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2026年5月12日

既存太陽光発電所の取得・リパワリング事業で33億円調達、ブルースカイ系

百五銀行(三重県津市)は5月7日、ブルースカイエナジー(東京都中央区)などが出資する合同会社による国内6カ所の稼働済み太陽光発電所の取得・運営事業に対し、京葉銀行(千葉県千葉市)と共同で33億3600万円を融資したと発表した。 発電所の売電収入を返済原資とするプロジェクトファイナンスで、既存再エネ電源の取得と長期運用を資金面から支える。

 

既存インフラを活用しリパワリング、バルク運用で事業収益性を高める

融資は3月27日に実行。融資形態はシンジケートローン方式によるノンリコース型のプロジェクトファイナンスを採用し、百五銀が幹事行(アレンジャー)として資金調達を取りまとめた。

融資先のブルーインフラL4号合同会社(東京都港区)は、ブルースカイエナジーなどからの匿名組合出資と今回の融資により、国内6カ所の稼働済み太陽光発電所を取得・運営する。対象発電所では、固定価格買取制度(FIT)にもとづき、発電量の全量を電力会社に売電し、この売電収入を返済原資とする。

今回の融資対象となったプロジェクトは、ブルーインフラL4号(同・港区)が、栃木県那須烏山市(Ⅰ・Ⅱの2カ所)、同・芳賀町、山口県宇部市、熊本県宇土市、同・八代市の6カ所。6カ所の発電容量の合計は約12.4MW(DC)、発電量は一般家庭約4,300世帯分に相当する。また、このうち5カ所の発電所はリパワリングを実施済みで、物理的な耐用年数の延伸や稼働率安定性が向上するとともにGHG削減に貢献しながら、長期的に運用される見込みだ。

 

ブルースカイエナジーの「既存インフラをリパワリング・バルク運用」ファンド設立スキーム

ブルーインフラL4号は、ブルースカイエナジーらが太陽光発電所を取得するために設立したファンドを運用するSPC。ブルースカイエナジーを含む匿名組合の出資およびプロジェクトファイナンスにより調達した資金でこれらの発電所を取得した。

対象事業の収益を主な返済原資とするノンリコース型のプロジェクトファイナンスで資金を調達し、稼働済みの太陽光発電所を取得・運営するビジネスモデルは、既存再エネ電源を長期的に活用する手法の一つだ。新規開発に比べ、用地取得や許認可、地域調整などの負担を抑えやすく、必要に応じてリパワリングなどの設備更新を行うことで、発電所の稼働効率や事業価値の向上も見込める。

ブルースカイエナジーは、2025年12月にも国内に点在する合計7.4MW規模のリパワリング済み太陽光発電所を取得するファンド組成を発表しており、今回、同ファンドと合わせて約19.8MWのリパワリング関連ファンドを組成したこととなる。

なお同社は4月28日に、静岡県牧之原市に設置した系統用蓄電所「牧之原蓄電所」が需給調整市場に参入した。

 

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2026年5月11日

太陽光発電パネルのガラス、粉砕せずにリサイクル可能に 高度化法で認定

浜田(大阪府高槻市)は5月7日、使用済み太陽光発電パネルを剥離・選別処理しガラスを水平リサイクルする事業について、資源循環社会の実現に向けた国の新制度「再資源化事業等高度化法」の高度分離・回収事業(類型2)において、国内第1号となる認定を取得したと発表した。

認定事業者は、廃棄物処理法上の許可不要や法人税優遇などの特例対象となり、技術革新や設備投資を通じた効率的な資源循環を推進することが期待される。

 

ウォータージェット工法を開発

浜田は、産業廃棄物の分別処理やゼロエミッションリサイクルを手掛ける。今回の再資源化事業等高度化法の類型2(高度分離・回収事業)は、4月30日に取得した。

浜田は、今回の認定の取得について、今後本格化する使用済み太陽光発電パネルの大量排出に対し、従来主流であった埋め立て処理から、カバーガラスを再び板ガラス原料として活用する「水平リサイクル」への転換を推進し、サーキュラーエコノミー実現に向けての重要な一歩となるものと位置付けている。

使用済み太陽光発電パネルは、ガラス、セル、封止材(EVAなど)、バックシートなど複数素材が強固に一体化した複合材である。なかでも、カバーガラスを板ガラス原料として再利用するうえで、ガラス表面に残る樹脂成分が大きな障壁となっている。これまで実施されてきた一次分離のみでは、この残存樹脂を十分に除去することが難しく、ガラスメーカーが求める品質基準を満たせないという課題があった。

