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2026年5月18日

東急不動産・リエネ・三菱電機、エネルギー事業で連携開始 蓄電池活用など

東急不動産(東京都渋谷区)、リエネ(同)、三菱電機(同・千代田区)の3社は5月13日、再エネを軸としたエネルギーバリューチェーン高度化推進に向け、協業を開始すると発表した。

不動産と再エネ・蓄電池を一体的に開発・運用できる東急不動産、再エネPPAを強みとする小売電気事業者のリエネ、デジタル基盤「Serendie(セレンディ)」などに基づくエネルギーソリューションを展開する三菱電機の3社が連携。エネルギーバリューチェーンの高度化を通じて、再エネ導入拡大やエネルギー自給率向上、不動産分野におけるGX・DXを推進し、環境先進型の暮らしと産業まちづくりの実現を目指す。

 

3社連携で、再エネ地産地消・24/7CFE・蓄電池活用を推進

今回の3社連携では、(1)再エネの地産地消を実現する直接供給モデルの構築、(2)需要施設の脱炭素化を実現する24/7カーボンフリーエナジー(CFE)モデルの構築、(3)蓄電池および再エネ電源を活用したエネルギーマネジメント事業の展開、という主に3分野における取り組みを検討している。

 

再エネ拡大で高まる、「需要側」エネマネの重要性

世界的なカーボンニュートラルの潮流を背景に、日本でも脱炭素社会の実現に向けて再エネの導入が進む。特に太陽光発電の設備容量は、2012年の固定価格買取制度(FIT制度)開始以降、約10倍に拡大するなど、電力供給構造は大きく変化した。

一方で、再エネ比率の上昇に伴う出力変動の拡大や電力系統の混雑に加え、国際情勢を背景としたエネルギー価格の高騰、自然災害時の停電リスクなどへの対応は喫緊の課題である。

こうした中、発電・系統側では、再エネの発電量予測精度向上や蓄電池を活用した需給調整による系統負荷低減のニーズが高まっている。また、ビルや住宅、工場などに分散する再エネや蓄電池、EV、空調、熱源などの分散型エネルギーリソース(DER)をデジタル技術で統合制御し、需給調整力の創出や電気料金削減、自然災害時のレジリエンス向上につなげる「需要側」の脱炭素・エネマネの重要性も増している。

 

具体的には、不動産のGX推進や地域内での電力循環の実現に向け、再エネ電源と需要施設を自営線で直接接続する供給スキームや、地域マイクログリッドの構築を検討する。あわせて、蓄電池や需要側の負荷特性を踏まえた需給管理技術を組み合わせることで、再エネの効率的かつ最大限の活用を図る。電力系統への依存度低減と電力の地産地消を通じ、地域における新たな価値創出も目指す。

また、再エネ電源の電力と環境価値を集約し、蓄電池や需給調整を組み合わせた高度運用により、需要施設向けの24/7CFEモデルの構築を推進する。加えて、環境価値とエネルギー価値のリアルタイム制御や、自己託送などを活用した複数拠点間での柔軟なエネルギー融通を通じ、需要施設の脱炭素化ソリューション開発に取り組む。

さらに、系統用蓄電池や太陽光・風力など再エネ由来の発電所のエネルギーリソースを束ね、市場運用を通じて価値最大化を図る統合制御や最適運用の仕組みづくりを進める。その一環として、本事業を担う合弁事業会社の設立も検討している。

3社は今後、3分野で各社のノウハウや技術、人材などの経営資源を活かし、連携を深化させる。将来的には、需要設備における電力・熱の統合制御や、スマートシティ実現に向けた次世代技術の活用も視野に入れる。

 

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2026年5月17日

ペロブスカイト太陽電池、BIPV・車載等に商機 40年に12.5GW予測

矢野経済研究所(東京都中野区)は5月8日、タンデム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)に関する国内市場調査を実施し、2040年度までの導入見通しや有望用途などをまとめた。

