2026年8月18日
AGC(東京都千代田区)とそのグループ会社のAGC硝子建材(同・台東区)およびノザワ(兵庫県神戸市)の3社は7月30日、鉄骨造建物の壁面へ太陽光発電パネルを垂直設置する専用工法「アスロックレールファスナー太陽光発電パネル設置工法」の本格販売を開始すると発表した。鉄骨造建物の壁面に太陽光発電パネルを垂直設置する工法としては、国内初の本格販売となる。
政府は2030年までに太陽光発電の導入量100GW以上を目標に掲げる。一方、設置場所の確保が課題となっており、商業施設や工場、倉庫、データセンターなど非住宅建築物への導入拡大が期待されている。
こうした状況を踏まえ、3社は2022年に開発した外壁向け設置工法について、実案件で施工性や運用面を検証するとともに受注体制を整備。今回、本格販売に踏み切った。
同工法では、壁材メーカーのノザワが持つ「アスロックレールファスナー技術」と、AGCグループの壁面向け太陽光発電設備の設置・施工ソリューション「SUNBRICK」を組み合わせたもの。押出成形セメント板(アスロック)に3社で特許出願する専用のファスニングシステム(固定方法)を採用することで、外壁を貫通・加工することなく太陽光発電パネルを取り付けることが可能になるという。
外壁と太陽光発電パネルを一体的に挙動させる構造とすることで、鉄骨造建物特有の外壁材の変位にも対応。地震時でも外壁本来の動きを妨げない設計とした。大地震を想定した層間変位角1/100rad(ラジアン)の動的変位試験では、パネルの破損や脱落がないことを確認している。
太陽光発電パネルは最新型を採用し、発電効率は従来製品「アスロックソーラーウォール」と比べて約50%向上した。標準仕様は、発電効率17%・18%・21%の3タイプ。
施工面では、アスロックに太陽光発電パネルを取り付けるためのファスナーを設置できるため、大がかりな鉄骨下地工事が不要となる。乾式工法採用により、パネル交換や高性能品への更新も可能だ。
設置スペースが限られる都市部や、積雪の影響により屋根設置が難しい降雪地域向けに販売を進める。
SUNBRICKは、AGCグループが提供する壁面向け太陽光発電設備の設置ソリューションで、強度や安全性、施工性、意匠性に配慮した設計・施工が特徴。2025年には、環境省の「窓、壁等と一体となった太陽光発電の導入加速化支援事業」の補助対象にも選定されている。
3社は、商業施設や工場、物流施設、データセンターなど非住宅建築物を中心に提案を進め、建築物での再エネ利用拡大を目指す。
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