2025年4月16日
積水化学工業(大阪府大阪市)が、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の実用化に向け、自治体と連携し新たな実証を開始する。4月10日には福岡市と、同月11日には香川県との取り組みを発表した。今後、各自治体の学校体育館屋根に同太陽電池を設置し、発電性能などの検証を進める。
今回の実証場所は、「福岡市立香椎浜小学校」および「香川県立観音寺第一高等学校」。
このうち小学校での実証では、200m2程度の範囲にペロブスカイト太陽電池を貼り付ける。金属屋根における設置としては全国最大規模になるという。太陽電池には防水材一体型を採用、また蓄電池を併設することで、避難所としての機能強化も図る。
香川県の高校では、アーチ型屋根への設置・施工方法、耐久性や発電性能を検証する。設置面積は10m2。
これらの実証は、積水化学グループでフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製品設計から製造・販売までを手がける積水ソーラーフィルム(大阪府大阪市)が行う。同社は実証で得られた結果を、同太陽電池の最適な設置方法の確立に生かすとしている。
福岡市では、脱炭素社会へ向け、新技術の活用を推進している。その一つが、全国に先駆けたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の率先導入である。同社との実証を通じて、都市におけるエネルギーの自給自足の新モデルの実装を進め、将来的な導入拡大につなげていく。
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2025年4月15日
パナソニック エレクトリックワークス社(大阪府門真市)は4月10日、三菱ガス化学(東京都千代田区)と共同で、コンセントなどの配線器具向けに、CO2から製造したメタノールを原料とする環境配慮型ユリア樹脂を開発したと発表した。2025年度以降に、同樹脂を使用した配線器具の販売開始を目指す。
ユリア樹脂は熱硬化性樹脂の一種で、耐トラッキング性や耐アーク性に優れており、配線器具の電気火災安全性を支える材料として、パナソニックで使用している樹脂の約4分の1を占める。
一方で、一度硬化すると加熱しても溶けず、マテリアルリサイクルができないという課題がある。そこで、パナソニックは今回、同樹脂の原料であるメタノールがCO2から合成可能であることに着目し、カーボンリサイクルできる新たな製造スキームを三菱ガス化学とともに確立した。
開発した環境配慮型のユリア樹脂は、CO2を固定化したメタノールを原料とするため、CO2排出量は従来のユリア樹脂と比べて約20~30%削減できる。また樹脂の成形条件・物性は従来の化石資源由来樹脂と同等で、製造設備を製造工程を変更せずに配線器具への適用が可能だ。
同樹脂を使用した配線器具を導入することで、住宅・ビルなど建築物の設備の資源循環に貢献するとともに、エンボディードカーボン(建築物の建設・維持管理・解体段階でのCO2排出)削減にもつながるという。
同社は今後、ユリア樹脂以外の材料についても環境への配慮を推進し、サーキュラーエコノミーとカーボンニュートラルの実現に向けさらなる取り組みを進めていく。
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