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2026年5月30日

再エネ発電所の現地調査、外観確認は事前連絡なし 26年度は非FIPも対象

資源エネルギー庁は5月25日、全国の再生可能エネルギー発電設備を対象に、2026年度の現地調査を実施すると発表した。調査期間は2026年5月から2027年3月まで。

2026年度の今回の調査からは法令の遵守状況などを確認するため、再エネ特措法に基づくFIT/FIP制度によらない発電設備も、設備や周辺の現地調査対象に含められる。

 

外観調査は事前連絡なし、立入調査は事前連絡あり 結果に応じて指導・助言される

調査方法は主に2種類。1つ目は発電事業地内に立ち入り内部を確認する「立入調査」。こちらは事前に事業者等に連絡があったた上で実施される。

 

2つ目は事業地内に立ち入らず、事業地の外部から確認する「外観調査」だ。この調査は事前に認定事業者等へ連絡なく実施される。

今年度の調査対象はFIT/FIP制度による設備だけでなく、同制度によらない事業も含む全国の再エネ発電設備。現地調査が行われると、同庁から事業者に対して「適確な事業実施」に必要な指導・助言を実施することがある。なお、FIT/FIP制度によらない発電設備についても、現地調査等の結果を踏まえ関係行政機関へ情報提供することがある。

調査の背景には、再エネ導入拡大に伴う地域の懸念がある。同庁は2012年度のFIT制度導入以降、太陽光発電を中心に再エネ導入が急速に拡大した一方、安全面、防災面、景観や環境への影響などに対する地域の懸念が高まっていると説明している。

 

2024年度の調査では標識・柵塀・地盤・構内状況などを確認

2024年度の「地域共生再生可能エネルギー発電設備導入実態調査事業」報告書によると、調査対象設備・地域の選定について、トラブルに関する報道、災害リスクが高い地域、エリア内の認定設備件数などを踏まえ同年度は1,309件の認定設備を対象に実施した。

報告書では、太陽光発電設備の再エネ特措法関連の調査項目を、外観調査で不備の懸念を確認できる内容として以下などを挙げている。

また、電気事業法関連では、主要な調査項目として、支持物やモジュール、土砂流出に関する確認項目が示されている。

2024年度から現地調査が強化

一連の調査は、資源エネルギー庁が2024年度から事業規律違反や関係法令違反が疑われる不適切案件に対する現地調査のための新規予算を計上し、同年6月末から全国各地で現地調査を開始したもの。

今回発表された資料には、問い合わせ先として各地方経済産業局や内閣府沖縄総合事務局、調査委託事業者である一般社団法人構造耐力評価機構の連絡先が示されている。

 

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2026年5月29日

「トライアル」にオンサイトPPA、電力多消費の小売で脱炭素・省エネを実現

旭テクノロジー(兵庫県姫路市)は5月21日、子会社の旭サステナブル(同)と連携し、ディスカウントスーパーなどを運営するトライアルホールディングス(福岡県福岡市)に対し、小売り店舗向けオンサイトPPA事業を本格開始した。

EPC(設計・調達・建設)とオンサイト型PPAを一体的に提供し、発電した再エネ電力と環境価値を小売店舗の脱炭素対策に生かせる仕組みとして導入を進める。

 

既に複数店舗へ導入、累計容量9.2MWに

この取り組みは、旭テクノロジーらがEPCとオンサイト型PPAを一体的に提供する「ワンストップ型再エネ導入モデル」として導入する。具体的には、トライアルホールディングスの店舗に、旭テクノロジーがEPCを担い、PPAの仕組みで自家消費型の太陽光発電設備を設置し、旭サステナブルがPPA事業者として電力供給を行う。

すでにトライアルの複数店舗において運用を開始。計画中の案件を含めると、累計容量9.2MW、年間発電量10,500MWhとなる。

 

グループ各社の強みで連携 一元的にサービス提供するオンサイトPPAサービス

旭テクノロジーが持つ再エネ発電設備のEPCの技術力やO&M(運用・保守)の実績と、連結小会社の旭サステナブルが展開するPPA事業を掛け合わせ、設計から、長期安定運用に資するO&M、電力供給までを一貫して提供する体制を整えPPAサービスを供給する。

