2026年9月11日
福岡県北九州市は8月24日、西部ガステクノソリューション(福岡県福岡市)、北九州パワー(同・北九州市)と共同で、次世代型太陽電池「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」をPPAモデルの仕組みを用いて、市立中学校の体育館に導入すると発表した。
この3者による取り組みは、環境省の補助事業に採択されている。PPAを採用し、自治体にとって課題であった初期投資をゼロに抑え、次世代型太陽電池を導入し、再エネルの導入拡大と地域の脱炭素化を推進する。
フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、北九州市立横代中学校の体育館に導入する。同太陽電池は薄型・軽量・曲げられるのが特長で、従来のシリコン型パネルでは設置が困難だった耐荷重の低い体育館の屋根や建物の壁面など、多様な場所へ設置することができる。
今回の導入規模は10.56kW。2027年1月に設置する予定。補助事業の期間は、2026年8月~2027年1月(予定)。PPAモデルの仕組みを用いて同太陽電池を公共施設へ導入するのは国内初の取り組みとなる。
この北九州PPAモデルでは、北九州市、西部ガステクノソリューション、北九州パワーが連携し、PPAによるフィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用した再エネ供給体制を構築する。
西部ガスグループで、都市ガスをはじめエネルギー関連事業を手がける西部ガステクノソリューションが設備の所有者となり、保守・メンテナンスを担う。北九州パワーは、小売電気事業者として参画する。同社は、北九州市と地元企業などが出資して設立した地域電力会社で、市内にあるごみ焼却工場で作られた電気を主な電源として、北九州市産の電気を供給している。
この北九州PPAモデルは、環境省の2026年度「ペロブスカイト太陽電池の社会実装モデルの創出に向けた導入支援事業」に8月17日付で採択された。この補助事業では、ペロブスカイト太陽電池の導入初期における発電コストの低減のため、将来の普及フェーズも見据えて拡張性が高い設置場所などへのペロブスカイト太陽電池の導入を支援している。締切を3回設定して、公募は9月30日まで実施している。年度後半には二次公募を実施する予定。当メディアでは、申請要件を詳しく解説した記事も掲載している。
神奈川県は8月26日、この補助事業を活用して、耐荷重の低い屋根を持つ2施設に、積水ソーラーフィルム(大阪府大阪市)製フィルム型ペロブスカイト太陽電池を初導入すると発表した。県自然環境保全センター事務室と、県立神奈川総合産業高等学校体育館に、それぞれ約5kW(約100m2)の同電池を12月頃、設置する予定。発電した電力は、主に設置施設の照明や空調などに必要な電力の一部として利用する。
また、埼玉県さいたま市は6月、2025年度同事業の採択を受けて事業者公募を実施し、市立学校体育館屋根を活用したペロブスカイト太陽電池の実装事業を、積水ソーラーフィルムと京セラコミュニケーションシステム(京都府京都市)とともに2026年度から開始することを発表している。
環境省の2026年度同事業には、兵庫県神戸市も採択されている。同市は6月、この補助事業に申し込むため、目的とともに、設置費用、予算措置などについて試算した結果を公表している。補助要件として、最低5kwの容量が必要で、同市が販売メーカーに聞いたところ、設置費用はおよそ2500万円~3500万円程度、最大でも5000万円。仮に総額5000万円を設置費用とした場合の費用の内訳は以下を想定している。
神戸市は、6月時点の今後のスケジュールとして、補助金の採択を受けて、9月議会において補正予算議案を提出、補正予算成立後の契約締結を前提に、業者選定(プロポーザル方式)を実施。施工期間は1カ月程度で、年内に完成する見込みを示している。
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