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2026年7月30日

蓄電池を併設しFIPへ移行 グリーングロース、導入~卸電力市場運用を支援

グリーングロース(東京都千代田区)は7月16日、かがし屋(福岡県うきは市)保有の高圧太陽光発電所に設置した蓄電池設備が本格運転を開始したことを明らかにした。同社はこの取り組みにおいて、設備導入から市場運用までを一貫支援した。

 

出力制御の増加を背景に蓄電池を導入

蓄電池を併設した背景には、九州エリアで増加する再エネの出力制御やFIT売電収入の低下がある。

太陽光発電設備の導入拡大に伴い、電力需給のバランスを維持するために出力制御が実施される機会が増えており、FIT制度を利用する発電事業者では売電機会の減少による収益悪化が課題となっている。

かがし屋は文具・事務用品やOA機器の販売を主力とする地域密着型企業で、携帯電話販売や介護、飲食、不動産など幅広い事業を展開する。再エネ事業はその一つで、高圧太陽光発電所を保有・運営している。同社では、出力制御の増加やFIT売電収入の低下を見据え、発電資産の収益性を維持・向上させる施策を検討してきた。こうした課題への対応策として、今回、高圧太陽光発電所に蓄電池を併設した。

導入した設備は、出力1.5MW・容量4.515MWhのキャビネット型蓄電池システム。市場価格に応じて充放電を行い、売電収益の向上を図る。6月19日より運用を開始しており、これにより、出力制御による売電機会の損失を抑えるとともに、市場価格を踏まえた柔軟な運用によって発電所全体の収益改善を目指す。

 

導入から市場運用まで一気通貫で支援

グリーングロースは、事業性評価やFITからFIPへの移行検討、設備仕様の策定、EPC事業者との調整、プロジェクトマネジメントに加え、運転開始後のアグリゲーション業務までを包括的に提供する。

運用面では、発電量や市場動向の予測、電力市場への入札、需給計画の策定、インバランス管理などを行い、発電事業者に代わり市場取引を担当。電力市場制度に精通した専門部署を持たない企業でも、発電資産の運用を支援できる体制を構築している。

今回の取り組みは、エネルギー専業ではない企業が保有する太陽光発電設備を対象に、蓄電池の導入から市場運用までを一体的に支援した事例となる。グリーングロースは今後も、こうした支援を通じてFIT資産の価値向上を後押ししていく。

 

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2026年7月29日

大塚グループ初の蓄電池システム、工場の太陽光設備に併設 電力安定調達へ

大塚ホールディングス(東京都千代田区)は7月15日、エナリス(同)、テス・エンジニアリング(大阪府大阪市)と共同で、グループ初となる蓄電池システムを、北海道エリアの工場敷地内の太陽光発電設備に隣接して設置し運用を開始したと発表した。

太陽光由来の再エネの利用を最大化し、電力の安定的な確保を図ることで、事業成長と環境対応の両立を目指す。また、市場における電力需給バランスの安定化にも貢献する。

 

グループの北海道エリアの電力需給管理も最適化

この蓄電池システムは、大塚製薬工場(徳島県鳴門市)の釧路工場敷地内に導入し、7月より運用を開始した。これにより、工場敷地内の太陽光発電設備で発電した電力の自家消費を促進するとともに、日中に発生する余剰電力を蓄電池に蓄電し、夜間の操業に活用する。逆潮流は行わず、創出する再エネのすべてを同工場内で使用する。

また、今回の取り組みでは、エナリスが新たに開発した電力需給管理システムを蓄電池と連携させ、高度な自動制御により、大塚グループの北海道エリア全体の電力需給を最適化する。これまで都度、人手で行っていた需給調整を自動化する。

エナリスは、大塚製薬工場に加え、大塚食品(大阪府大阪市)の釧路工場などグループ拠点の需要実績データや、太陽光発電量予測などを踏まえた上で、効率的な充放電を計画し蓄電池を運用・制御する。需給管理に連携することにより、直接蓄電池から電力供給を受ける大塚製薬工場の釧路工場だけでなく、大塚グループ北海道エリア全体の電力確保の安定化に寄与し、事業レジリエンスを強化する。

北海道地域の電力系統において電力需要がひっ迫し、出力要請が行われる際には、蓄電した電力を大塚製薬工場釧路工場に放出することで外部調達電源の使用量を抑制。地域全体の需給安定化にも貢献する。

 

エナリスの分散型電源制御システムを活用

これら蓄電池の運用に関しては、エナリスが独自に開発した分散型電源制御システム「ene GX DERMS」を用いて提供する。同社は、今回の案件について、「需要地併設」かつ「太陽光発電併設」の蓄電池運用に加え、需要家自らが特定規模電気事業者(PPS)となって蓄電池運用を行う、国内でも極めて先進的かつ複合的な取り組みだとしている。

また、省エネや再エネ設備の導入などを手掛けるテス・エンジニアリングが、蓄電池システムのEPC(設計・調達・施工)に加え、太陽光発電設備との連携制御まで一貫して担う。

 

「自己創出再生可能エネ 20%」の目標を設定

大塚グループでは、統合エネルギーサービス体制のもと、再エネの創出・使用量拡大やエネルギー利用効率向上などの取り組みをグループ全体で進めてきた。今回の蓄電池システムの導入により、再エネの利用最大化によるカーボンニュートラルへの取り組みを推進する。

大塚グループでは、事業活動におけるすべての環境負荷をゼロにする2050年環境ビジョン「ネットゼロ」を掲げている。2028年度目標としてCO2排出量50%削減(2017年度比)を設定しているほか、エネルギー供給の安定性と事業レジリエンスの強化、社会全体での再エネ創出拡大への貢献を目指し、「自己創出再生可能エネルギー20%」を目標として設定した。

「自己創出再生可能エネルギー」は、自社グループの設備導入や発電事業者との協働を通じて創出される再エネを指す。今回の蓄電池システム導入により、自己創出再生可能エネルギー利用のさらなる拡大を図る。同社グループは今後も、新しい技術やソリューションの活用、多様なパートナーとの協業を通じ、グループ一体で環境負荷低減を図る。

 

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