2025年5月16日
ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE/東京都港区)とエクソル(同)は5月8日、複数の発電所を同時並行的に開発・建設することで大規模な発電容量を確保する「バルクスキーム」での低圧太陽光発電所の開発で協業すると発表した。
第1弾として中部エリアにて、2026年までに50件・合計設備容量5MW規模の発電所を順次着工・建設し、2026年中にすべての発電所の運転開始を予定している。

この協業では、エクソルが開発・建設した太陽光発電所をEREグループが譲り受ける。
オフサイトコーポレートPPAに対するニーズが高まる一方で、国内における大規模な太陽光発電所の適地は減少している。低圧太陽光発電所については年間約1,200件、17MWの建設実績(屋根上含む)があるエクソルと、発電所開発に加え蓄電池活用やコーポレートPPA(電力購入契約)による売電に強みを持つEREグループが協働することで、開発難易度が高まる事業環境の中でもスピード感を持って発電所の開発を進めていく。
EREは、ENEOSグループで、再エネ発電事業を手がけている。
たとえば、EREは2024年5月、西日本旅客鉄道(JR西日本/大阪府大阪市)と関西電力(大阪府大阪市)と、コーポレートPPAを締結。このPPAでは、EREは発電事業者として関西エリアにおいて開発・運営する合計約1万8000kW規模の太陽光発電所からの電力を関西電力に供給し、関西電力は小売電気事業者としてJR西日本に再エネ由来の電力を供給する。JR西日本は購入した電力を山陽新幹線(新大阪駅~岡山駅間)の列車運転のために使用し、CO2排出量を削減する。また、EREは2024年8月、AmazonとコーポレートPPAを締結している。
さらに、EREは2024年6月に、WAKO(広島県広島市)、ALLアセットパートナーズ(AAP/広島県広島市)と中国・四国エリアにおいて、バルクスキームでの高圧太陽光発電所の開発で協業を開始すると発表した。WAKOグループが開発・建設した太陽光発電所をFIP転換したうえでEREが譲り受け、AAPがO&Mを担う。2027年中に88件49MW規模の発電所の運転を開始する予定で、この事業の発電所で発電した電力は将来的にオフサイトコーポレートPPAによって需要家へ提供する計画だ。
また同年12月、H.Eエナジー(北海道札幌市)と、東北エリアでバルクスキームでの低圧太陽光発電所の開発で協業を開始すると発表した。H.Eエナジーが開発・建設した太陽光発電所をEREグループが譲り受け、運営管理はH.Eエナジーが担う。2025年までに50件・設備容量5MW規模の発電所建設に順次着工し、2025年中の運転開始を予定している。
エクソルは、太陽光発電事業の専業企業として、太陽光発電システムの設計・建設・メンテナンスを全国に提供している。エクソルには、オフサイトコーポレートPPAに関する相談が多く寄せられている。
再エネ導入に積極的な企業が増えたことで、「コーポレートPPA」の導入が広がっている。なかでも、需要家の施設とは異なる場所に設置された太陽光発電所で発電された電力を、一般の送電網を通じて供給するオフサイトコーポレートPPAが、自社に設備を持たずに再エネを導入できる手段として注目されている。そのため、FIT(固定価格買取制度)に頼らず、発電した電力を市場や需要家に直接供給する野立てのNonFIT型低圧太陽光発電所の建設が活発になっている。
エクソルは、全国のEPCとネットワークを形成し、工事仕様、設計思想など、日本全国の「太陽光発電所品質の統一化」を行い、「品質の良い発電所」の建設を進めている。このようにして建設された太陽光発電所を集約し、小売り電気事業者を通じて欲しい所に欲しいだけ再エネの提供を可能にする「オーダーメイドPV開発サービス」を展開している。今後も、全国の需要家や発電事業者のニーズに応えられるサービスを充実させていく。
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2025年5月15日
商船三井(東京都港区)は5月7日、大型液化CO2船の実用化に向けて、同船に関するCO2ガス拡散を評価する事業者を公募すると発表した。
商船三井は2021年、日本CCS調査(東京都千代田区)が進める新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業の一部である、大型液化CO2輸送船の社会実装に関する研究開発を受託した。
日本CCS調査が手がける事業は、年間100万トン規模のCO2を長距離・大量輸送する際のコスト低減化に向けた新たな輸送技術を研究開発するもので、実証試験および関連調査を実施している。商船三井は今回、2025度の大型船社会実装に関する研究開発の一環として、CO2ガス拡散シミュレーション評価の請負業者を募集する。受付期間は5月7日から5月20日まで。
採択された事業者は、2022年度に船舶基本設計を実施した大型液化CO2輸送船を対象に、船体・船上搭載機器・装置をモデル化した3次元ガス拡散計算を用いて、同船と周辺環境への影響を評価する。
具体的な評価項目は以下の通り。
期間は、契約締結日から2026年2月28日までの予定。
商船三井は2021年に、液化CO2船を船舶管理するラルビック・シッピング社(LS社/ノルウェー)に出資し、液化CO2海上輸送事業へ参画した。このほか、米国の石油大手Chevron Corporation(シェブロン)や関西電力(大阪府大阪市)、コスモ石油(東京都港区)、JX石油開発(同・千代田区)と、CCUS・CCS向け液化CO2海上輸送事業に関する協業を開始している。
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