2025年6月6日
豊田通商(愛知県名古屋市)は6月から、東邦ガス(同)、大陽日酸(東京都品川区)とともに、名古屋港とその周辺地域で、水素供給インフラの設計・検証を行う事業を開始する。
この取り組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発」に採択されたことを受けて実施するもので、港湾内の物流車両や大型クレーンなど自走できない荷役機器に適した低コスト水素の供給インフラを整備する。2025年度中に技術面・事業面の検証を行う。
豊田通商は、事業のとりまとめ役を担うとともに、事業化の実現性・経済性を検証する。大陽日酸は、供給インフラの設計指針構築・安全性検証を、東邦ガスは最適な水素蓄圧方法の検討を担当する。

豊田通商らは、2022年にNEDOの調査事業「名古屋港を中心とした地域における、水素利活用モデル構築に関する調査」の採択を受け、名古屋港で港湾および周辺地域での荷役機器・物流車両に関する水素活用の可能性や水素の製造・供給方法、事業成立に向けた要件の調査・検討を実施した。
その結果、名古屋港コンテナターミナル周辺の荷役と物流では、年間最大1500トンの水素ポテンシャルがあることを確認した。一方で、商用化ベースでの水素化の実現に向け、コスト・運用面で課題があることが明らかになったという。
国土交通省は、カーボンニュートラルポート(CNP)形成に向けて、さまざまな取り組みを進めている。3月には、港湾のターミナルにおける脱炭素化の取り組みを客観的に評価する認証制度「CNP認証(コンテナターミナル)」を創設した。同制度は、ターミナルにおける脱炭素化の取り組み状況をレベル1からレベル5までの5段階で評価するもの。政府は今後、同制度などを活用しながら、港湾機能の高度化や水素・アンモニアなどの受入環境整備につなげる。
【参考】
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2025年6月5日
クボタ(大阪府大阪市)は6月2日、栃木県や茨城県などで展開中の営農型太陽光発電事業の規模を大幅に拡大すると発表した。12月から15MWの発電所を順次稼働する計画で、総出力は約20MWとなる見込みだ。
クボタは、2021年に公表した環境ビジョンにおいて、2050年のカーボンニュートラル実現を目標に掲げる。その一環として、2024年7月から営農型太陽光発電事業(出力約5MW)を開始した。発電した電力は茨城県つくばみらい市にある筑波工場に送電している。このほか、発電設備下での農作物の栽培作業の効率化や品質向上、収穫量の増加に向けた実証も手がける。
現行の営農型太陽光発電事業のほ場面積は約20ヘクタールで、12月からの取り組み強化により約80ヘクタールに拡大する。これにより、年間のCO2排出量は、約2600トン削減から約1万400トンとなる。発電した電力は、筑波工場に加え、千葉県船橋市の京葉工場、大阪府堺市の堺製造所などの製造拠点に供給する。なお、耕作放棄地含む栃木県・茨城県内の複数の農地での設置は、アグロエコロジー(栃木県宇都宮市)の協力を得て実施する。
クボタは今後、発電した電力の地域社会への供給など農作物とエネルギーの地産地消の仕組みづくりを進め、カーボンニュートラルと持続可能な農業の実現を目指す。
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