2026年2月6日
東京都は1月30日、ペロブスカイト太陽電池「Airソーラー」を都内に新たに設置する事業者に対する支援事業を開始した。また、Airソーラーを都有施設へ先行導入するにあたり、設置事業者の公募を開始した。
Airソーラー設置事業者支援事業の助成率は10/10で、最大3億円を助成する。先行導入事業では、フィルム型AirソーラーとAirソーラー搭載庭園灯を設置する事業者を公募する。
東京都は、シリコン系太陽電池に対して高い競争力が期待されるペロブスカイト太陽電池を「Airソーラー」とネーミングし、「2035年における都内導入目標約1ギガワット」を掲げ、その普及拡大に向けた取り組みを推進している。
その一環で、民間事業者などによるAirソーラーの設置を促進し、設置事例の蓄積と量産体制構築を目指すため、都内においてAirソーラーを新たな設置に対し、経費を助成する。
さらに、都有施設へAirソーラーを先行導入するため、設置し、稼働する事業者を公募する。
助成と公募の概要は以下の通り。
Airソーラー設置事業者支援事業
・助成対象事業者:Airソーラーを新たに都内に設置する民間事業者など
・助成額:Airソーラーの設置に要する経費(調査・設計費、設備費、工事費)の10/10の額、上限額は3億円
・主な助成要件:
〇条件を満たすAirソーラーを設置すること
〇事業内容や発電量等について情報提供が可能であること
〇実施内容に関する情報発信を都と連携して行うこと
〇FITやFIPを活用しないこと
・申請受付期間:3月31日まで。ただし、申請総額が予算額に達した時点で終了する
・事業期間:2025年度と2026年度。実績報告期限は2027年1月29日まで
・予算額:4億円
・申請受付窓口:東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)
実装拡大が期待されるAirソーラーを、都有施設に先行導入・稼働し、その性能と施工方法の検証を行う事業を、都と共同で実施する事業者を公募する。
・先行導入施設と設置するAirソーラー
・応募要件:先行導入施設の特徴などを踏まえてAirソーラーを最適に設置し、事業実施期間中継続して検証設備を稼働することができる、総合的な企画力、技術力、資金力及び経営能力を有していること など
・公募期間:2月13日まで
・事業実施期間:協定を締結した日から2031年3月31日まで
・事業者の選定:東京都は、応募者からの提案を総合的に評価して、設置事業者を選定する。審査項目の例は、事業者の実績、事業実施体制、メンテナンス体制、費用など
・応募手続:提案申請書と提案書を紙媒体と電子媒体で東京都環境局に提出する
【参考】
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2026年2月5日
東京都は1月30日、2050年代に目指す東京の姿を実現するための都政の羅針盤となる「2050東京戦略」について、2026年度版を公表した。進捗状況を踏まえ、順調な目標は上方修正し、取り組みを加速させるほか、SAF普及拡大や資源循環・廃棄物処理計画の改定を見据えた取り組み強化策など16の政策目標を新設。2028年度までの3カ年アクションプランとともに取りまとめ、更なる推進を図る。
東京都が掲げる「2050東京戦略~東京もっとよくなる~」 は、2025年3月に策定した長期戦略。2050年代に目指す東京の都市像(ビジョン)を実現するために戦略を25のカテゴリーに分け296の政策目標を設定、2035年までの実現する目標を具体的に示している。
今回公開した2026年度版は、全政策のPDCAサイクルを徹底しデータを分析。順調な目標は上方修正し、取り組みを加速させるとともに2026年度予算案において施策を充実・強化を図る施策などを反映。2026年度は合計312の政策目標に取り組む。
2050年までにGHG排出量を実質ゼロにする「ゼロエミッション」や「都市の強靭化」に向けた政策のうち、太陽光発電設備・家庭用蓄電池の導入量は順調に推移。2025年4月から開始した太陽光発電設備設置義務化、HTT(減らす・つくる・使う)の取り組み等が奏功し、新築住宅を中心に導入量が大幅に伸長した。
これを受け、太陽光発電設備・家庭用蓄電池の導入目標について、2030年の目標達成を2年前倒し。2035年での導入量目標を太陽光発電設備で350万kWから400万kWに、家庭用蓄電池は350万kWhから400万kWhに上方修正した。
さらに「スタートアップ戦略2.0」(2025年11月策定)、「東京都AI戦略」(同年7月)など「2050東京戦略」制定後に新たに開始した取り組みや記録的な猛暑・豪雨を踏まえたレジリエンス強化、サーキュラーエコノミーの推進など状況の変化に応じて、16の政策目標を新設した。
環境関連政策では、廃食油の回収量を2035年に現在の約10倍となる150万lとし、SAF普及拡大に取り組む。このほか、廃棄物排出量の削減に向け具体的な数値目標を設定。一般廃棄物量を2035年・258万tに削減、最終処分量(一般廃棄物+産業廃棄物)2035年・41tに削減する目標を掲げた。
このほか、新設した政策目標は以下の通り。なお、カッコ内は25に分類した戦略カテゴリー。
・地域の助け合い、支え合うと思う方の割合を70%まで向上(コミュニティ)
・スケールアップを目指すスタートアップの資金調達額を3兆円に増加(スタートアップ)
・世界に飛び出しスケールアップを目指す スタートアップを2000社輩出(同)
・都民のAIリテラシーを80%以上に向上(2030年)(デジタル)
・区市町村においてDXを牽引する中核人材の育成を後押し(デジタル人材向けハイレベル研修を受講した自治体職員数を延べ200人に(2030年度目標))(同)
・制作環境が充実していると考えるアーティスト等の割合を45%以上へ(文化・エンタメ)
・都道のバリアフリー化推進(優先整備路線の整備約90km)(共生社会/インフラ・交通)
・流域別の豪雨対策計画を全10流域で策定し、対策を推進(2028年度)(都市の強靭化)
・耐震性が不十分なマンションを「おおむね解消」へ(2030年度)(同)
・小笠原住宅の建て替え(多摩・島しょ)
【参考】
・東京都―「2050東京戦略」の更なる推進について
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