2026年8月8日
ジンコソーラーの日本法人であるジンコソーラージャパン(東京都中央区)は7月24日、中国政府が公表した「再生可能エネルギー発展第15次五カ年計画」で、発電の質や長期運用価値が重視されたことを受け、日本市場向けに高効率N型TOPCon技術を搭載した太陽光モジュール「Tiger Neo 3.0」の展開を強化する方針を明らかにした。
「Tiger Neo 3.0」は、次世代のN型TOPCon(Tunnel Oxide Passivated Contact)技術を採用した太陽光モジュール。
モジュール変換効率24.8%、最大出力670W、両面率85%(±5%)を実現し、中国における最新の国家エネルギー効率基準において最高ランクの「1級」に適合する性能を備える。さらに、高いモジュール効率に加え、低照度時の発電性能、高温環境下での出力低下の抑制、両面発電性能、長期的な出力劣化の抑制などを特徴とする。
日本では住宅や商業施設、工場、物流施設など屋根への設置が多く、限られた設置面積でより多くの発電量を確保することが重要となる。同製品は高いモジュール効率によって設置容量を最大化できるほか、低照度や高温環境でも安定した発電性能を発揮することで、ライフサイクル全体での発電量向上とLCOE(均等化発電原価)の低減に貢献するとしている。
また、長期にわたる出力劣化の抑制や高い信頼性も特徴としており、長期間にわたって安定した発電が求められる国内市場のニーズに対応する。
日本国内ではAIやデータセンター、先端製造業の成長に伴い、安定的なグリーン電力への需要拡大が見込まれる。企業の脱炭素化やコーポレートPPAの普及も進む中、太陽光発電は補完的な電源から産業インフラを支える基幹電源の一つへと位置付けが変化しつつある。
こうした環境の下、単に設備容量を増やすだけでなく、限られた設置面積でより多く発電できることや長期間にわたり安定した発電性能を維持できることへの重要性が高まっている。同社は、高効率TOPConモジュールと蓄電システム、エネルギーマネジメントを組み合わせることで、長期的かつ安定した電力供給に貢献できるとしている。
中国国家発展改革委員会(NDRC)と国家能源局(NEA)が共同で公表した「再生可能エネルギー発展第15次五カ年計画」では、再エネの導入拡大に加え、発電の質や電力システムへの貢献、高品質な発展を重視する方針を打ち出した。
2030年までに、再生可能エネルギーの消費総量を標準炭換算で約18億t、発電設備容量を約35億kWとする目標を掲げた。このうち風力・太陽光発電の設備容量を28億kW以上、全発電設備容量に占める割合を50%超とし、年間発電量は4兆kWh以上を目指すとした。
さらに同計画で、国内の再エネ導入拡大に加え、再エネ技術・製品の国際展開を強化する方針も打ち出している。
中国は2030年までのカーボンピークアウト、2060年までのカーボンニュートラルを国家目標に掲げる。この実現に向け、再エネの導入拡大と電力システムの高度化を柱とするエネルギー政策を推進している。
中国の「五カ年計画」は、5年間の経済・社会発展に関する国家戦略や政府の重点施策を示す中期計画。2026~2030年を対象とする「国民経済・社会発展第15次五カ年計画綱要」は、2026年3月12日に第14期全国人民代表大会第4回会議で承認された。
6月25日には、エネルギー政策全体の方向性を示す「新型エネルギーシステム建設第15次五カ年計画」を公表。同計画では、2030年までにクリーン・低炭素・安全・効率的な新型エネルギーシステムを初歩的に構築し、風力・太陽光発電の設備容量比率を50%超、非化石エネルギーによる発電量比率を50%とする「ダブル50%」を掲げた。
さらに、同計画を踏まえて再エネ分野の目標を具体化した「再生可能エネルギー発展第15次五カ年計画」を7月23日に公表した。
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