日本国内のペロブスカイト太陽電池(単接合型・タンデム型合計)の累積導入量は、2040年度に12.5GWに達すると予測。導入拡大は既設太陽光設備の更新需要が牽引するとみられ、累積導入量の過半をリプレース需要が占める見通しを示した。

 

FIT更新需要を追い風にPSC市場拡大へ

レポートでは、2025年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画において、2040年度の国内発電電力量に占める太陽光比率が23〜29%とされたことに加え、PSCの導入目標も約20GWと位置付けられた点を市場拡大の背景として挙げた。

その達成には設置面積の拡大だけでなく、タンデム化による発電効率向上が不可欠と分析。既存の結晶シリコン(Si)太陽電池メーカーでも、自社セルを活用したペロブスカイト/Si型の開発が進んでいるという。

また、日本では固定価格買取制度(FIT)導入後に大量設置された太陽光パネルの更新需要が2032年頃から本格化すると予測している。2040年度の累積導入量12.5GWのうち、リプレース需要は約7.4GW、新規導入は約5.1GWを占める見込みで、既設設備の更新市場がタンデム型PSC普及拡大を支えるとみている。

新規導入と更新市場で技術棲み分け

用途別では、新規導入市場と更新(リプレース)市場で採用される技術が分かれる可能性も示した。重量制限のある建物や壁面、曲面などへの新規設置では、軽量・柔軟性を持つ「ペロブスカイト/ペロブスカイト」や「ペロブスカイト/CIGS」が有望視される。一方、既存の結晶Siモジュールを置き換える更新市場では、既存架台や施工方式を活用しやすいペロブスカイト/Si型が中心になるとした。

 

規制・認証対応が国内メーカーの強みに、住宅・BIPVなどに商機

将来展望では、中国や欧米メーカーとの価格競争リスクにも言及した。海外でも開発・量産投資が進んでおり、将来的には低価格製品が日本市場へ流入する可能性があるという。そのため、日本メーカーには安全基準や耐火基準、環境規制など、日本独自の要件が強い分野で先行採用を進める戦略が重要になると解説している。

具体的な有望分野としては、住宅向けやBIPV(建物一体型太陽光発電)、車載、農地、水上発電などを挙げた。これらの領域は日本独自の規制や認証対応が求められるため、海外メーカーにとって参入障壁になりやすいとみている。

 

「20年耐久追求」は市場機会損失につながるリスクも

一方、日本メーカーの開発姿勢については、「完成された品質」を求める傾向が強いと指摘した。ペロブスカイト/Si型では、ボトムセルである結晶Siが約20年の耐久性を持つのに対し、トップセルのペロブスカイトは現状でその半分程度とされる。各社は20年耐久を目標に開発を進めているものの、その間に一定品質を備えた安価な海外製品が市場を獲得するリスクがあると警鐘を鳴らした。

同レポートはこうした状況を踏まえ、既に実現しつつある「10年程度の耐久性」で成立する市場を先行開拓し、早期に製品投入を進めるべきだと提言。日本のモノづくりに求められる発想転換だとしている。

 

軽量PSC新用途拡大へ、飛行体・壁面用途などの新市場に期待

さらに、結晶Siを用いないペロブスカイト/ペロブスカイト型やペロブスカイト/CIGS型については、軽量性や柔軟性、透明性を生かした新市場への展開にも期待を寄せる。建物の壁面や窓部への設置に加え、HAPS(高高度プラットフォーム)、ドローン、空飛ぶクルマなど飛行体向け電源への応用可能性もあると分析している。

ただし、こうした市場拡大には耐久性向上が不可欠で、特に水分侵入を防ぐバリア技術が課題になるとした。ペロブスカイト層の劣化を抑えるには高性能バリアフィルムが必要だが、必要性能を満たす超ハイバリアフィルムは現時点で市場投入されていないという。このため、PSCメーカーだけでなく、大学・研究機関、フィルムメーカーを含めた連携開発が重要になるとしている。

 

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