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2025年11月26日

パナソニック、電力市場価格の安価な時間にEV充電  100世帯で実証開始

パナソニック(大阪府門真市)は11月20日、TGオクトパスエナジー(東京都港区)と、東京都の戸建て住宅に住む100世帯を対象に、電力市場価格が安い時間帯へ自動的に電気自動車(EV)の充電時間をシフトする遠隔制御の実証を開始すると発表した。

ユーザーの手を煩わせることなく電気代負担を削減し、電力消費を需要ピークから移す「ピークシフト(上げDR)」の効果を検証する。実証に参加するモニターの募集を始めた。

 

ピークシフトとユーザー利便性の両立を検証

太陽光発電の比率が高まる昼間や、需要が集中する夕方以降の時間帯など、電力市場価格の上下動が顕著になる中、家庭部門においても、電力使用を電力市場価格の安い時間帯にシフトする「デマンドレスポンス(DR)」が求められている。

そこで、今回の実証では、電力市場価格に応じたEV充電の最適化を通じて、家庭部門におけるピークシフトの可能性とユーザー利便性の両立を検証する。具体的には、パナソニックの戸建てEV所有者向けアプリ「おうちEV充電サービス」を活用し、顧客のライフスタイルを加味した上で、EV充電設備(IoT EVコンセント)を遠隔制御することで、電力市場価格の安い時間に自動でEV充電する。実証期間は2026年3月~5月の3カ月間を予定。

 

事業としての成立性も検証

今回の取り組みは、家庭・家電・電力をつなぐスマートエネルギー実証として、両社が協力して実施する。検証項目として、次の3つをあげる。

・電力市場価格が安く、かつ利用者の生活/充電ニーズに沿った時間帯での充電自動制御(遠隔制御のもとEV充電に消費された電力量には特別料金単価を適用)

・利用者の便益(電気代削減、利便性)の評価と電力消費のピークシフト効果の定量分析

・事業としての成立性(ユニット粗利、参加率、運用コストなど)の検証

TGオクトパスエナジーは、モニター(実証対象者)への電力供給、充電スケージュルの策定を担う。パナソニックは、遠隔制御プラットフォーム(機器・システム・アプリ)を提供し、沿革制御を実施する。

 

TGオクトパスエナジーの顧客を対象にモニターを募集

TGオクトパスエナジーは、電力プラン「EVオクトパス」の電気需給契約を結ぶ顧客のうち、東京都内の戸建てに住み、EV・EV充電設備を持つ契約者を対象に、モニターの募集を開始した。募集期間は11月21日〜12月15日(予定)。モニターは上限数に達し次第受付を終了する。モニターの要件として、EVコンセントにIoT制御モジュールを組み合わせた「IoT EVコンセント」の設置など、必要となる準備を2026年2月末までに実施することなどがあげられている。

英国・オクトパスエナジーは、2016年から英国で電力小売事業をスタートし、現在、日本を含む8か国で、1000万以上の世帯に再エネ由来の電力を提供している。日本では、2021年に東京ガス(東京都港区)との合弁会社「TGオクトパスエナジー」を設立し、事業を開始した。

 

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2025年11月25日

ファストリ、2030年までのスコープ3削減目標引き上げ 19年度比30%

ファーストリテイリング(山口県山口市)は11月19日に、サプライチェーン(スコープ3)における2030年度のGHG排出量削減目標を、「従来の2019年土比20%削減」から「同30%削減」に引き上げると発表した。生産パートナーとの協業による効率化などにより、当初目標を前倒しで達成できる見込みとなったためだと説明している。

 

店舗・主要オフィス由来のGHG排出量、2019年度比8割以上削減

同社では、サプライチェーンにおけるGHG排出量を、同社ブランド「ユニクロ」「ジーユー」商品の原材料生産・素材生産・縫製に関わる排出量と位置付け、削減に向けた取り組みを推進。2024年8月期までに18.6%削減を実現した。

具体的な進捗としては、

・自社領域(店舗・主要オフィス)におけるGHG排出量:「2030年8月期までに90%削減する」という目標に対  し、2024年8月期時点(以下同)で、2019年度比83.3%削減を達成

・再エネの調達比率:「2030年8月期までに100%達成」に対し、84.7%に上昇

・リサイクル素材などGHG排出量が少ない素材の使用割合:「2030年8月期までに全使用素材の約50%」という目標に対し、19.4%を達成

などが確認されている。

 

こうした各種取り組みの着実な進捗を踏まえ、今回2030年8月期までの削減目標を30%に上方修正した。同社は今後も、石炭使用量削減や再エネへの切り替えのさらなる推進、GHG排出量の少ない素材の使用拡大、工事におけるエネルギー効率改善などを進めていく方針。

同社取締役 グループ上席執行役員 柳井 康治氏は、今回の成果について、「生産パートナーとの緊密な協働により、サプライチェーンのGHG排出量削減が計画を上回るペースで進捗し、目標の引き上げにつながった」と説明。また「これからも、LifeWearを軸に、社会の持続的な発展に貢献できる新たなビジネスモデルを追求していく」と意欲を示す。

なお、新目標は、科学的知見と整合した目標として、Science Based Targetsイニシアティブより認定されている。

 

トレーサビリティに関する新施策も実施中

GHG削減の新目標は、同社の新ビジョン「LifeWear=新しい産業」に関するメディア・アナリスト説明会にて発表されたもので、併せて、豪州でのトレーサービリティの新プロジェクトやサステナビリティの主要領域における2030年度目標に向けた進捗、生産現場における取引先工場とのパートナーシップの実践についての紹介があった。

豪州のプロジェクトは、同社が進める、最終商品から原材料調達レベルまでサプライチェーン全体を可視化し、品質や調達、生産体制、環境・人権対応の自社基準を全行程に適用する施策の一環で、ウールを指定農場から調達するという取り組みを2025年に開始した。

同国ではこれまでも、2023年に綿商品を対象に紡績工場を特定し、定期監査を導入。2024年にはカシミヤ100%商品の生産に携わるサプライヤーを特定し、「2024年秋冬商品」から、洗毛工場および紡績工場への定期トレーサビリティ監査を導入している。

同社は今後も、「LifeWear」の考え方の下、持続可能性と事業の成長を両立する新たなビジネスモデルへの転換を進めていく。

 

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