2026年7月3日
ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE/東京都港区)は6月24日、和歌山県日高川町で稼働する「JRE日高川太陽光発電所」のリパワリングを実施していることを明らかにした。設備更新により発電量の最大化を図り、長期にわたり安定的な管理・運営を目指す。更新工事で取り外した既設の太陽光発電パネルは、再資源化とリユースを進める方針で、環境負荷低減と資源の有効活用に取り組む。
今回、リパワリングを実施する発電所は出力16,800kWのメガソーラーで、2016年3月に運転を開始した。既存設備の発電量を適切に評価し、必要に応じたリパワリングを実施。中長期的に安定した発電効率を維持につなげる。
また、更新工事で取り外した取り外した既設の太陽光発電パネルは、埋め立て処分を行わなず、Power eee(同・千代田区)が展開するスキームを活用し、再資源化とリユースを進める。
具体的には、取り外されたパネルは、発電所構内で分解作業を施した上で搬出し、それぞれの素材ごとに適正な方法で再資源化する。
発電性能が残存する太陽光発電パネルは、リユースすることを前提に選別。リユースする太陽光発電パネルの流通については、引き渡し先や使用用途などを事前に確認するとともに、搬出から納品までの全工程の履歴管理を徹底し、トレーサビリティを確保。関係法令および監督行政の指導・助言などを踏まえ、処理管理体制を整えた上で適切に行うという。
日本における再生可能エネルギーの主力電源である太陽光発電は、2012年に固定価格買取制度(FIT)が導入され、加速度的に増加してきた。しかし使用される太陽光発電パネルは、製品寿命が約25~30年とされており、今後、使用済み太陽光発電パネルの大量廃棄が予想されている。こうした使用済み太陽光発電パネルの適正処理に加え、卒FIT後の運用(事業の継続・電力の活用方法の検討など)も含めた対応が急がれている。
こうした課題に対応し、EREは使用済みパネルの再資源化およびリユースの両面から環境負荷低減と資源の有効活用に積極的に取り組む構え。また、既存設備に対する適切な発電量評価により適宜リパワリングを実施することが中長期的に安定した発電効率の維持につながると考え、今後も同社が保有するほかの発電所も適切なタイミングでリパワリングを行うことを検討していく。
同社グループは2025年4月に、沖縄県うるま市で運営する「うるまメガソーラー発電所」(12,200kW)について、同グループ初のリパワリングを完了した。同発電所は2015年3月に運転を開始し、海沿いに立地するため塩害による太陽光パネルの劣化が進んでいた。この更新工事では太陽光パネル約5万枚を入れ替えた。
今回、ERE協業するPower eeeは、小規模発電所に特化した買い取りを行い、中古の太陽光パネルの「評価・リサイクル・再施工・売電」までを自社で一貫して行うモデルを手がけている。
たとえば、後継者不足や計画段階での中断などで放置されたまま問題視されているような小規模な太陽光発電所(50〜100kW)や、稼働中の太陽光発電所において不要になった太陽光発電パネル・付帯設備(パワコン、架台など)を買い取り、これらの中古パネルの性能を評価し、「まだ使えるもの(残存性能があるもの)」は整備してリユース品へ、「使えないもの」は自社設備でガラスや銀などの素材レベルに細かく分別し、有価物として売却・リサイクルする。
こうして得たリユースパネル・設備を使用し、新品の約3分の1のコストで法人向けに自家消費型の太陽光発電所を構築したり、自治体と連携し遊休地に発電所を構築し、同社が発電から売電までを一元的に担い地域電力として地産地消電力を供給するというサービスを提供している。
既存インフラを取得しリパワリングした上で運用する取り組み事例として、ブルースカイエナジー(東京都中央区)などが出資する合同会社が、国内6カ所の稼働済み太陽光発電所の取得・運営事業において、33億3600万円を調達した事例を紹介している。
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