2026年2月27日
正興電機製作所(福岡県福岡市)は2月24日、中国の蓄電池メーカー大手のRKP社と、日本市場向けレドックスフロー(RF)蓄電池システムの共同開発を開始したと発表した。北九州市で2026年秋以降の本格稼働を目指し、系統用蓄電池としての展開および地域のBCP対策電源としての活用を検討する。
まずは正興電機製作所の古賀事業所(福岡県古賀市)において、2月よりシステム構築および各種試験を開始.10月に北九州学術研究都市に竣工予定の「ひびきの研究開発センター」(同・北九州市)へ移設し、本格稼働する計画だ。
2026年秋以降には、稼働後の同システムを、「学研都市ひびきの」エリアのBCP対策用電源として非常時に活用できるよう、北九州市との枠組みを策定する予定だ。
この共同開発において、RKP社は高度な電池セル技術を提供するという。一方の正興電機製作所は、電池の特性を最大限に引き出し、安定した電力変換を行う専用パワーコンディショナ(PCS)および、高度な制御技術で電力需給の最適化・系統電力の安定化に資するエネルギーマネジメントシステム(EMS)の開発を担う。
次世代の定置用大容量蓄電池として注目されるRF電池は、国内では、住友電気工業(大阪府大阪市)が長年にわたり開発を進め、複数の導入実績を持つ。同社のRF電池は国内外で採用され、海外では米国・欧州・豪州・アジアへ導入例がある。国内では、新出光(福岡県福岡市)が10月に運転開始予定の系統用蓄電所「長洲蓄電所」(環境省の地域脱炭素推進補助金の対象事業においてレドックスフロー電池が採用された初事例)や、鹿児島県南九州市の地域マイクログリッドを担う「黒木山太陽光発電所」、新潟県柏崎市の地域新電力の柏崎あい・あーるエナジーなどに再エネの調整力リソースとして導入されている。
同社は2月10日、経済産業省の2025年度「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」に、同社製のRF電池を用いた系統用蓄電所導入事業が3件採択されたと発表した。このうちの1件となるRSテクノロジーズ(東京都品川区)は、福島県浪江町での住友電工製のRF電池を用いた系統用蓄電池事業を計画し、電解液にグループ会社のLEシステム(同)が製造する電解液660m2を導入すると発表した。
また、プライム・スター(同・港区)は、2022年6月に太陽光発電システムと組み合わせたレドックスフロー電池の販売を開始しており、道の駅や自治体施設などへの導入実績を公表している。
今回の正興電機製作所とRKP社の共同開発は、これまで住友電工が大型案件で先行してきた国内RF電池市場に、新たなプレーヤーが加わる可能性を示す。セル技術を持つ海外大手と国内制御技術企業が組む形で、日本市場向けのシステム開発が進むことになる。
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