2026年4月28日
再エネ発電事業を手がけるレノバ(東京都中央区)は4月17日、島根県安来市で開発を進めてきた「安来蓄電所」の運転を開始した。電力取引市場での運用機能を初めて自社で内製化したことが最大の特徴だ。同社はこれを、今後計画している国内最大級の蓄電プロジェクトを成功させるための重要拠点と位置づけており、次世代電力系統の安定化に向けた動きを加速させる。
安来蓄電所は出力2MW。一般送配電事業者の系統に直接接続する「系統用蓄電池」として機能する。大きな特徴は、これまで外部に委託することが一般的だった市場運用機能を内製化した点だ。電力の市場価格予測に基づいて価格が低い時間帯に充電し、電力市場での応札や充放電指令などの業務を直接担う。
同社は「市場環境に応じた機動的な運用により、収益の最大化を追求するとともに、大規模プロジェクトを成功へ導く運用知見の基盤を構築した」としており、蓄電事業における競争力の源泉を自社内に蓄積する構えだ。
レノバは蓄電事業を成長の柱の一つに据えており、安来での知見は次の大規模案件へと展開される。同社は3月、静岡県菊川市において国内最大級となる「菊川西村蓄電所」(出力90MW・容量270MWh)の開発を決定したと発表した。
菊川のプロジェクトでは、総事業費の一部として約60億円のプロジェクトファイナンスによる融資契約を、SBI新生銀行と締結している。特定のPPAに依存せず、市場で電力を販売する「市場販売型」の蓄電所として、これほどの大規模融資が実行されるのは国内でも先進的な事例だ。
安来蓄電所の2MWという規模の事業を通じて複雑な市場変動に即した高度な運用体制を自社で実証・確立することにより、90MW 級の菊川西村蓄電所をはじめ、大規模プロジェクトの安定運営と収益最大化を支える知見とデータを積み上げる狙いがある。安来で培われる内製化のノウハウを生かし、菊川蓄電所を含む今後の大規模案件におけるコスト競争力と運用効率の向上につなげたい考えだ。
現在、国内では太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が急速に進んでいるが、天候によって出力が変動する再エネの増加は、電力系統の不安定化を招く懸念がある。この課題を解決する「調整力」として、蓄電所の重要性は日増しに高まっており、蓄電ビジネスへの参入も加速している。
政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現には、余剰電力を一時的に貯蔵し、必要な時に供給できる大規模な蓄電インフラが不可欠だ。レノバは国内での蓄電所開発をさらに加速させ、2030年までに累計設備容量900MWの提供を目指す。
同社は「当社は、『グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し、枢要な社会的課題を解決する』というミッションのもと、今後も、再エネの主力電源化を支える調整機能を担い、電力系統の安定化、脱炭素社会の実現に貢献したい」コメントとしており、脱炭素社会の実現に向けたエネルギーインフラの構築を主導していく考えだ。
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