2026年7月19日
東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES/東京都港区)は7月8日、タイにおいて、大規模蓄電池と太陽光発電システム(PV)を用いた脱炭素化の実証事業を実施すると発表した。
TGESが日本国内で実績を有する大規模蓄電池とPVを組み合わせた電力供給技術によるオンサイトPPAスキームをタイで実証し、海外展開を目指す。
経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業」に採択され、実施する。
タイでは、PVの普及拡大に伴い、余剰電力の有効活用や電力系統の安定化が課題となっており、日本製産業用大規模蓄電池の普及が期待される。そこで、政府支援を活用して初期投資負担を軽減し、総額約37億円の実証を行う。
具体的には、電力需要の大きい複数の工場の敷地内に合計約20MWhの大規模蓄電池と約20MWのPVを導入し、PVの余剰電力を大規模蓄電池に充電し、夜間やピーク時間帯に放電することで、再生可能エネルギーの利用率向上、CO2排出量削減、電力系統の安定化を図る。
この実証で、現地の電力事情や高温多湿な環境におけるシステム有効性、設備の性能、運用条件などのデータ取得・検証を実施する。将来的なコスト低減と事業モデルの確立を図ることでタイにおける産業向けの日本製産業用大規模蓄電池とPVなどによるPPAの本格展開に向けた基盤形成を目指す。
TGESは、本田技研工業(東京都港区)の熊本製作所(熊本県大津町)と、細江船外機工場(静岡県浜松市)において、太陽光発電設備とリチウムイオン蓄電池の導入し、再エネ由来の電力をオンサイトで無駄なく活用する取り組みを実施している。
このうち、熊本製作所では、国内の工場向けでは最大規模となるリチウムイオン蓄電池(2万kWh)を導入し、稼働済みの太陽光発電設備(7,100kW)の発電状況に連携した運用を行っている。タイでの実証はTGESにとって、この技術を活用した初の海外実証事業となる。
経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業」では、グローバルサウス諸国が抱える課題の解決を通じて、その地域の市場活性化と日本国内の産業活性化とともに、日本との経済連携の強化を目的に、日本企業が実施する大型実証、小規模実証・FSなどにかかる費用の一部を支援している。
TGESのタイにおける大規模蓄電池とPVによる脱炭素化の実証事業は、2024年度補正事業(大型実証ASEAN加盟国)に採択されて実施する。
大型実証ASEAN加盟国では、GX分野、DX分野、経済安全保障分野に関する案件で、「日本のイノベーション創出につながる共創型」「日本の高度技術海外展開型」「サプライチェーン強靱化型」のいずれかの類型に当てはまる事業を対象としている。補助率は中小企業以外が1/2で、中小企業が2/3、補助金額は5億円超40億円以下。
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