2026年8月11日
地域新電力のおおなんきらりエネルギー(島根県邑南町)は7月24日、島根県邑南町における太陽光発電設備と蓄電池設備に関するEPCとO&Mについて、NGK(愛知県名古屋市)とJA三井リース(東京都中央区)と契約締結について合意したと発表した。
3社は、この取り組みを通じて、邑南町における再エネの地産地消の推進による地域内経済循環の確立と電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロ、災害時のレジリエンス向上を目指す。
おおなんきらりエネルギーは、環境省が進める「脱炭素先行地域」に選定されている邑南町において、町の方針を具体的に実行する主体として、町内の公共施設や事業所・住宅などにおいて、PPAモデルなどを活用した太陽光発電設備と蓄電池設備の導入を進めている。
NGKは、この取り組みにおいて、EPCと電力の地産地消を最大化するためのEMS、設備導入後のO&Mを担う。設備導入から運用・保守までを一体で支え、地域の実装課題の解決に寄与する。JA三井リースは、導入施設ごとにリース契約を締結し、この取り組みに係るファイナンス面での支援を行う。なお、これは、JA三井リースとNGK協業による第1号案件となる。
NGKは7月24日、地域の再エネの地産地消を支援するソリューション事業「NGK eneloco(エネロコ)」を開始したと発表した。地方自治体や地域新電力などの電力事業者が直面する複合的な課題を、企画から運用まで一体的にサポートすることで、再エネ地産地消プロジェクトの円滑な実現に貢献する。
事業を通じて、地域に根ざした持続可能なエネルギー循環の構築に寄与し、2030年度に売上高100億円を目指す。邑南町における太陽光発電設備・蓄電池のEPC、EMS、O&Mサービスの受注は、この事業の第1号案件となる。
再エネ導入などによる地域の地産地消プロジェクトは、資金調達から事業スキームの設計、再エネ関連設備の導入、運用保守や電力販売まで、数多くの段階がある。一方で、各段階のサービスはそれぞれ別の事業者によって提供されることが多く、ノウハウがない自治体や事業者が単独でプロジェクトを成立させることは困難という課題があった。
邑南町は2022年4月に、2030年度までに電力消費に伴うCO2排出実質ゼロを目指す「脱炭素先行地域」として、第1 回に選定された地域。
邑南町は、再エネで輝く「おおなん成長戦略」を掲げ、エネルギーを地域でつくり地域で使う地産地消を通じて、脱炭素と地域課題の同時解決を目指している。その一環として、町外へ流出してきた電気料金支出を抑え、地域内経済循環の確立につなげるため、おおなんきらりエネルギーを設立した。
同社は、自家消費と自立分散型エネルギーの普及により、平時における再エネの活用を拡大するとともに、災害時の電力確保を含む地域レジリエンスの強化に取り組んでいる。今回の取り組みは、この方針の下で、太陽光と蓄電池を組み合わせた設備の導入と運用を一体的に進め、地域の再エネを最大限に活用する運用を目指す。
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2026年8月10日
新潟県は7月23日、ペロブスカイト太陽電池をはじめとする次世代型太陽電池の早期導入や県内事業者の関連産業への参入促進を目的に、新たな用途開発や設置・施工方法の実証事業を支援する「新潟県次世代型太陽電池用途開発等実証支援事業補助金」の公募を開始した。期間は9月4日まで。
同制度の対象は、新潟県内に事業所を有する事業者や団体など。補助率は補助対象経費の1/2以内で、補助上限額は1件当たり300万円。今回の公募では4件程度を採択する予定だ。
本補助金の対象となる事業は、次世代型太陽電池の特性を活かした創意工夫によるものであり、将来的な次世代型太陽電池産業への参入を見据えたものであることが要件となる。
具体的には、以下のいずれかに該当する事業が対象となる。
・次世代型太陽電池の特徴を活かして、建材一体型太陽電池や太陽電池の車載などの新たな用途の開発を行う事業
・耐荷重性の低い屋根や曲面、壁面など、これまで設置が困難であった場所への次世代型太陽電池の設置・施工方法の実証を行う事業
補助対象となる経費は、設計費・設備費・工事費およびその他経費。以下の経費は補助対象外となるため、申請にあたっては注意が必要だ。
・土地の取得または賃借に要する費用
・建屋の建設費
・既存の構築物や設備の撤去費用
・土地の造成、整地、地盤改良工事に準じる基礎工事費用
・電力会社との調整に伴う工事費負担金
事業期間としては、2029年3月末日までにすべての事業を完了させる必要がある。さらに、中間目標として、2027年2月末日までに試作品などの製造や設置を完了させることが義務付けられている。
次世代型太陽電池として期待されるペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟性があり、曲げられるという特性から、従来のシリコン系太陽電池では設置が困難だった建物の壁面や耐荷重の低い屋根などへの導入が可能となる。
自治体レベルでは、次世代型太陽電池の導入や実証を支援する動きが広がっている。たとえば、福岡県では「福岡県次世代型太陽電池等実証事業補助金」を設け、ペロブスカイト太陽電池などの設置実証に対して最大500万円を補助する公募を実施した。また、札幌市では、YKK AP(東京都千代田区)・西松建設(同港区)・エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)の3社が共同で、積雪寒冷地における建材一体型太陽光発電(BIPV)内窓の発電性能に関する実証実験を札幌市役所本庁舎で開始している。
民間企業においても、NTTアノードエナジー(東京都港区)がシステム構築へ向けたエンジニアリング技術開発を進めるなど、実用化に向けた取り組みが広がっている。
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