2026年1月20日
SGホールディングスグループで不動産業を展開するSGリアルティ(京都府京都市)は1月16日、「SGリアルティ新砂」(東京都江東区)の竣工を発表した。屋根には自家消費型太陽光発電設備を、バルコニー壁面には太陽光パネルを設置するなど環境に配慮した物流拠点で、関東エリアにおける中継機能の強化と輸送ネットワークの高度化を担う。7月には佐川急便の「東京中継センター」(仮称)が入居し、稼働する。
同施設は2025年12月25日に竣工した。佐川急便の「東京中継センター」のほか、ワールドサプライ(東京都江東区)、SDトランスライン(同)が入居する予定で、SGホールディングスグループ内事業会社の連携強化やオペレーションの一体化による効率化を図る。
同施設では、環境配慮型の設計も積極的に取り入れた。
具体的には、屋根面には自家消費型太陽光発電設備を設置。さらに、同社として初となるバルコニー(壁面)への太陽光パネルも導入した。これにより年間約341MWhの発電量を見込んでおり、施設運営におけるエネルギー効率の向上に寄与する。
さらに、グループで進める森林保全活動とも連携。佐川林業(京都府京都市)が四国で管理する「さがわの森」の天然木材を施設内の内装に採用。快適な室内空間と環境負荷低減の両立を実現したほか、外構部には植栽を充実させ、壁面緑化と併せて、緑豊かな空間を作り、地域環境への貢献も図った。
災害対策としては、停電時でも施設全体を72時間稼働可能とする非常用発電設備を整備。マンホールトイレの設置や緊急地震速報システムの導入など、防災・減災機能の強化にも力を入れている。
同社は今後も顧客のニーズや社会課題に対応しながら、環境に配慮した物流不動産開発を継続的に推進するとしている。
新拠点の立地は、首都高速湾岸線「新木場IC」および首都高速9号線「枝川IC」へのアクセスに優れ、首都圏広域配送に適した環境を備える。また、東京メトロ東西線「南砂町駅」から徒歩2分と従業員の通勤環境の利便性も高い。
施設内には大型車用の駐車場201台分と待機場40台分を確保。中継センターへの配車を円滑化するとともに、周辺地域への交通負荷軽減にもつなげる。
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2026年1月19日
地域に根差した企業がいかにして社会課題を解決し、新たな市場を切り拓くかをテーマにした講演イベント「宣伝会議サミット/環境ビジネス・カンファレンス in Fukuoka」が2025年12月12日、福岡で開かれた。 霧島酒造(宮崎県都城市)の奥村隆享氏が登壇し、焼酎製造の副産物をエネルギーに変える「サツマイモ発電」を通じた地域循環型モデルの構築について紹介した。
霧島酒造は1916年創業、売上高525億円(2024年度)、「品質をときめきに」をスローガンに掲げ、主力商品「黒霧島」をはじめとする本格焼酎を製造している。登壇したグリーンエネルギー部 部長の奥村隆享氏は、経営戦略やマーケティングの専門家ではなく、現場一筋で歩んできた人物だ。
同社の焼酎造りのこだわりは「100%」にある。麹米には国産米を100%、サツマイモは九州産を100%、仕込み水には都城盆地の地下水「霧島裂罅水(きりしまれっかすい)」を100%使用し、焼酎はすべて地元の自社工場で製造している。
しかし、年間約10万トン、1日あたり約400トンものサツマイモを使用する大規模な製造工程からは、毎日大量の「焼酎粕(850トン/日)」が発生し、サツマイモの収穫期には「芋くず(15トン/日)」も発生する。
かつて2000年ごろまでは、これらの焼酎粕は畑への肥料として農地還元していたが、生産量の増加や法規制の強化により、その処理が大きな経営課題となった。奥村氏は、これらを単なる「厄介者(廃棄物)」として処理するのではなく、天の恵みであるサツマイモから生まれた「宝物(地域資源)」と捉え直し、有効活用する道を探り続けたと語る。
同社が構築したのは、焼酎粕や芋くずをメタン発酵させてバイオガスを取り出し、工場のボイラー燃料や発電に利用するシステムである。この道のりは平坦ではなかった。
2002年、地元企業と組合を設立してリサイクルプラントを建設したが、技術的な問題からトラブルが頻発し、焼酎の製造自体をストップせざるを得ない事態にも直面したという。この苦い経験を糧に、2006年に鹿島建設との共同研究の末、新たなリサイクルプラントを建設。ここでの運用が順調に進み、2012年には生成されたバイオガスを焼酎製造のボイラー燃料として利用することに成功した。さらに、固定価格買取制度(FIT)の導入を機に、使いきれない余剰ガスを活用した売電事業「サツマイモ発電」を2014年に開始した。
このシステムにより生成されるバイオガスは、一般家庭約2万2000世帯分に相当するエネルギー量を生み出す。そのうち、発電される電気量は約2400世帯分に達する。現在では、焼酎製造工程で使用する燃料の約30%をこのバイオガスで賄っており、都市ガス換算で年間2億円以上のコスト削減効果を生んでいる。
また、メタン発酵後の残渣(発酵液)は脱水・分離され、固形分は堆肥として畑に還元、液体分は浄化して放流するという完全なリサイクルループを実現している。
これらの取り組みは、「KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE」という全体構想のもと、サツマイモが持つエネルギーを地域全体で循環させるモデルへと昇華している。
霧島酒造は「霧島環境アクション2030」を策定し、2030年度までに工場・事務所からのCO2排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。2024年度時点で2013年度比37%の削減を達成しており、残りの削減分については更なる省エネ施策をはじめ再生可能エネルギーの導入やJ-クレジットの活用などで実現を目指す。
さらに、この「サツマイモ発電」の電力は、地域防災や新たな顧客接点づくりにも活用されている。社用車として導入された電気自動車「e-imo(イーモ)」は、災害時に避難所へ電力を供給する協定を都城市と締結している。 また、2026年1月には、スターバックスとコラボレーションした施設「KIRISHIMA GREENSHIP icoia(キリシマ グリーンシップ イコイア)」をオープン予定だ。この施設の電力もサツマイモ発電で賄う計画であり、環境に配慮した憩いの場を地域に提供する。
奥村氏は、自然の恵みを享受する企業として、地域社会と共生しながら持続可能な焼酎造りを続けることが使命であると強調し、今後は自社だけでなく近隣の焼酎メーカーやレストランからの廃棄物受け入れも拡大し、地域全体を巻き込んだサーキュラーエコノミーを推進していく決意を示した。
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