野に展開

大林グループは2019年に「Obayashi Sustainability Vision 2050」を策定し、「地球・社会・人のサステナビリティの実現」を掲げてグループ一体で脱炭素への取り組みを進めている。今回の事業も、自己託送制度を活用した電力供給やバーチャルPPAに続く、脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環と位置付ける。

これらの取り組みを通じて発電事業で培った知見やノウハウを、建設事業における顧客の脱炭素ニーズへのソリューション提案に生かす考えで、企業価値の向上と持続可能な社会の実現につなげるとしている。

 

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