2026年6月19日
JA三井エナジーソリューションズ(JMES/東京都中央区)と大阪ガス(大阪府大阪市)は6月11日、須賀川蓄電所合同会社を通じて、福島県須賀川市にて、系統用蓄電池「須賀川蓄電所」の開発に着手したと発表した。
JA三井リースグループと大阪ガスが共同出資して取り組む初の系統用蓄電池事業となる。
両者は、再エネのさらなる普及拡大と電力系統の安定化に貢献するため、今後も蓄電池事業の拡大に取り組んでいく。
須賀川蓄電所の定格出力は22MW、定格容量は95MWh。2028年度の営業運転開始を予定している。
この事業において、JA三井リースグループが主に事業運営や資金・事業管理を担い、大阪ガスは、これまで培ってきた電力トレーディングに関する知見を活かし、卸電力市場・需給調整市場・容量市場の3つの電力市場において取引を行う。
近年、再エネの導入拡大に伴い、再エネの出力変動を補完できる蓄電池の必要性が高まっている。系統用蓄電池事業は、大型の蓄電池を電力系統に接続し、再エネ電力の不足や余剰に応じて蓄電池の充放電を行うことで、電力系統の安定化にも寄与するとともに、再エネのさらなる有効活用を可能にする。
JA三井リースグループは、経営基盤強化5カ年計画「Sustainable Evolution」の重点施策の一つに「ビジネスモデルの進化」を掲げ、「エネルギー・トランジション」を成長領域と位置づけている。
JA三井リース(東京都中央区)は、これまではプロジェクトファイナンスによって太陽光、風力などの発電所建設を支え、再エネ普及に寄与してきたが、自身が事業者となり推進するため、2022年6月に、JA三井エナジーソリューションズ(JMES)を設立し、発電・売電事業やエネルギー関連事業投資を開始した。相応の太陽光発電設備を保有・運営するとともに、パートナーシップを組んで、新たなサービスの開発・提供にも注力している。たとえば、2024年に、アイ・グリッド・ソリューションズ(同・千代田区)は蓄電池併設型オンサイトPPAサービスを開始することを発表している。
系統蓄電所について、JA三井リースは同じく2024年に、パワーエックス(同・港区)と、3年間で全国各地に30地点の高圧蓄電所を開発する計画を発表している。両社は2023年1月に資本業務提携を締結しており、それに基づく新たな一歩として、パワーエックスの大型定置用蓄電池「Mega Power」を用いた系統蓄電所の共同開発に合意した。また、JA三井リースは、JMESを通じて、合同会社を新立し系統蓄電所の保有と運営を担う。このプロジェクトの第一弾として、中部エリアで系統蓄電所の開発に取り組んでいる。
また、JA三井リースは、関西電力(大阪府大阪市)、スパークス・グループ(東京都港区)と、茨城県水戸市と静岡県浜松市、熊本県阿蘇郡において系統蓄電所の開発を進めている。
大阪ガス(Daigas)グループは、「エネルギートランジション2050」のもと、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進めている。蓄電池事業においては、再生可能エネルギーの普及拡大と電力系統の安定化に貢献する重要な分野と位置付け、系統用と再エネ併設型を合わせて、2030年度までに蓄電池運用規模1,000MWを目指している。
2025年8月に、伊藤忠商事(東京都港区)、東京センチュリー(同・千代田区)と共同出資する系統用蓄電池「千里蓄電所」(大阪府吹田市)が商業運転を開始している。また、2025年6年、三菱HCキャピタルエナジー(同)、三菱地所(同)、韓国のサムスン物産とともに、北海道千歳市で系統用蓄電事業の設備施工に着手している。
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