2025年10月20日
三菱電機(東京都千代田区)は10月15日、台湾の同社販売会社の台湾三菱電機股份有限公司(台湾三菱電機)および台湾の財団法人工業技術研究院(ITRI)と、MW級の再エネ発電向けPCSを共同で試作し、実証実験を行うと発表した。実証で得られた試験結果は顧客らに提供し、PCSのさらなる普及拡大につなげる。
三菱電機は、これまで再エネを利用した発電・蓄電・送配電システムのPCSに使用されるパワー半導体向けのモジュールを提供してきた。同製品は厳しい環境条件下でも安定した性能を発揮し、世界中で豊富な市場実績がある。
ITRIは、循環経済・低炭素製造・再エネシステムおよび環境技術の3分野に関する開発を推進。大容量電力を使用する発電・蓄電・送配電システムを構築する技術に強みを持ち、台湾企業の創設や技術提供などを行っている。
この両社の知見に、台湾三菱電機のマーケティング力を加え、今後は、太陽光や風力などの再エネを利用して発電した電力を効率的に変換するMW級電力変換システムの開発を目指す。
実証後、三菱三菱グループ2社は、パワー半導体モジュールを効果的に使用したPCSの設計情報や実証結果を、顧客に参考情報として提供し、PCS向けパワー半導体モジュール事業自体の拡大を図るという。またITRIも、PCSの構築に関する設計書・試験結果を、台湾のPCSメーカーに提供し、関連企業の製品開発を支援していく。
近年、脱炭素社会の実現に向け、再エネを利用した発電システムの導入が世界的に拡大傾向にある。これに伴い、発電した電力を使用するために、直流と交流の電力変換を行うPCSの需要が拡大しているが、中でも、メガソーラーなどの大規模施設で発電した電力を効率良く使用するMW級PCSの需要が高まっている。
記事内容へ
2025年10月19日
出光興産(東京都千代田区)は10月10日、三井住友ファイナンス&リース(SMFL/同)、長瀬産業(同)、レノバ(同・中央区)と共同開発した兵庫県姫路市の「姫路蓄電所」が運転を開始したと発表した。出光興産兵庫製油所跡地の遊休地約2900m2に、出力15MW・容量48MWhの蓄電システムを設置した。
同蓄電所は、送配電系統に直接連携し運用する。時間帯に応じて電力を充放電することで電力需給バランスを調整。また、電力の需給バランスをリアルタイムで調整する需給調整市場や将来の発電供給力を予め確保する容量市場を活用することで、系統用蓄電池を活用した電力事業における収益モデルの確立を目指すという。
出光興産ら4社が出資した事業会社の姫路蓄電所(兵庫県姫路市)が事業主体に、SMFLみらいパートナーズがプロジェクトファイナンスを組成した。出資比率は、出光興産51%、レノバ22%、長瀬産業22%、SMFL みらいパートナーズ5%。
運転開始後、出光興産は蓄電所の運用、電力市場での取引およびメンテナンスを、蓄電所のエンジニアリング全般、資金調達と合同会社の運営を担う。長瀬産業は、蓄電池関連のエンジニアリングサポートを行う。
出光興産は、「これまで培った電力・再エネ事業のノウハウや人材を活用し、蓄電池を用いたビジネスの収益モデルの構築を図る」とコメント。レノバは、同事業を中期経営計画に掲げる「2030年までに設備容量5.0GW」という目標達成に向けた重要な第一歩と位置付けており、今後も開発を加速させ、再エネの普及と電力系統の安定化に貢献していく。
記事内容へ