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2026年8月29日

バーチャルPPAで年間約100万kWh相当の環境価値調達、コニカミノルタ

コニカミノルタ(東京都千代田区)は8月6日、FPS(同・港区)と、太陽光発電由来の再エネの環境価値を対象とした価格固定型のバーチャルPPA契約を締結したと発表した。

今回の契約では、年間約100万kWh相当の環境価値を調達する予定。再エネ由来の環境価値を追加的に確保できるバーチャルPPAを活用することで、スコープ2におけるCO2排出量の削減と再エネ由来の電力比率のさらなる向上を図る。

 

多様な手法を組み合わせ再エネの導入を推進

今回の契約では、太陽光発電所で発電された再エネのうち、環境価値(非FIT非化石証書)のみを分離し、FPSが集約してコニカミノルタに提供する。FPSは、物流・データセンター・再エネ事業を手がけるGLPグループが設立、発電から需給調整、小売まで電力ビジネスを展開している。

コニカミノルタは2019年1月に、事業活動で使用する電力を100%再エネ由来とすることを目指す国際的なイニシアティブ「RE100」に加盟している。2050年までに自社の事業活動で使用する電力の調達を100%再エネ由来にすることを目指し、中間目標として2030年に50%の達成を掲げている。2025年度には、再エネ由来の電力比率を約40%まで高めている。

これまで、生産・研究開発拠点や販売拠点を中心に、電力購入契約の見直し、再エネ電力プランやトラッキング付き非化石証書の活用、バーチャルPPAなど、多様な手法を組み合わせて、CO2排出量の削減に向けた取り組みの一環としても、より長期安定的に確保できる再エネの導入を進めてきた。

2025年2月には、東急不動産(東京都渋谷区)と連携して、同社初となるバーチャルPPAを導入することを発表。2025年11月には、国内の研究開発・生産拠点である東京サイト日野、東京サイト八王子、甲府サイトの3拠点において、再エネ由来の電力比率100%を達成したことを報告している。これは、関西電力(大阪府大阪市)のトラッキング付き非化石証書の活用した再エネ電力プランと、東急不動産グループと締結しているバーチャルPPAを2025年4月より適用したことで実現している。

また、同年12月、国内の生産子会社であるコニカミノルタサプライズ(山梨県甲府市)において、購入電力の100%を再エネ由来に切り替え、これにより、コニカミノルタグループの複合機とデジタル印刷システム、消耗品のグローバル生産拠点のすべてで再エネ100%(自家発電除く)を達成したことを発表している。

コニカミノルタは、環境負荷低減と企業成長の両立を図り、脱炭素による持続可能な社会の実現に貢献するため、今後もバーチャルPPAを含む多様な手法を活用していく。

 

既存の電力調達契約を変更せず環境価値を確保

近年、企業によるバーチャルPPAの導入が広がっている。

東洋鋼鈑(東京都品川区)は、三菱HCキャピタルグループのHSE(茨城県日立市)と、FIP制度を活用した陸上風力発電所から生み出される年間18GWh相当の環境価値を調達するバーチャルPPAに関する契約を締結。このほか、セコム(東京都渋谷区)、日本精工(東京都品川区)、椿本チエイン(大阪府大阪市)などが、バーチャルPPAの契約を締結したことを発表した。

 

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2026年8月28日

分散した耕作放棄地を2MWの営農型太陽光に集約 東急不動産、埼玉2カ所で

東急不動産(東京都渋谷区)は8月4日、埼玉県熊谷市において、耕作放棄地が点在していた農地を集約し、麦の圃場として国内最大規模の営農型太陽光発電所を開発・竣工したと発表した。また、埼玉県東松山市において、運営する地域共生型施設「TENOHA東松山」に隣接する水田にて営農型太陽光発電所を開発・竣工した。

両発電所では、藤棚式の架台を採用し農業と発電を両立する。発電した電力は、オフサイトPPAにより同社保有施設へ供給し、売電収入の一部は農業協力金として営農家へ還元する。

 

分散していた耕作放棄地を集約、農作業を効率化+大規模ソーラーシェアリングを実現

麦を生育する圃場として、国内最大規模となる営農型太陽光発電所「リエネソーラーファーム熊谷」は、地域の農業法人である埼玉福興(埼玉県熊谷市)と開発・竣工し、4月1日より運転を開始した。発電出力は、DCが2,625kW、ACが1,990kW。