両社は今後も、トライアルの新設店および既存店舗を対象に、北海道・東北・関東・中部・関西・四国・九州エリアにおいて同サービスを全国的に展開していくという。同サービスを長期契約に基づく安定収益を確保できるモデルへと成長させ、継続的な収益を積み上げていく方針。また、将来的には他の小売業・物流施設・工場などへも応用し展開していくことも視野に入れ、オンサイトPPAを柱とした再エネ事業拡大を目指す。

 

小売事業者のPPA活用した再エネ導入、店舗の省エネ化・脱炭素化に有効事例

小売業において、電力使用量の多い店舗への再エネ導入が脱炭素化・エネルギーコスト最適化の施策の一つとなる中、初期投資不要で太陽光発電設備などを導入できるPPAのスキームが注目される。

旭テクノロジーによると、オンサイト型PPAサービスの顧客であるトライアルホールディングスからは、電気代削減効果があったとの評価を得たという。

トライアルホールディングスのように、地方の広い敷地において大型店舗などを展開する小売業の場合、屋根上や敷地内の遊休地を活用したオンサイト型PPAの導入は、店舗の省エネ化・脱炭素化施策として有効策のひとつだ。

たとえば、ドラッグストアなどを展開するスギホールディングス(愛知県大府市)の「スギ薬局 三河安城南店」(同・安城市)では、オンサイトPPAによる太陽光発電設備を導入するとともに、高効率LED照明や高性能空調設備を導入し省エネ効果を高め、Nearly ZEB基準を達成した。

一方で、賃貸物件や限られた店舗面積を拠点とする小売・サービス業などの企業が太陽光発電設備を導入したい場合、賃貸契約による制約や屋根面積の不足によりオンサイト(敷地内や屋根上)での太陽光発電パネルの設置は、困難なケースもある。すかいらーくホールディングス(東京都武蔵野市)は3月25日、東北電力(宮城県仙台市)によるオフサイト型コーポレートPPAを活用した再エネ電気を、すかいらーくグループが運営する関東エリア205店舗に導入すると発表した。遠隔地の発電所から電力を直接調達する仕組みであるオフサイトPPAにより、自社施設の制約を受けずに再生可能エネの安定確保、事業活動の脱炭素化につなげる。

また、すかいらーくホールディングスは、上記の例のように主にオフサイトPPAの仕組みを活用した店舗の脱炭素化に注力しているが、オンサイトPPAを導入した事例もある。2024年1月に、食材加工拠点である酒々井マーチャンダイジングセンターに、同グループ初のオンサイトPPAを導入したほか、2025年12月には飲食チェーン・バーミヤンの低圧受電店舗である「甲府下飯田店」(山梨県甲府市)、「三郷戸ヶ崎店」(埼玉県三郷市)、「宇都宮徳次郎店」(栃木県宇都宮市)の3店に、鈴与商事(静岡県静岡市)が提供するオンサイトPPAを活用し、太陽光発電設備(出力39kW・年間発電量4万6227kWh)を導入した事例など。

ハローズ(広島県福山市)が運営する四国エリアのスーパーマーケット11店舗においても、エナリス(東京都千代田区)、秋山興産(香川県丸亀市)と協業し、オフサイトPPAの仕組みを2024年12月から運用開始した。この取り組みでは、24時間営業・年中無休で運営する店舗において、香川県内のため池を活用した水上太陽光発電2カ所で発電した再エネを、全量使い切る。一般的なPPAモデルでは、ユーザー企業が稼働していない時間帯の余剰電力が発生しがちだが、ハローズは24時間年中無休のスーパーマーケットを展開しているため、秋山興産が発電する地元産の再エネを余すことなく使い切ることが可能だ。これにより、二酸化炭素排出は、年間約1,448.74t(同社の全排出量の1.8%、同PPAの対象11店舗の15%に相当)が削減される見込みだ。

 

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