2025年4月28日
東急不動産(東京都渋谷区)と自然電力(福岡県福岡市)は4月21日、地域や農業生産に重点をおいた営農型太陽光発電事業を共同で開発・推進するための新会社「リエネ自然ファーム合同会社」(同・中央区)を設立したと発表した。今後、約2年間で合計10MWの開発を行う予定。農業エリアで発電した再エネ電気を地域の需要家に供給する地産地消モデルの確立を目指す。
新会社の第1号案件は、帯広畜産大学(北海道帯広市)の敷地内に、垂直式太陽光発電としては国内最大規模となる定格出力708.48kWの太陽光発電設備を設置し、その電力を同大学に供給する。
同事業で採用した垂直式太陽光発電は、土地に対して設備の専有面積が少なく、設置方位によって発電のピークを朝や夕方に切り替え可能で、さらに地面からの反射光(特に積雪時)で発電量が向上するのが特長。従来の営農型と比べ、収益と収量両方の安定的な確保が見込まれる。
設置場所である帯広畜産大学の農場運営についても、帯広市川⻄農業協同組合(JA帯広かわにし)との持続可能な農畜産業とGXを両立できる環境が整っていることから、同事業の実施に至ったという。
同事業は、同大学と北海道自然電力(同・札幌市)が共同で実施するソーラーシェアリング実証研究の一環として実施される。
両者は2024年8月に、北海道十勝地域のカーボンニュートラル化についての連携協定を締結。この協定に基づき実施される共同研究のうち、今回開始される本格的な大規模化に先立ち、パイロット実験『垂直型太陽光と傾斜型太陽光の発電量等の比較検証』として、2025年2月に帯広畜産大学構内の実習圃場に5kW(3アレイ)の垂直式太陽光パネルが設置された。
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2025年4月27日
住友電気工業(大阪府大阪市)は4月22日、同社のレドックスフロー(RF)電池が鹿児島県南九州市に建設する「黒木山太陽光発電所」の蓄電設備に採用されたと発表した。選定においては、RF電池の安全性や耐久性が評価された。
同発電所は、ゼロカーボンシティを目指す南九州市が取り組む地域脱炭素事業の一環として建設されたもので、発電した再エネ電力は自営線により周辺の主要10施設に供給する。
導入するRF電池は、総容量1125kWh(250kWx4.5時間)。今後は同発電所の蓄電池として、日中に余剰電力を貯蔵し夜間利用することで、電力使用量の削減を図る。また非常時には自立運転を行い、避難拠点の電力を確保する。同設備の設計・施工は、ミタデン(鹿児島県鹿児島市)が担当した。なお今回、環境省の地域脱炭素推進補助金の対象事業においてRF電池が初採用された。
採用の理由としては、長期運用による劣化や発火による火災発生のリスクが低く、長寿命である点が評価されたという。また住友電気工業は、使用される材料に有害物質が含まれず、環境への影響を最小限に抑えられるというメリットを挙げる。
同社は今後も、地域の脱炭素事業へのさらなる貢献や再エネ利用、GHG排出削減に向け、RF電池の普及拡大を目指す。
同発電所では、RF電池とともに、同社のエネルギーマネジメントシステム「sEMSA」が採用されている。「sEMSA」とは、Sumitomo Energy Management System Architectureの略で、住友電気工業独自のアーキテクチャを搭載し、普及が進む太陽光発電やコージェネレーションシステム、蓄電池などの分散電源を最適制御し電力コストを低減する。アグリゲーターなどの電力サービス事業者は、需要家を束ねてエネルギー資源を一括管理することで、バーチャルパワープラント(VPP)などで電力需要を調整できる。
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