この発電所が立地する地域には、一部エリアで、すでに耕作放棄地が存在していた。他の農地においても後継者不足による耕作放棄地の将来的な増加が懸念されており、地権者からも土地の効果的な活用を求める声が多く上がっていた。こうした状況を受け、埼玉福興と連携し、耕作放棄地を含む35筆(約4ha)に細かく分散していた農地を一団の土地に集約した。農地を大区画で整形することで、中長期的な農地保全だけでなく、機械作業の容易化による農作業の効率化・生産性向上も同時に実現した。

この発電所では藤棚式を採用し、農業機械の十分な作業空間を確保することで、パネル下部でも麦の適切な生育を実現し、日本の食料自給率の向上に貢献する。また発電した電力は、東急不動産保有のオフィスビルや商業施設にオフサイトPPAを活用して供給する。また、売電収入の一部は埼玉福興に営農協力金として還元を行うほか、地域の自治会費として収めることで、農業経営や地域社会の安定化を後押しする。

さらに、この発電所では、埼玉福興による障がい者や就労困難者の就労支援と農業を融合させた農福連携モデルを組み合わせることで、再エネの導入拡大に加え、地域農業・地域コミュニティの持続可能性向上を目指す。

 

東松山市では営農型太陽光の地域共生・還元モデルの発信拠点へ

東急不動産は、東松山市において、2022年に「リエネソーラーファーム東松山」を開業し、営農型太陽光発電の実証実験を開始した。11社とともに共同実証にも取り組んできた。実証を通じて、発電した電力の自社保有施設への供給、売電収入の一部を農業協力金として営農家へ還元、収穫した農作物の近隣施設への提供による地産地消など、エネルギーと食・農業の課題を一体的に解決するモデルを構築してきた。

また、この敷地内にて、地域共生型施設「TENOHA東松山」を運営している。この施設では、カフェやコワーキングスペースのほか、同社の環境先進の取り組みや営農型太陽光発電の説明・展示スペースを備え、多くの視察者の受け入れ拠点として活用してきた。カフェでは近隣農家が収穫した農作物を使ったメニューを提供している。

今回、この施設に隣接する水田に、TERRA(千葉県匝瑳市)と協業し、営農型太陽光発電所「リエネソーラーファームTENOHA東松山太陽光発電所」を開発・竣工し、5月1日より運転を開始した。発電出力はDCが60.6kW、ACが50kW。

この発電所の施工は、営農型太陽光発電の豊富な開発実績を持つTERRAが担った。農作物の生育に適した設備設計により安定的な収量の確保を目指すとともに、通常のパネルと細型のパネルを併用し、農地に到達する日射条件の違いが作物の生育に与える影響を評価することで、今後の事業展開につなげる。また、太陽光パネル下部での営農については水稲の生育実績が豊富な地域の農家が担い、営農を通して採れた農作物は「TENOHA東松山」や近隣の「森林ホテル」に提供する予定。農作物の地産地消を行い地域への還元に取り組む。

この発電所の竣工を機に、5月には同社社員を対象とした田植え体験イベントを開催し、営農型太陽光発電事業や農業への理解を深める取り組みを行った。今後は、この発電所と一体となり、地域共生に向けた取り組みをさらに深めるとともに、営農型太陽光発電事業の発信拠点としての役割を強化していく。

TERRAは、営農型太陽光発電事業を展開する市民エネルギーちば(千葉県匝瑳市)のグループ会社で、営農型太陽光発電に特化して自社発電事業・EPC・コンサルティングなどを手がけている。

 

エネルギー自給率と食料自給率を同時に解決するソーラーシェアリング 新たな収益の柱に

世界的にカーボンニュートラルの実現が求められるなか、再エネの導入拡大は社会共通の重要課題となっている。一方で農業分野においても、農業従事者の高齢化や後継者不足を背景とした耕作放棄地の増加が深刻化しており、エネルギー自給率と食料自給率がともに低い日本において、これら2つの課題を同時に解決する手段として「営農型太陽光発電」への注目が集まっている。

そこで、東急不動産は、農地を守りながら再エネを生み出し、地域と調和した持続可能な社会の実現に向けて営農型太陽光事業の拡大を進めている。

東急不動産は、「ReENE(リエネ)」という事業ブランドのもと、開発中事業を含め全国173件、定格容量2,082MW(2026年6月末現在)に及ぶ再生可能エネルギー事業を展開している。また、再エネ発電所や蓄電所の開発・AM・O&Mから電力供給・アグリゲーションまで、グループ一体で事業を推進している。今後の再エネ事業を取り巻く市況変化に迅速かつ戦略的に対応し、グループにおいて不動産事業と並ぶ新たな収益の柱として確立することを目指している。

 

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