2025年6月26日
東京電力ホールディングス(東京都千代田区)は6月20日、東京都とともに、江東区の「中央防波堤外側埋立処分場」で、メガワット級の太陽光発電設備やグリーン水素製造設備を整備すると発表した。2025年度中に基本設計を行い、2028年度中の稼働開始を目指す。
同社は6月12日、東京都産業労働局が公募した「中央防波堤外側埋立処分場におけるグリーン水素製造施設の整備プロジェクト」の共同事業者に採択された。
同プロジェクトは水素を活用した取り組みで、同社は都とともに、2025年度中に出力1MW以上の太陽光発電設備に加え、1時間当たり100Nm3程度の能力を有する水電解水素発生設備、圧縮水素トレーラーや圧縮水素カードルで運搬するための高圧ガス製造設備など、水素の製造供給に必要な設備の基本設計を行う。また、原料となる水供給や電力供給及び排水処理のための設備や管理のための事務所、設備を格納する建屋などの設計も手がける。

カーボンニュートラル社会の実現に向けて、政府は再エネの利用拡大を図る方針を示しているが、太陽光や風力など一部の再エネは、発電量が季節や天候に左右され、コントロールが難しいという側面がある。
一方で、水素は長時間にわたり大量のエネルギーを貯蔵でき、再エネが抱える課題を解決する調整力としての役割が期待できる。再エネなどの脱炭素電源により製造されるグリーン水素は、製造時にもCO2を排出しないなどの利点もある。
東京電力は、再エネ由来の電力で水素を製造・利用する「やまなしモデルP2Gシステム」開発プロジェクトに参画する1社で、山梨県米倉山での実証をはじめ太陽光発電設置や水素製造で実績を有する。同社は今後も、国内における再エネやグリーン水素のさらなる普及拡大を図る。
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2025年6月25日
太陽光発電協会(JPEA/東京都港区)と再生可能エネルギー長期安定電源推進協会(REASP/同)は6月17日、太陽光発電設備のケーブル盗難対策として成立した「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律」を歓迎するとともに、太陽光発電事業者にさらなる対策の強化を呼び掛けた。
この法律は、6月13日付で国会にて成立した。盗難ケーブル対策には、「発電所に入らせない、取らせない、買取らせない対策」が必要となるが、今回の法律は、盗品を買取れなくするもの。
具体的には、金属くずの買い取り業者に営業の届出を義務化し、違反した場合の罰則を設けた。また、金属くずの買取時には、本人確認と取引記録の作成・保管、盗品の疑いがある場合の警察官への申告なども義務づけたほか、ケーブルカッターなどのうち犯行使用のおそれが大きな工具を、正当な理由なく隠ぺい・携帯する行為を禁止(罰則あり)するとともに、盗難防止に資する情報の周知徹底が盛り込まれた。
警察庁によると、太陽光発電設備からの銅線ケーブルをはじめとする金属の盗難が増加している。2024年の金属盗難の認知件数は2020年の約4倍、2023年の金属盗難の被害額(実務統計)は、130億円以上(窃盗全体の約2割)となっている。太陽光発電設備の被害により、長期間にわたる発電停止による経済的損失も発生している。

JPEAとREASPは、太陽光発電設備のケーブル盗難対応について、定期的に注意を喚起してきたが、いまだ全国的にケーブル盗難事故が続発しており、盗難被害は、太陽光発電の特別高圧や高圧設備だけでなく、小規模事業用発電設備や蓄電設備まで拡大しているという。
両者は、ケーブル盗難は、近隣住民の防犯に対する懸念や再エネ電力の供給停止などエネルギー安定供給のほか、地域の安心・安全の面でも無視できない問題だとし、太陽光発電設備を運営・管理している事業者に、以下の対策例を参考に、改めて防犯対策のさらなる強化と保守運営の再点検などの対応を行うよう求めた。
なお、JPEAとREASPでは、今般の損害保険会社による保険引受け条件の大幅見直し、また新規事業における原則盗難不担保の状況が、太陽光発電の普及拡大に大きな懸念となることから、業界団体、保険仲介/リスクマネジメント会社、金融会社・シンクタンクを委員とする緊急タスクフォース(TF)を組成し、抜本的な対策を検討している。
2024年10月には、「太陽光発電の持続可能な保険契約・運用の実現に向けた提言書」「太陽光発電リスク対策チェックシート」「太陽光発電所向け災害・盗難対策ガイドライン」をJPEA・REASP主導で取りまとめ、公表している。
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