2026年7月29日
大塚ホールディングス(東京都千代田区)は7月15日、エナリス(同)、テス・エンジニアリング(大阪府大阪市)と共同で、グループ初となる蓄電池システムを、北海道エリアの工場敷地内の太陽光発電設備に隣接して設置し運用を開始したと発表した。
太陽光由来の再エネの利用を最大化し、電力の安定的な確保を図ることで、事業成長と環境対応の両立を目指す。また、市場における電力需給バランスの安定化にも貢献する。
この蓄電池システムは、大塚製薬工場(徳島県鳴門市)の釧路工場敷地内に導入し、7月より運用を開始した。これにより、工場敷地内の太陽光発電設備で発電した電力の自家消費を促進するとともに、日中に発生する余剰電力を蓄電池に蓄電し、夜間の操業に活用する。逆潮流は行わず、創出する再エネのすべてを同工場内で使用する。
また、今回の取り組みでは、エナリスが新たに開発した電力需給管理システムを蓄電池と連携させ、高度な自動制御により、大塚グループの北海道エリア全体の電力需給を最適化する。これまで都度、人手で行っていた需給調整を自動化する。
エナリスは、大塚製薬工場に加え、大塚食品(大阪府大阪市)の釧路工場などグループ拠点の需要実績データや、太陽光発電量予測などを踏まえた上で、効率的な充放電を計画し蓄電池を運用・制御する。需給管理に連携することにより、直接蓄電池から電力供給を受ける大塚製薬工場の釧路工場だけでなく、大塚グループ北海道エリア全体の電力確保の安定化に寄与し、事業レジリエンスを強化する。
北海道地域の電力系統において電力需要がひっ迫し、出力要請が行われる際には、蓄電した電力を大塚製薬工場釧路工場に放出することで外部調達電源の使用量を抑制。地域全体の需給安定化にも貢献する。
これら蓄電池の運用に関しては、エナリスが独自に開発した分散型電源制御システム「ene GX DERMS」を用いて提供する。同社は、今回の案件について、「需要地併設」かつ「太陽光発電併設」の蓄電池運用に加え、需要家自らが特定規模電気事業者(PPS)となって蓄電池運用を行う、国内でも極めて先進的かつ複合的な取り組みだとしている。
また、省エネや再エネ設備の導入などを手掛けるテス・エンジニアリングが、蓄電池システムのEPC(設計・調達・施工)に加え、太陽光発電設備との連携制御まで一貫して担う。
大塚グループでは、統合エネルギーサービス体制のもと、再エネの創出・使用量拡大やエネルギー利用効率向上などの取り組みをグループ全体で進めてきた。今回の蓄電池システムの導入により、再エネの利用最大化によるカーボンニュートラルへの取り組みを推進する。
大塚グループでは、事業活動におけるすべての環境負荷をゼロにする2050年環境ビジョン「ネットゼロ」を掲げている。2028年度目標としてCO2排出量50%削減(2017年度比)を設定しているほか、エネルギー供給の安定性と事業レジリエンスの強化、社会全体での再エネ創出拡大への貢献を目指し、「自己創出再生可能エネルギー20%」を目標として設定した。
「自己創出再生可能エネルギー」は、自社グループの設備導入や発電事業者との協働を通じて創出される再エネを指す。今回の蓄電池システム導入により、自己創出再生可能エネルギー利用のさらなる拡大を図る。同社グループは今後も、新しい技術やソリューションの活用、多様なパートナーとの協業を通じ、グループ一体で環境負荷低減を図る。
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