2025年10月29日
エア・ウォーター(大阪府大阪市)は10月10日、地域のバイオマスを活用する実証施設「地球の恵みファーム・松本」(長野県松本市)が完成し、本格稼働を開始したと発表した。同施設をモデルケースに今後は全国展開を目指す。
完成した実証施設は、出力150kWのバイオマスガス化プラント、出力300kWのメタン発酵プラント、スマート陸上養殖プラント、スマート農業ハウス、CO2回収・ドライアイス製造装置(ドライアイスの生産能力:100kg/日)の5つの設備で構成される。
バイオマスガス化プラント・メタン発酵プラントでは、未利用資源である木質バイオマスや食品廃棄物を原料に、エネルギーを生成する。その後、電力に変換し施設内で使用。余剰電力はFIT(固定価格買取制度)制度を活用して売電する。
排気ガス中のCO2は分離回収し、農業ハウスの農作物育成やドライアイス製造に利用。メタン発酵の廃棄物を基に肥料製造も行う。スマート陸上養殖プラントでは、サーモン養殖、スマート農業ハウスでは、トマトやキュウリ、イチゴを栽培する。
エア・ウォーターは今後、これら設備を活用し、未利用バイオマス資源を有効活用した資源循環モデルの実現を目指す。
約1haの敷地面性を誇る同施設では、25%を緑化ゾーンとし、在来種のシラカバ、ブナ、クヌギなどを植林した里山ゾーンを整備している。このほか、地域の絶滅危惧種「オオルリシジミ」などの保全活動も行うという。
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2025年10月28日
パナソニック エナジー(大阪府守口市)は10月23日、大阪府貝塚市の「二色の浜工場」にて、太陽電池・純水素型燃料電池・蓄電システムを連携制御するエネルギーマネジメントシステム(EMS)の本格的な運用を開始したと発表した。再エネを活用することで、工場で使用する電力の15%を自給できる体制を構築した。
同工場は2023年から、工場の敷地内に設置するオンサイト太陽光発電や敷地外の太陽光・風力・地熱発電由来のオフサイトコーポレートPPAの活用に加え、非化石証書の購入などの施策を展開中で、CO2実質ゼロ工場を達成している。
今回、工場敷地内に既存の太陽光パネルに加え、新たに純水素型燃料電池および同社製セル使用の蓄電システムを導入した。
これにより、電力需要や太陽光発電の出力の変動をリアルタイムで監視し、太陽光発電の不足電力を純水素型燃料電池の発電で補完。電力需要のピーク時には蓄電システムから電力供給を行い、電力ロスの最小化と安定供給を目指す。
3電源連携によるエネマネシステム運用を開始したことで、再エネによる給電量は、従来比で最大約1.5倍に向上する効果が見込まれる。
採用した純水素型燃料電池は、パナソニックグループのエレクトリックワークス社(大阪府門真市)製の5 kWタイプの燃料電池6台を使用。最大で約30kWの発電が可能。
蓄電システムは容量約2MWhで、一般家庭約180世帯の1日分の電力に相当する。約14万本の円筒形リチウムイオン電池が制御盤によって管理されており、秒単位での高負荷変動時にも迅速かつ安全に対応できる。
また今後は、市場で使用済みとなった同社製蓄電モジュールを回収しリユースも検討するという。
「二色の浜工場」は、パナソニック エナジー乾電池事業におけるグローバル旗艦工場であり、自動化システムなどを取り入れたスマートな生産体制の下、国内外の市場向けに乾電池を生産している。
同工場は、2050年までに自社設備での再エネ100%導入という目標を掲げる。今後は、今回の設備増設やグリーン水素調達などを行うとともに、海外工場の再生エネ化を進める方針だ。
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