2026年4月25日
Linkhola(東京都港区)は4月21日、運営するボランタリークレジット制度「EARTHSTORY」において、AI空調制御による省エネを対象とした新たな方法論を策定し、運用を開始したと発表した。従来の制度では評価が難しかったAIによる空調最適化を対象とする国内初のボランタリークレジット方法論だ。
この方法論は、民間事業者が所有・運営する建物の空調設備にAI制御システムを導入し、電力消費量を削減した際のCO2削減量を科学的に算定・クレジット化するための算定ルール。
LIXIL(東京都品川区)およびクールインテリジェンス(同・港区)が協働で実施している実証事業から得られる技術的知見などの提供を受け、技術・専門家ヒアリングと、EARTHSTORY制度運営委員会の審議を経て策定された。LIXILとクールインテリジェンスは今後、本方法論やクレジット化などの活用について検討を進める方針。
J-クレジットや海外クレジットなど既存のクレジット制度では、AIを活用した空調最適化という省エネ手法は適切に評価・対象化されておらず、企業は削減効果をクレジットとして収益化することができなかった。今回の方法論は以下の点がポイントだという。
・対象は、新設・既設を問わない民間建物(オフィス・商業施設・工場・飲食店・コンビニ・医療施設など)。地域は全世界可。
・既存の空調設備にAIシステムを後付けするケースも対象で、日本全国の既設建物が潜在的な申請対象となるため、クレジット市場の裾野を大幅に広げる。
・AI最適制御の前後の電力消費量データを比較するシンプルかつ信頼性の高い算定アプローチを採用。専門家ヒアリングと制度運営委員会の審議を経て科学的妥当性を担保している。
・dMRV(デジタル計測・報告・検証)との親和性が高く、将来的な自動化・効率化にも対応。
・方法論は、ICVCM(炭素市場の整合性に関する自主イニシアチブ)が定めたCCP(コアカーボン原則)などの国際的な評価基準をベンチマークとして、その算定ロジックや適用要件(主にベースライン設定、定量化の精度、リーケージの重視ポイント)などを踏まえて設計している。
・方法論の適用範囲は国内に限定せず全世界を対象としており、ASEAN諸国など省エネ需要が急拡大する海外市場での活用を視野に入れている。日本発の省エネ技術の海外展開を方法論の側面から後押しする設計としている。
Linkholaは、気候テックベンチャーで、カーボンニュートラル支援事業や、コンサルティング、地方創生事業を展開している。2022年にアジア航測(東京都新宿区)と脱炭素化に向けた事業モデルの構築を進めるため、業務提携。2023年にアジア航測と地域・自治体向け「移動型」脱炭素アプリ「地域版こつこつ(CO2CO2)」の全国展開を開始している。
また、2024年6月に、民間主導のクレジット「ボランタリークレジット」の申請、審査、発行までをワンストップで提供する「EARTHSTORY」の提供を開始した。このプラットフォームでは、従来のクレジット制度とは異なる民間主導の柔軟な設計により、企業の脱炭素経営を実践的に支援する。最短3カ月でのクレジットの発行や第三者審査によるプロジェクトとクレジットの信頼性の確保、海外拠点の自主的なカーボンオフセット・ASEAN展開案件などにも適用が可能。
2026年1月、アースアンドウォーター(東京都千代田区)と、節水を軸としたカーボンクレジットの方法論開発とクレジット化に向けたプロジェクトを開始したほか、シロキコーポレーション(愛知県名古屋市)とミラクール(東京都文京区)が遮熱塗料による省エネ効果によるカーボンクレジットを算定する方法論を確立した。今後は「EARTHSTORY」において審査・発行される予定。
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