2026年9月20日
JA三井リースアセット(東京都中央区)は9月1日、浜田(大阪府高槻市)と、使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクルを一体で進める資源循環体制の構築に向け、業務提携契約を締結したと発表した。太陽光パネルリサイクル推進法への対応も見据える。
JA三井リースグループでは、太陽光発電設備のリースやPPAモデルなどを手がける。浜田は、使用済み太陽光発電パネルのガラスを水平リサイクルする技術を有する。今回の提携では、リース満了を迎えた太陽光パネルの資産価値を評価し、リユース可能なものは国内外で二次流通させる一方、リサイクルするパネルについては、カバーガラスを板ガラス原料として水平リサイクルする。回収から再流通・再資源化までのトレーサビリティ確保にも取り組む。
今回の業務提携は、使用済み太陽光パネルを「単なる廃棄物」ではなく「循環すべきアセット(資産)」と捉え、リユースの最大化と独自の技術による高度なリサイクル(再資源化)をシームレスに提供することを目的としている。浜田の最先端技術と、JA三井リースグループの知見を融合し、「アセットのロングライフ化」という思想に基づき、適正なリユース促進と、ガラスの水平リサイクルの同時実現を目指す。
具体的には、使用済み太陽光パネル分野の以下の領域において、JA三井リース(東京都中央区)を含めた3社で連携を進めていく。
・太陽光パネルリサイクル推進法および再資源化事業等高度化法に準拠した資源循環プロセスの確立
・リユース可能な太陽光パネルの国内外への二次流通促進
・カバーガラスの水平リサイクルの推進
・リース満了を迎える太陽光パネルの適正な資産評価と、トレーサビリティの明確な回収・供給スキームの確立
・JA三井リースグループのネットワークを活かした脱炭素経営や新法対応に注力する発電事業者への共同提案、および法規制対応セミナーの共同開催
2026年5月に、使用済み太陽光パネルのリサイクル・再資源化を促す新法「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律(太陽光パネルリサイクル推進法)」が国会にて可決・成立した。これにより、メガソーラーをはじめとする発電事業者に対し、使用済みパネルの適切な資源循環への取り組みや法規制順守が段階的に義務化されることとなった。
太陽光パネルの循環においては、パネル特有の高度な処理技術と精緻な資産評価が求められる。一方で、これまでは、使用済み太陽光パネルをリユースすべきか、リサイクルすべきかを正しく評価する環境は整っていなかった。
そこで、JA三井リースアセットと浜田は、業務提携により、サーキュラーエコノミーの推進と、顧客が抱える環境・法規制課題の解決に向けた取り組みを強化する。
産業廃棄物の分別処理やゼロエミッションリサイクルを手掛ける浜田は、使用済み太陽光発電パネルのガラスを水平リサイクルする事業について、資源循環社会の実現に向けた国の新制度「再資源化事業等高度化法」の高度分離・回収事業(類型2)において、国内第1号となる認定を取得している。
同社は、使用済み太陽光パネルのリサイクルでは、特許技術「ホットナイフ分離法」により、300℃に熱したナイフで、ガラスを割らずにセルとEVAシートを分離する技術を有している。これにより、リサイクル率90%以上を実現している。また、その後の二次処理として、残存樹脂を高精度に除去するウォータージェット工法を開発している。この開発は、環境省の実証事業にも採択されている。
2023年には、丸紅(東京都千代田区)と、使用済み太陽光パネルのリユースとリサイクル関連サービスを提供するリクシア(東京都千代田区)を設立。このプラットフォームでは、「リユース優先型」の資源循環モデルを構築している。太陽光パネル1枚ごとの履歴を管理し、トレーサビリティも確保することで、業界初の3年瑕疵保証を付帯させることも可能としている。
JA三井リースとJA三井リースアセットは6月に、再資源化サービスを手がけるリーテム(東京都千代田区)と業務提携契約を締結している。この業務提携は、リース満了物件のリユース・リサイクルを通じて、環境負荷の低減と資源の有効活用に向けた顧客課題の解決することを目的としている。リース満了物件の再資源化プロセスの高度化とオペレーションの効率化や、情報機器などの回収と安全なデータ消去による再利用支援、太陽光パネルをはじめとした物件のリサイクルとリユースの推進に取り組むこととしている。
持続可能な脱炭素社会の実現に向けて、サーキュラーエコノミーへの移行は企業にとって不可欠な経営課題となっている。日本では、2030年代後半以降に太陽光パネルの排出量が顕著に増加し、年間最大50万t程度に達すると予想されている。これらをすべて埋立処分した場合には、最終処分場の残余容量を圧迫するため、リサイクルの推進が求められている。
そこで、太陽光パネルリサイクル推進法により、太陽光パネルの大量廃棄に備え、予算措置も活用しつつ、リサイクル費用の低減と全国的な処理体制の整備を図りながら、リサイクルの規制を段階的に強化していく。
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