そこで、浜田は、ホットナイフによる分離後の二次処理として、表面処理技術に着目したウォータージェット工法を開発した。水圧条件の最適化を重ねることで、ガラスを損傷させることなく、残存樹脂を高精度に除去するプロセスを確立した。

この技術により、従来のような低位利用(ダウンサイクル)ではなく、太陽光発電パネルのカバーガラスを再び板ガラス原料として活用する「Glass to Glass」の水平リサイクルが可能になった。

 

動静脈連携で実装可能な資源循環システムを構築

浜田は、自社単独の技術開発だけでなく、太陽光発電パネル由来のガラスカレット活用に前向きなガラスメーカーとの対話を重ね、求められる品質基準を踏まえながらプロセスのブラッシュアップを図ってきた。

その結果、浜田で再資源化したガラスは、大手ガラスメーカー各社より「原料として実用可能」との高い評価を得ている。これは、技術がラボレベルに留まらず、実用性と経済性を兼ね備えた「社会実装できるレベル」にあることを証明するものだとしている。

また、輸入原料に依存する従来のサプライチェーンに対し、この素材は輸送や溶融過程における温室効果ガス(GHG)排出を抑制できるため、メーカー側の脱炭素戦略とも合致している。これにより、排出事業者から回収、処理、再資源化、そして再利用先であるメーカーまでを強固につなぐ、「実装可能な資源循環システム」を構築できたと考えている。 今後は、処理能力の拡大、回収ネットワークの整備、動静脈連携のさらなる強化を進めるとともに、浜田が培ってきた知見を広く業界へ還元していく。

 

ガラス原料として循環させる仕組みの構築が課題

2012年のFIT制度開始以降、日本国内では太陽光発電設備の導入が急速に進んだ。今後は耐用年数を迎える太陽光発電パネルの大量廃棄が本格化すると見込まれている。これまでの太陽光発電パネル処理では、アルミフレームなど一部素材を回収した後、パネル重量の60%以上を占めるカバーガラスを含む大半が埋め立て処分されるケースも少なくなかった。単なる破砕・埋め立てではなく、再びガラス原料として循環させる仕組みの構築が、これからの資源循環における重要課題となっている。

日本板硝子(東京都港区)は4月、使用済太陽光発電パネルのカバーガラスを原料としてフロート板ガラスを製造する水平リサイクルの実証実験に成功したことを報告している。この取り組みでは、トクヤマ(同・千代田区)が、独自の低温熱分解法を用いて太陽光発電パネル用カバーガラスから分離処理した再生ガラスを原料として供給した。

セントラル硝子プロダクツ(三重県松阪市)は2月より、圧縮破砕方式による太陽光発電パネルカバーガラスの水平リサイクルを開始している。圧縮破砕方式は、ロール破砕機により圧縮を加えて太陽光発電パネルを分離する技術をいう。この取り組でみは、ウム・ヴェルト・ジャパン(埼玉県大里郡寄居町)において、圧縮破砕方式で分離・回収されたカバーガラス約2トンを原料の一部に使用した網入り磨き板ガラスの試験生産に成功している。

これまで、太陽光発電パネルのカバーガラスを板ガラスとして再資源化するリサイクルでは、熱処理方式やホットナイフ方式による分離が一般的で、圧縮破砕方式を用いた水平リサイクルは国内で初めての取り組みとなるという。

 

「再資源化事業等高度化法」による認定制度について

温室効果ガス削減効果の高い資源循環を促す再資源化事業等高度化法は、2024年3月15日に閣議決定し、2025年11月21日に全面施行された。再資源化のための廃棄物の収集・運搬・処分の事業の過程の高度化を促進するための措置などを講じており、そのひとつとして、再資源化事業などの高度化事業に対して国が認定を行い、各種手続きなどに特例を設けた制度を設けている。

この認定制度では、事業の特性に応じ、類型1(高度再資源化事業)、類型2(高度分離・回収事業)、類型3(再資源化工程の高度化)の3つに区分されている。高度再資源化事業(類型1)では、4月30日に、石坂産業(埼玉県入間郡三芳町)、DINS関西(大阪府堺市)が国内初の認定を取得している。

 

 

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