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2026年5月20日

低圧1件から利用可能、FIP転換支援サービス 第1弾は九州の個人オーナー

Bluefield Energy(東京都港区)は5月15日、低圧太陽光発電所を対象としたFIP転換向けアグリゲーション支援サービスの提供を開始したと発表した。1件の低圧発電所から利用可能で、導入第1号として、九州エリアで低圧発電所1カ所を運用する個人オーナーが採用した。

 

低圧電源のFIP移行ニーズに対応

取り組みの背景には、低圧電源の売電環境の変化がある。

FIT制度による固定価格での売電から、市場価格に連動したFIP制度への移行が進む一方、低圧案件では発電量予測や需給管理、インバランス対応などの運用負担が課題となっていた。特に、小規模事業者や個人オーナーにとっては、単独でアグリゲーションや市場対応を行うハードルが高く、FIP転換を見送るケースも少なくないと同社は解説する。

同サービスでは、低圧発電所1件からFIP転換に必要なアグリゲーション業務を支援。需給管理や市場対応などを包括的にサポートし、小規模発電事業者でもFIP制度を活用しやすい環境を整える。

 

「丸投げ」できる運用支援が導入後押しに

第1弾の導入先である九州エリアでは、2026年度の出力制御率が6.9%と全国で最も高くなる見通しだ。同年度には、約12.2億kWh分の発電量に出力抑制が求められる見込みで、発電所オーナーの売電収益や事業計画への影響拡大が懸念されている。

今回導入した個人オーナーも、こうした状況を受け、単独での市場対応負担や運営面への不安から、具体的な対応に踏み出しにくい状況にあったという。

同社サービスについては、必要書類を預けるだけで、申請から各種調整まで一括して任せられる点や、初期費用などの負担がない点を評価したとしている。

 

小規模発電事業者向け支援を拡大へ

Bluefield Energyは2024年11月設立。太陽光発電や蓄電池、併設案件を対象とした電力アグリゲーション事業を展開するほか、請求管理システム「BF Cloud」の開発・提供、再エネ発電所および蓄電所の開発・運用代行などを手がけている。

今後は低圧太陽光を中心とした小規模発電事業者向けにサービス提供を拡大する方針で、FIP転換支援に加え、需給運用や収益最大化支援なども含め、分散型電源の市場活用を後押ししていく考えだ。

 

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2026年5月19日

豊田通商が「RE100」に加盟、2040年までに実質100%再エネ化へ

豊田通商(愛知県名古屋市)は5月14日、RE100に加盟し、2040年までに使用電力を実質再エネ100%に転換する方針を明らかにした。実現に向けて、グループ会社工場への太陽光発電設備導入や、国内外で蓄電池やエネルギーマネジメントの活用、再エネ由来の電気プランおよび非化石証書などの活用などにより、再エネ導入施策を進める。

 

グループ工場への太陽光パネル導入や蓄電池、環境価値など活用し、再エネ転換へ

同社グループは、2021年7月にカーボンニュートラル宣言を公表し、2019年を基準年として、スコープ1・2排出量約80万t-CO2を対象に、2030年までに50%削減、2050年までにカーボンニュートラルを目指すとしていた。

 

その後、2025年8月にはSBT認定を取得し「ネットゼロ宣言」を公表、削減対象をスコープ1・2に加え、スコープ3排出量まで拡大した。2030年までにスコープ1・2排出量を50%削減、スコープ3排出量を27.5%削減することを掲げ、2050年にバリューチェーン全体でのGHG排出(スコープ1・2・3)を実質ゼロとする目標を策定している。なお、これにより、削減目標の対象となるGHG排出量は、約1.5億t-CO2へと拡大し、排出削減に加え、森林保全や植林、CCSなどによる吸収・除去も活用し、スコープ1・2・3全体でネットゼロ達成を目指す。

 

今回、RE100に加盟し、事業活動で使用する電力を、2040年までに実質再エネ100%の運用を目指す。RE100加盟にあたっては、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)の支援を受けた。

イニシアチブ種別 目標年 対象範囲 削減目標
RE100 2040年 電力使用量 100%実質再生可能エネルギー化
SBTi短期目標(1.5℃水準) 2030年 スコープ1+2 2019年比で50%削減
SBTi短期目標(1.5℃水準) 2030年 スコープ3 2019年比で27.5%削減
SBTiネットゼロ目標 2050年 スコープ1+2+3 実質ネットゼロ達成

豊田通商グループのGHG排出削減目標 (出所:豊田通商)

 

サプライチェーン全体で取り組みを進めていくべき再エネ転換 その具体的な方法

RE100に参加する日本企業は、今回の豊田通商を含めて96社(5月現在)。RE100の参加要件を満たさない企業や自治体などを対象とする「再エネ100宣言 RE Action」 には、自治体を含め380団体が参加している。

2027年3月期から、プライム市場上場企業のうち時価総額3兆円以上の企業を対象に、SSBJ基準に基づくサステナビリティ情報開示の適用が始まる見通しだ。同基準ではスコープ3(サプライチェーン排出量)の開示も求められるため、取引先を含むサプライチェーン全体で排出量把握の要請が強まる。

中小企業が自社事業で使用する電力を再エネに切り替えていく方法は、初期投資の有無、施設が自社所有または賃貸か、敷地の広さなど、各社の条件により複数の選択肢がある。一般的には自家消費型太陽光発電・蓄電池の導入やPPAモデル活用、再エネ由来の電力プラン(環境価値付き)への切り替えなどがある。

工場や事業所の屋根面積・敷地に余裕があり、日中の電力使用量が多い製造業などでは、自家消費型太陽光発電の導入により、電力購入量や電気料金の削減効果を見込みやすい。蓄電池を組み合わせれば、発電電力の自家消費率向上や停電時のBCP対策にもつなげられる。

 

補助金を活用して投資リスクを低減

また、国の補助金や各自治体の補助金を組み合わせることで投資リスクを下げることができる。たとえば、広島県の中小企業である野村乳業(広島県府中町)は、自治体の補助金を活用し、自社の製造拠点への太陽光発電設備導入により、エネルギーの自給率最大45%を実現する体制を整えた

設備投資など初期費用やメンテナンス費を抑えつつ、すぐに再エネを導入したい企業は、PPAの仕組みを活用する方法がある。中堅の小松印刷グループ(香川県高松市)が、本社紙器工場の屋根上を活用したオンサイトPPAにより、製造工程の電力を再エネに転換した取り組みを紹介している。

テナント入居や賃貸オフィス・賃貸工場で事業を行う企業でも、環境価値付き電力プランへ切り替えることで再エネを調達できる。また自社工場を持つ企業でも、自社が立地する地域に貢献すべく、電力の「地産地消」を行いながら環境価値証書を活用し、再エネ化を図る事例もある。たとえば、自動車部品用メーカーの大手・タカギセイコー(富山県高岡市)が4月に、氷見市にある氷見工場の使用電力を、本社所在地である高岡市由来の実質100%再エネに転換した。同社は、北陸電力の再エネ料金プラン「かがやきGREENRE100」に切り替え、地元のバイオマス発電所由来の再エネを活用した。

 

 

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